松沢直樹さんのレビュー一覧
投稿者:松沢直樹
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風になりたかったネコ
2007/06/29 23:37
会えなくなった人はどこにいるのだろう
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
おとうさんとおかあさんに愛情たっぷりに育てられた白猫のおんなのこ「みるく」ちゃん。
屋根の上でひなたぼっこをするのがだいすきなみるくちゃんが、ひそかに風になりたいと願っていたわけは?……
夢をかなえて自由に空を飛ぶことができるようになって、みるくちゃんが知った愛されていることのすばらしさや、生きていることのすばらしさ。そして会えなくなった人を心の中にかかえながら、生きていかなければいけないことの悲しさ。
やさしい絵と物語の中で、みるくちゃんがとてもとても大事なことを教えてくれていると思います。お子さんとぜひいっしょに読んでいただきたいですね。
ハーフラバーズ
2003/04/23 01:46
「自分らしく生きる」ことを考えさせられる一冊
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アーティスティックな装丁とセンスにあふれる構成。
きっと手にされた方は、本作を秀作として評価することでしょう。
そのことに加えて、私は、本作の随所にあふれる作者自身の等身大の言葉と、生への真摯な姿勢に深く打たれました。
本作は、心と体の性の不一致に悩む作者の心情を綴る「日記」の形で進行していきます。
もともとの原稿がブロッグ(インターネット上で公開される不特定多数の人が閲覧できる文章)として公開されたものだそうですので、作者が心情そのままを表現するのに、はばかられる部分があったのでしょう。私の思い過ごしかもしれませんが、意図的に文章にマスクをかけた部分があるように思います。
しかしながらそれは、作者の藤沢氏が、真摯に自分の生を見つめてきたかということを伝えると同時に、私たちの住む社会の歪みを映し出す鏡のように思えます。
非常に残念なことですが、私たちの住む社会は、「自分らしく生きる」ことについて寛容な社会ではありません。本来ならば個性や自由として尊重し、皆で理解に努めなければいけない問題を無視したり、時として心ない行為で個人を攻撃してきたという現実があります。
現在「ひきこもり」や「登校拒否」をはじめ、「個人と社会との距離」に悩む方が増えていますが、本作はそれらの問題に悩む方だけでなく、「自分らしく生きる」ことについて悩んでおられる方に一筋の光明と勇気を与えてくれるのではないでしょうか。
本作を通じて、より多くの人が、自分らしく豊かに生きていくことのできる時代が訪れることを真摯に願って止みません。
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