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本田瑞穂さんのレビュー一覧

投稿者:本田瑞穂

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本回転ドアは、順番に

2003/08/08 21:29

きらきらと回転ドアのむこうにひかり

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

真夏の真白な真昼、ビル街のビルだけは自身の影に包まれている。
ビル正面の回転ドアがきらきらとひかっている。
ふっと惹かれて、ドアを押してみる。

くるくる。

なんだろう、ひっぱられてる? おされてる?
どこにいこうとしてる? ああ、ここがビルへのすきま。

ビルのなかにはいってみる。
吹き抜けにひかり。ここどこだろう? ドア一つ越えただけじゃないの?
ここ、どこだろう?

穂村さんはそうやって回転ドアを押した。
東さんもそうやって回転ドアを押した。

そして、ふたりの言葉が出会った。

穂村さんが言葉でドアをあけると、うけとめた東さんの言葉はまわってまわって
水紋のようにひろがっていく。そしてその東さんの言葉にふれた穂村さんの
言葉は、また次の回転ドアを押す。

そうやって、短歌と短い詩のようなふたりの言葉は続いていく。
そして、言葉で愛し合っていく。

回転ドアを通って建物にはいった瞬間に、ふわっとする感触。
ふりかえりたくなるような。普通のドアをあけてはいったときとは確実に
異なる感触。ここどこだろう。

この本は、読んでいるうちにほんとうにそんな世界に引き込まれる。
ふたりのつむぎだす言葉によって。

言葉は説明ではなく、言葉そのもの。

東さんの言葉も穂村さんの言葉もお互いの言葉を受け止めながら、さらに
ご自分の本領へともちこんで、最高の言葉をまた相手に手渡そうとする。
これは、言葉で愛し合いながら、言葉での真剣勝負でもあるのだ。
甘い空気をおふたりが楽しまなければ、愛し合えるはずもないけれど
でも陶酔してしまっては、読むわたしたちにはなにも伝わらないだろう。

真剣に愛し合い、闘ったおふたりの言葉が、出会ってその衝撃でひかる。
ひかりに満ちた言葉が世界にちらばって、ふっとわたしたちの記憶にふれる。

ここはどこ? どこに連れてこられたんだろう。


ねえ、どこにつながってるの、この夜は。

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