なみのさんのレビュー一覧
投稿者:なみの
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蒼路の旅人
2005/05/06 01:00
手に汗にぎる
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
私はどちらかというとこの本の主人公チャグムよりも彼を助けて一緒に旅をした女用心棒バルサの方が好きである。
バルサとチャグムの出会いで始まったこのシリーズは、バルサが主人公の『守り人』シリーズとチャグム主人公の『旅人』シリーズにわかれ、タイトルだけでどちらがメインの話なのか判るようになっている。
前作からもう2年ほどバルサに会っていない。出来れば『守り人』シリーズを読みたかった、正直そう思いながら手に取ったこの『蒼路の旅人』。10ページも進まぬ内に私の心はすっかり物語世界に取り込まれてしまっていた。
上橋先生の魅力は、その誠実なキャラクター作りにあると思う。敵であろうと味方であろうと、おろそかに作られたキャラは一人もいない。魅力的な脇役達に囲まれてチャグムは、変わりゆく歴史の大きな流れに翻弄されながらも立ち向かってゆく。
これまでのシリーズを読んでいる人には馴染みの国々の風俗文化がまた興味深い。あいかわらず美味しそうな料理の描写も楽しいが、今回は強大な敵国タルシュの描写にオスマントルコ帝国を重ねてみるのもいいと思う。
早く読み進みたい気持ちと読み終わるのが怖い気持ち。
児童書の体裁に偏見を持たず、ぜひ大人にも読んで欲しい。
また、骨太の物語なのに平易な文章で、ぐいぐいひっぱっていってくれるので本が好きな子供ならば、小学生でも充分楽しめる。
いろいろ書いたけれど本音はこれだけ。
先生、続きを早く書いてください!!!
禁断症状が出そうな本である。
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