とみさわ昭仁さんのレビュー一覧
投稿者:とみさわ昭仁
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ポケットの中の野生
2001/02/09 17:48
『ポケットモンスター』がなぜ子供たちを虜にし、世界規模での社会現象になったのか。
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いまからおよそ40年前、社会人類学者レヴィ=ストロースは、自然界や未開社会の中にある秩序を「野生の思考」と名付けた。それは文明に粉飾された現在においても失われることはない。
たとえ大人たちが気付いていなくとも、野山や公園で遊ぶ子供たちは、無意識のうちに現代の「野生の思考」を身に付けているのだ。
著者・中沢新一は、本書の中で『ポケットモンスター』こそが<人間の心の中で発芽を待っている「野生の思考」に健全な生育の場所をあたえている>数少ないケースなのだと論じている。
全世界で1000万本以上を売り上げた『ポケットモンスター』については、これまであらゆるメディアで語られてきた。けれど、それらはすべて表面的な現象をトレースすることばかりに終始し、作品の本質に迫ったもの数えるほどしかない。『ポケットモンスター』がなぜ子供たちを虜にし、記録的な売り上げを達成し、世界規模での社会現象になったのか。本書を読めば、その秘密の一端が明らかになる。
成沢大輔のゲーム仁義
2000/07/25 19:48
成沢大輔のゲーム仁義
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本書は、ダビスタ伝道師としても名高いゲーム評論家の成沢大輔氏が、『週刊漫画アクション』に連載していた人気コラムを単行本化したものだ。
以前から、その歯に衣着せぬ論調で、数多くの敵も作ってきた成沢親分だったが、このコラム連載でのソフトな語り口から「最近はすっかり丸くなった」との声も聞く。
ところが! よくよく読み込んでみれば、全然そうじゃないに気づくだろう。成沢親分は、昔も今も、変わらずゲームへの愛を過剰なまでにほとばしらせている。かつては、愛しすぎるがゆえに、その情熱をコントロールすることができず、ときには厳しい口撃となってしまうこともあった。
では今は? と言えば、丸くなったのではなく、思いを的確に伝える技術を身に付けたのだ。
親分は、仕事としてゲームに触れてきた時間も、趣味としてゲームに浸ってきた時間も、そこらのゲーム評論家とは深みが違う。年季の入り方が違う。円熟味を増した成沢親分が、体当たりでゲームについて語る『ゲーム仁義』。まだ若く、これからのゲーム業界をになう血気盛んなゲーム野郎にこそ、読んでおいてもらいたい1冊。
(とみさわ昭仁/ライター)
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