ケンタッキーさんのレビュー一覧
投稿者:ケンタッキー
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白の十字架
2010/09/29 15:17
凄まじい小説
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壮絶なる物語である。主題はヒマラヤ登頂と殺人。刑事の妻が陵辱された。そして子どもが生まれる。名前は美香。父親は誰なのか。時に山が、時に殺人が。双方は微妙に絡み合う。登山の過酷さ、殺人を追う刑事の苦悶。これらが丁寧に語られる。読書中、ある時は山を忘れ、ある時は殺人を忘れる。読みながら不思議な気持ちにさせられる、しかし凄まじい小説である。
風花病棟
2018/07/17 09:20
悲しみ
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氏の熱烈大ファン。何故か、この短編集だけは見落し。氏の作品の根底に流れる、人の持つ悲しさ、せつなさ。それ故中毒に。当短編集も十分な中毒原因含蓄。
オクシタニア
2003/07/25 21:15
宗教と人間
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著者の小説を読むのは実は初めて。新聞の広告を見て買った。異端、とりわけカタリ派には興味があった。語り口ゆえにのめり込んでしまった。キリスト教の異端と正統との確執。はざまに漂う人間。そしてひたすら政治的な人間。男と女。王と庶民。相反する人間達。混然とした世界。それらが圧倒的スケールで描かれる。宗教とは何か、そんな問いは愚問。善か悪か、それもまた愚問。終末は圧巻。
陰摩羅鬼の瑕
2003/09/16 21:25
苦痛から歓喜へ
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重厚、まさにその一言。途中は苦痛でさえある。この書には、氏独特の軽妙さが無い。従って、ファンであるがゆえに挫折する可能性を秘める。読む課程は厳しい登山に似る。景色を楽しむ余裕など無い。ひたすら頂上を目指す。そして、ついに絶景。ただ感動するばかり。休むこともなく来た自分を責める人は多いだろう。挫折した人も多いだろう。ゆっくりと、ゆっくりと読み直した。そうしたくなる一冊である。
クオ・ワディス 上
2003/09/25 21:08
ローマへ
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
某新聞のコラムを読んだのがこの本を手にする契機。何と、19世紀末に書かれたという。その新聞を手にしていなかったら、おそらく一生読むことはなかったであろう。そう思うとぞっとするばかり。時は西暦60年頃。所はローマ。ネロが皇帝であった。言わずとしれたキリスト教の弾圧がある。主人公はローマの高官。徐々にキリストの教えに傾いていく。パウロが、そしてペテロが、弾圧されるキリスト人を導く。ありきたりと言えばそれまで。しかし、醸し出される香りは高い。ペテロが聞く“クオ、ワディス?” そして彼が答える。“ローマへ”。
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