つぶれソフトさんのレビュー一覧
投稿者:つぶれソフト
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スカイラー通り19番地
2005/01/10 19:46
出来ればそうしたくない
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両親が発掘に行ってしまう夏休み。
そういう時、いつも自分を受け入れてくれた大叔父さん二人が、今年は何故か「おいで」とは言ってくれなかった。
仕方なく行ったサマーキャンプで、主人公マーガレットは、「自分であろうとした」ために、しつこくて陰湿ないじめに遭う。マーガレットが自分を守ろうとする行為は、キャンプ長には反抗としか見えず、とうとう連絡を受けた大叔父さんの手によって、マーガレットは悪夢のキャンプから救い出される。
しかし、大叔父さんの家でも大問題を抱えていた。叔父さんたちが諦めてしまっている中、マーガレットは一人で問題と対決する決心をする。
カニグズバーグの作品は、いつも私をバーンとひっぱたいて、読み終えた時にさっぱりと、すがすがしく、明日へ向かう力を与えてくれる。この作品も、基本テイストは同じなのだが、どうしたのか、いつものパワーを感じられなかった。前作『ティーパーティーの謎』でも取上げられていた「弱いものいじめ」のテーマについては、何だかいじめっこ達の姿が、いまひとつよく見えてこなかった。特にラストでは、何故そうするのか?が、どうもお腹にストンと入ってこない。自分の読み方が足りないのだろうか?
そして、「アウトサイダーアート」の扱いも。これは、アート業界(と呼んでいいのかどうか)をカニグズバーグ流に皮肉ったのだろうか? 『ジョコンダ夫人の肖像』のような本を書いた人が、アウトサイダーアートに対して世間一般と同じ考え方をするとは思えないのだが…。
とは言え、いつもの「スカッと感」はきちんと存在している。言い回しのキレも。マーガレットが何かを強制されそうな時に使う言葉「出来ればそうしたくないんですけど」は誰かを怒らせたいときにちょっと使ってみたい。
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