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乱読さんのレビュー一覧

投稿者:乱読

3 件中 1 件~ 3 件を表示

日米の危機管理担当者の現状と今後のあり方についての本音

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2004年6月21日の新聞の一面に、「総務省消防庁が同一の基準で都道府県の
防災力を初めて調査して点数化した」、その結果「災害を検証して次に備え
ることや危険度の把握や被害想定が不十分であることが分かった」、「平均
は100点満点で43.5点、1位は東京、最下位は群馬だった。同庁は今
夏、市町村の調査も始める予定で、調査方法の見直しをしながら、防災力を
高めようとしている」との記事が載った。

地味な調査であるが、2−3年かけての防災力評価の調査結果が、こういう
形で、新聞に大きく掲載されるのは、防災危機管理に関心のある向きからす
ると、実にありがたいことである。これで、刺激されるから、である。現に
最下位と自己評価した群馬県は、「抗議文を消防庁に送った」ようである。
これこそ必要な対応である。発憤こそが進歩に繋がるから。

さて、この本であるが、地域の防災力の強化に向けて、著者の熱い気持ちが
伝わってくるのを感じる。筆者は、日本と米国のそれぞれの危機管理の当事
者として、お互いの問題意識をぶつけあっている。上記の「防災力評価指針」
の考え方や分析事例も、この本の中で基本的な視座が提示されている。住民に、
自分たちの守られ度合いを判りやすく開示して、行政が行う防災施策の厚み
の是非を問う、いうのが、この指針の狙いのようである。

米国から見た日本の危機管理体制についての所論は、一々納得させられる。
しかしこれは、「米国人の口を借りた日本の防災当局者の本音」かも知れな
い。であるとすると、ここに書かれたことは、これからの日本の防災危機管
理の、バックボーンになるのかもしれない。

そういう眼で、この本を読むと、これからの日本の危機管理体制にとって含
蓄を持つ本だと思う。

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世界の常識、テロ現場の危機管理イロハ

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 9月11日の米国同時多発テロ以来、テロに関する世界的規模での備えが張り巡らされつつある。我が国も例外ではない。
 米国では、しかし、これまでにも過去のテロ事案を参考に、テロへの備えを組織的に行ってきている。本書は、その普及版ともいうべき、テロ現場に駆けつける可能性のある、消防、警察、地方政府の担当者、医師などに対して、最低限の「常識」を知ってもらうために書かれたものである。FEMA(米国危機管理庁)の関係者が専門家を集め編集したものであり、内容は初心者にわかりやすく書いてある。専門用語も解説がついており、常に手元に置いて参考にしていけるものである。
 米国でこの本をつくるきっかけとなった事件の1つに、オーム真理教のサリン事件があったと書いてある。これには、はたと心が痛んだ。米国はサリン事件の被害者ではない。しかし、宗教団体ですらこうした化学兵器テロを実行できるのであるから、ましてや武装テロ集団はもっと容易に実行可能である、であるのなら、それに備える準備を行うべきだ、ということであった。
 日本はどうであろう。サリン事件の当事者が、事件以後こうした行為に備える体制や教育訓練ができていなかったのである。最近ようやく、こうしたことに対する備えが始まったように思えるが、動きが緩慢のような気もする。
 この本がそういう意味で邦訳され、米国の対テロ認識がどのようなものであるかが日本人の目に触れることとなったのは、歓迎する。事件事故から家族を守りたいという人たちは、こういう本も手にしてみて少しは勉強してみてもいいのかも知れない。
 世界はみんないい人だ、という、戦後の平和的環境の中でぬくぬくと育ってきた日本人にとっては、目を向けたくない分野かも知れないが、リアリスティックに対応しなければならないこともあるのである。

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自分を磨く

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 萩原助教授の「働きながら大学教授になる方法」を読みました。単なるノウハウ本ではなく、これからの人生をどのように生きていくべきかという、生き方について、大いなる示唆を与えられる内容です。終身雇用制が崩れ、その時にあわてて受け身でキャリアチェンジを考えるより、時代の変化に早く気がついて、早く準備を始めれば、自由度を大きくすることができる、ということが説得力をもって述べられています。

 弁護士の友人のことが何度か引用されています。昔、彼が、「これからの時代専門性を身につけていないといずれ普通のサラリーマンとしてやっていけない大変な時代がくる」と、仕事をしながら「平日に司法試験予備校に通い」合格した話が紹介されています。思わずその弁護士さんの多分「信じ込んだらそのとおりに動く」という「理屈っぽさ」に思いを馳せ笑ってしまいました。

 一方で、大学教授になる方法も、官庁から天下る「特急」から萩原さんが選択した「普通」の方法までいろいろあることを教えております。このようにパターン化されると、「負い目」を感じる教授もいるかも知れません。私の知り合いにも何人もそういう教授がいますから。
 米国の大学が、大変厳しい選考を行うことも驚きです。このような競争があるから、米国の学問の水準は高くなるのでしょうね。対日経済政策などを見ていて、ついつい「嫌米的」になることもありがちですが、冷静になると、アメリカから見習うべきことの方もずいぶんと多いのだろうと思います。

 日頃から自分自身を磨いておく必要性を改めて感じさせる、良書だと思います。しかし、やはり実行はむっずかしいなあと、思わず思ってしまいました。「自分自身を律することのできない人はサラリーマンを続ける方がよい」、という厳しい言葉が我が身には応えます。しかし、少なくとも、阪神大震災で被災しながら、町内会をまとめ防災町づくりを果たし、しかも、60歳になってゴルフのプロテストに合格した古市忠夫さんのことも見習いながら、少なくとも精神的には頑張りたいと思いました。萩原さんの本にも彼のことが載っていました。「逃げたらあかん」「前向きに」が彼の人生哲学だということです。我々もそれで行きたいものです。

 萩原さんの本、皆様にもご一読をお勧めします。自らに置き換えて考えさせられることの多い本ですから。

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