プラコトヨさんのレビュー一覧
投稿者:プラコトヨ
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紙の本星の綿毛
2003/10/29 13:49
発芽した世界はいかなる実を結ぶか
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SFを読む楽しみのひとつは、此処ではないどこかで心を遊ばることにあるとおもう。誰かが創造した、とても奇妙だけれど魅力的な世界を眺め味わう楽しみだ。
藤田雅矢が前作『糞袋』や『蚤のサーカス』で創造した世界は、江戸時代や70年代の日本が舞台で虚実半々。うまく騙されたわいとニヤリとしたものだったが、『星の綿毛』は色合いが変わり、作者の創造力の大きさが感じられた。
砂漠を耕し作物の川を作る「ハハ」や多肉植物でできた蛍光を発する「トシ」のめくるめく描写は圧巻である。
寂寞の砂色の世界に生命が充ち満ちる様は美しい。だが、物語がすすむうちに滅びの予感や悲しみが見えてくるのである。
気になるのは、そのみごとに構築された世界で動く「交易人ツキカゲ」や「ムラ人ニジダマ」「クロモジ」「ノノフシ」などの登場人物が精彩に欠けることだが……。
次に藤田雅矢がどのような世界を見せてくれるか期待したい。
紙の本ザスーラ
2003/10/16 13:48
ゲームは最後までやり通さないといけません
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この、オールスバーグのモノクロの絵がスゴイ!
独特の材質感があり、ストーリーの不思議さが何倍にも迫ってくる気がします。引き込まれますよ〜 オールスバーグ宇宙に。
ゲーム上の出来事が、実際に起こってしまう恐ろ楽しいゲーム『ジュマンジ』の裏側に 『ザスーラ』というゲームが隠れていました。普段はケンカばかりしている、兄弟がゲームを進めていくうちに巻き込まれるのは、流星雨、ロボットの反乱、宇宙海賊の襲撃、ブラックホールの出現! 等々。
おそろしいですね〜 こわいですね〜 SFですね〜。
翻訳の金原瑞人さんはあとがきで、「感動的なラスト」と書いているけれどわたしはそうは思いません。一見、兄さんが改心して弟を助けたように見えるけれど、あのラストは恐ろしすぎる!
『ジュマンジ』同様、これも映画化されるそうです。
映画でこのラストシーンがどう変わるか、注目したいですわ。
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