Tamachanさんのレビュー一覧
投稿者:Tamachan
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マンゴー・レイン
2002/11/17 17:05
すべては『不夜城3』のために
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馳星周ほど文体に拘る作家はいない。
通常、作家というものは毎回同じことを書いているのだが、
決してそれを同じようには書かない。
だが馳星周の場合、デビュー作以来一貫して同じテーマを
同じような設定、同じようなプロットで書きつづけているため、
どの作品を読んでも似たような印象を受けてしまう。
恐らく氏の著作を3、4作ほどしか読んでいない読者は殆ど
以上のような感想を持つのではあるまいか。
しかしあらためて氏の作品を第一作から発表順に通読してみると、
その文体が明らかに進歩していくのが解るだろう。
一作ごとに精緻に研ぎ澄まされ、余計な虚飾を剥ぎ取った文体は
麻薬のような魅力に引き込む。どの作品も同じテーマを
同じような設定、同じようなプロット、同じような結末で
書かれているため、余計に文体の魅力が際立つ。
氏は明らかに意識的に、全ての作品を同じテーマを
同じような設定、同じようなプロット、同じような登場人物、
同じような結末で描いている。
全ては文体を第一義に考えているからである。
小説は、何が書いてあるかより、どう書いてあるかが問題であることを
氏によって初めて意識させられた気がする。
近い将来に出るであろう「不夜城3」によって、氏の文体は完全に
「ホワイト・ジャズ」を超え究極の極みに達するに違いない。
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