佐伯靖子(訳者)さんのレビュー一覧
投稿者:佐伯靖子(訳者)
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紙の本黒い瞳
2002/11/01 18:24
ジプシーソング「黒い瞳」と『黒い瞳』
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この本のタイトルとなっている「黒い瞳」は、どなたもきっと耳にされたことがある、ロシアの有名なジプシーソングです。恋に酔いしれるとき、主人公マリーナはこの歌をうたいます。また、ユダヤ人弾圧で行方不明になった叔母の運命を知ったのも、レストランでのこの歌をうたっていたときでした。「黒い瞳」は主人公にとって宿命の歌です。
最近では、映画『イースト/ウエスト 遥かなる祖国』や『耳に残るは君の歌声』などによって、旧ソ連時代の人権抑圧の実態やユダヤ人差別問題が私たち日本人にとってもぐーんと身近に感じられるようになってきました。アメリカでは本作品の映画化を望む読者の声が聞かれるそうです。
折しも、来年2003年はこの物語の舞台となっているサンクトペテルブルグ(レニングラード)は建都300年という記念すべき年を迎えることになっています。
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