ひとんさんのレビュー一覧
投稿者:ひとん
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2003/02/13 01:32
血肉の通ったソ連の物語
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出だしから強烈なオリガ・モリソヴナ先生の悪口の数々。思わず笑わずにはいられない。
米原万理さんは今までエッセイで我々を楽しませてくれていたが今度は小説でも私達を生き生きとした世界へ誘ってくれる。
そもそも私達のソ連、ロシアや社会主義国への印象というのは暗く冷たい感じを抱きがちだが米原さんの筆の力で今まで見えなかった私達と同じ人間の生きる世界が見えてきたように思う。
そうはいってもこの物語は楽しいだけではない。ソ連の暗く辛い時代を活写していく。
それでもなお読後には生きるという事に対する前向きな活力がある。
夢中になって読み、体が震えました。
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