響 さんのレビュー一覧
投稿者:響
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2002/11/16 13:47
粗住感覚女はラクに暮らす
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仕事に子育てに家事にと、必死に働いている多くの能力ある女性たちにとって疲労回復のサブリメントとなる本です。
いまだに男性社会であるこの日本。男性はもちろん女性自身すら気がつかない、住まい方の感覚の中で見られる男と女の役割分担の押し付け…そういえばと思い当たる事ばかり。
ちょっとした言葉遣いの中の思わぬ男尊女卑的傾向など、読んでいて様々なエピソードに笑いながらも、「なぁ〜るほど、こんな風にいつのまにか思ってしまっている、いや思わされているのだなぁ」と納得してしまいます。
今の日本経済の停滞も、未来に不安を投げかける少子化問題も、女性の能力を活かせずに家事、子育て、親の介護といった「不払い労働」に追いやっているから…
つまり大きな原因は男性が本気になって子育てや家事をやらないから…と著者は叫んでいます。
設計事務所に働いた経験を持ち、いま大学教員として学生と接する著者は、一級建築士でありながら、「粗食」ならぬ「粗住」を薦めています。
モノに「情が移らないよう」、なんて耳が痛いけど、本当にそうですね。
彼女のシンプルで自由な感覚は、精神的な気品ただよう本当の意味での「セレブ」と言っていいでしょう。
見るだけで力が抜けていくようなのんびりしたイラストもユニークです。
読み終わると、なぜか溜まった家事を片付けようとする気になるのは、とても不思議。
きっと日頃のうっぷんを著者が代弁してくれて、ストレスが発散するのでしょう、意外と家庭円満の書かも!?
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