へてるさんのレビュー一覧
投稿者:へてる
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日本アパッチ族
2002/06/30 20:18
ユーモア作品もお忘れなきよう
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開高健の日本三文オペラから、この作品のヒントを得て創作したという話を聞きましたが、これは奇想天外さ、描写力、ストーリーの粘り強さすべての面でオリジナリティーあふれたすごい作品だと思います。ワッシャーやビスをおいしそうに食べるアパッチ族の活躍に、異常なカタルシスを感じたものです。もう20年以上前の作品ですが、この頃の小松左京は、星新一、筒井康隆と並んで最強の物書きであったことには間違いありません。彼の作品はシリアスで科学的要素の多いものが有名ですが、こういった、社会的でユーモアあふれる作品もかなり魅力的であることは確かです。
ハリーポッターと賢者の石 DVD
2002/07/09 20:03
すばらしい世界
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原作もなにも全く知らず予備知識なしに見ましたが、すばらしい作品だと思いました。主演の三人の子供たちはみな演技がうまく、特に女の子は小憎らしいほどのうまさでした。授業風景や、架空スポーツのクディッチのリアルさなどには感嘆です。ネバーエンディングストーリーを最初にみたときの感激より大きかったように思います。シリーズ化されるみたいなのでこれからも楽しみです。
十二人の怒れる男 新装
2002/07/09 21:00
アメリカの良心
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戯曲であるが、映画でご存知の方も多いでしょう。わたしも先にヘンリーフォンダ版でみました。古きよき時代のアメリカから少し都会化され憂鬱が蔓延しつつあるころのお話で、無罪である少年が父親殺しで有罪となるべきところを、たった一人の男の良心から欺瞞を暴き最終的に無罪を確定するストーリーです。場面はほとんど動かず密室劇にはうってつけの内容といえるでしょう。少年の無罪を立証していく最中に男同士のぶつかりあいがものすごい迫力で展開され、感動をさそいます。
日本沈没 上
2002/07/09 20:30
あまりにも有名
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小松左京の名がいっせいに知れ渡った作品で、テレビドラマ、映画、マンガにもなりました。地殻プレートの移動により、日本列島がどんどん沈没していくさまを縦軸に、さまざまな人間ドラマを横軸として描いていくパニック社会SF作品です。これがでるまで、日本には本格的なパニックSFはみあたらなかったですが、この作品以降いろいろなパニックものが創作されました。特にマンガの世界に与えた影響はかなりのもので、マンガの作者であったさいとうたかをなどは著名な作品を輩出していきました。
エンガッツィオ司令塔
2002/07/01 21:27
筒井節との再会
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若い頃のパワーはさすがになくなってきたが、この短編集では在りし日の筒井康隆ワールドに再会できる。脱走と追跡のサンバ以来私にとってこれぞ筒井作品というべき作品はほんの少ししかなかったが、断筆後の一発目として、往年のパワーを呼び覚ます作品がでてきたのはとてもうれしかった。ただし、全く同量のパワーというわけにはいかず、かなり自分自身の焼き直しみたいになってる部分もあるが、そこはサザンオールスターズの津波のような位置の作品集なのであろう。また、表題作品のほかにはこれ、といったものが見当たらないのも少しさびしい。
俗物図鑑
2002/06/23 22:57
理想郷の1形態
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平凡であることに飽き飽きした時代の空気もあったのでしょうが、この小説にはフリークアウト(なつかしい)した化け物たちのユートピアがみずみずしいタッチで描かれている。一芸に秀でた化け物の描写には当時たまげたものです。痰壺評論家の痰をたたえる詩には作者の才能があふれかえっています。今でもわたしのお気に入り小説10指にはいっています。
薬菜飯店
2002/07/01 21:43
佳作集
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筒井さんの短編集の中では初期の楽しさをひきずった部類のものです。しかし、本物の初期作品とは一味違うもので、実験的香りがつきまとっています。わたしとしてはどちらも好きではありますが初期の単純明快なパワーにはかなわないのではないかと思います。しかしどれもこれも面白く読み応えのある作品集です。
恐怖
2002/07/01 21:35
恐怖、とは?
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正直いって、狙いがわかりませんでした。恐怖を正面から描いているとは思えないし、裏返したとも思えなかった。筒井さんの実験ともとれなかった。ストーリーテリングにもこれといったものはないし、こういっては悪いけれど、筆すさび、リハビリなんていう雰囲気を感じてしまいました。しかしそうはいっても、筒井さんのひなびた文学的田舎のユートピアはなかなか味わい深いものがあって、私小説風な楽しみを感じる。でも、それはないでしょうね。ああ、わからない私の脳味噌が恐怖です。感じるだけです。
原始人
2002/06/23 22:45
ナマの無意識状態の活写
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一見筒井さん特有のスラップスティックに読めますが、最後になって仕掛けがわかります。それ以来彼の意識はずっと途絶えたままである。そこにこの小説の秘密があります。原始人という本能、現代風に言えば無意識の塊がまさに食う寝る犯すの生活を送るのですが、その中にも幼い愛情が芽生えていたり性欲のねじれがあったりイドの世界を忠実に描いています。意識のない無意識の状態、ロウ無意識ですね。そしてその無意識が途絶えることにより原始人の状態は永久にとざされ、現代人の無意識さえ意識に侵食されている状態にもどらざるを得ないのです。一種のユートピアをブラックユーモアに包んだ小説です。
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