にこさんのレビュー一覧
投稿者:にこ
6 件中 1 件~ 6 件を表示 |
紙の本旅立ちは突然に
2002/02/24 18:21
思いを持って、人は成長する
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
盆栽が好きで、卵から生まれたと噂されるけれどとても平和で、温厚な王子さまカイルロッド。生まれた時に、母親は死に、尊敬できる父と暮らしてきた彼は、ある日起きると自分の愛すべき国が、人々が全て石になっていることに気がつく。あげく、なんと彼自身はくしゃみをすると、馬になってしまうではないか!
恐ろしいほど頼れ、だけれどどこか飄々としつかみ所のない男イルダーナフと、見習いで火の小さな魔法しか使えないミランシャ。3人は『偶然』出会い、そして『偶然』それぞれの目的をもって旅をしていくことになる。
カイルロッドは何故自分が「卵王子」と言われているのか。母はどんな人だったのか。色々と考えながらも、初めての強い恨みや、生への執着を敵と戦いなが学んでいく。平和な性格のため、途中なんども「甘い」といわれ、危険な目にもあうが、仲間と時には騒ぎなんとか、終わりが見えてきた気もするが。
強いストーリー性、登場人物達、そして溢れる様々な思いに一気に読みたくなる本。たまにふと笑えるような優しさもありながら、だけれど冷たく辛く、変えることのできないこともまっている。
今でも強く思いが残っているシリーズ。
2002/02/24 19:04
少女小説といえば!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
最近小さなことにまでドキドキすること、ありますか?
この小説は、久美さんの昔の作品の再度文庫化作品。それでも今読んでも面白い。だって、やっぱり分かるんだ。この話の面白さが今でも。
主人公の女の子浅葉未来は、真性お嬢様。とても有名な私立の華雅学園でずっと過ごしていたのに、突然中3にて転校に。そこには今まででは考えられないような行動をする女の人が一杯いて、未来は驚きまくり。だけれど天然で真性お嬢様はとても強い。純で、ちょっと夢見たり、現実をあんまり知らなさそうな子だけれど、未来には未来なりのしっかりした考えがあるのです。
スポーツ万能、いつも元気一杯で、現実的でしっかりしてるうららに、そんなうららを猛烈に好いてる女の子杉丸。女子高育ちの未来も結構女の人が好きなので、杉丸とはいきなり息があってるけれど、当然男の方がでてきます。うららの兄朱海くん。彼は、この辺りでは有名な容姿端麗、温厚、性格もよく、趣味はヨットに、バイクも乗る。あげく家は香道をやっていてその家元予定。未来の引っ越した家にボートハウスが着いていたことから、ヨットをやりたい彼らと出会い…。
もちろん全ては一筋縄ではいきません。お嬢様はお嬢様。優雅を愛し、おっとりしている未来の新しい森戸南女学館での生活は今始まったばかりなのだから。
小さなことにもどきどきする気持ちを全部引っ張り出して読むことをオススメします。少女小説好きや、そんな展開、話が好きな人、好きだった人には嬉しい作品。
紙の本SWEETデリバリー(ヤングユーコミックス) 7巻セット
2002/02/24 18:41
お届けありがとう!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ふけ顔と言われるけど、美人で背の高いドレス担当美与子(28)と気が利く優しいカメラマン兼社長マコト(30)は恋人同士で、オリジナルウエディングのプロドュース会社をやっている。そこに個性の強い、だけれど明るく憎めないその性格とパワーで若く見える夢みる社員のデコラちゃん(27)を中心にしたあったかくて、ほくほくする話たち。
愛情に不安になったり、彼が欲しいと思ったり、浮気されたんじゃないかと心配になったり、仕事を失敗して落ち込んだり。それぞれがそれぞれの人生の悩みを持っていて、だけれど重くならずに読めるいい話たち。がんばっている彼らの姿にはこっちも明るく力をもらえそう。
本当は恐ろしいほどマコトに惚れてて、嫉妬の鬼にもなりそうなのにあんまりそうは言えなくていっつも好きで爆発しような美与子さんに、必ず男と長続きしない、だけれどいっつも愛情に飢えているようなデコラちゃん。そこに、年は…なのに若くて美人、しかも才能まであるマヤさんなども乱入して。
人がいればその数だけ話もドラマも、可能性も悩みもある。
休みの日に、くつろぎながらぜひどうぞ。
2002/02/24 19:14
スルメのように何度も読むと
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
『この漫画は一体何がいいたいんだ(笑)』なんてつっこんだらお終いです。普通に考えれば鬼のような展開もやってくるけれど、全てがおかしい。全てが変。
ズシオという、一応王子が姉に脅されて国を立て直すためがんばろう。かな? みたいな話だけれど、この王子ただものであらず。目立たないようにといいつつ、鼻めがねに包丁もって街に行くし、飼ってる馬はシルバー(ちなみに漢字で「汁婆」と書く)は二足歩行が特技だし。
まったくわけがわからない。だけれど笑える。これは一体なんなんだ。人の理性と、笑いのツボの間をすっと通り抜け、後からおかしくなるような漫画です。普通のギャグマンガで飽きてる人なんて、これを読むのもいいのでは?
個性的なキャラ達に、ズシオの暴走っぷりはインパクト強すぎて忘れられません。…問題だ。
紙の本これは王国のかぎ
2002/02/24 18:50
一度は、違う自分になったりどっかにいきたいと思いませんか?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ごく普通の女の子。だけれど失恋して、泣いて気付いたら…! なんと私は見知らぬ砂漠にいたのです。あげく、か、体が!? 浮いている?
そう、どうやら私は…私は。人間ではなくて、神【ジン】になっちゃってるみたいです。ど、どうしよう。でもあんまり害はないかなぁ? そんなわけで、制服をきたジンの誕生です。
軽いノリとテンポで進むこの話。アラビアンといえば、な空飛ぶ絨毯に、王子さま、奴隷の女の子まで、魅力的なキャラは沢山出てきます。主人公と同じ気持ちでついつい冒険して、最後の最後までそういや、なんでこんな世界にきていたの? なんて忘れていたけど、ちゃんとその答えもかかれてます。この物語の中に、その「鍵」がちゃんとあるのです。
わくわくする話を、一気に読みたいときにはオススメの1冊。エンパワーメントな1冊です。
2002/02/24 18:05
それは、病的なほど。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
10年も前の本なのに、今でも十分よく分かる。そして衝撃的。
お互いへの関心のなさからの話、引きこもりやオタクの話から、ダイエットの話にまで誰もが一度は感じたことある思いからコミュニケーションの不完全さを語っているす。
女性は選別されることになれていきてきた。男は今までずっとずっと選ぶ方だった。だからその重みに耐えかねて、戦うことをする場から完全に、逃げていく人がいる。女は選ばれて生きてきたのだから、最後には社会に戻っていく人もいる。お宅というのは、社会という選別される場から逃げ出した人々でもあるのだ。
痩せれれば美しくなれると信じている人がいる。だけれど女にとって「美しくなる」ことは、社会の選別の目から逃げれる唯一のことでもある。痩せる=美人が妄想だとしても、それをせずにはいられない。この社会にいていいよ、そんな言葉があればすむ時も、あるのかもしれないのに。
色んな角度から話される話は全て興味深い。私的にはとても面白かった1冊だが、その独特な視点についていけるかどうかは読み手の好みもあるかもしれない。だけれど一度ぜひ手にとって読んでみるのも、違う価値観を知る、自分が漠然と思っていたことに言葉を与えられるいい機会になるのではないだろうか。
6 件中 1 件~ 6 件を表示 |