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バムセさんのレビュー一覧

投稿者:バムセ

53 件中 16 件~ 30 件を表示

紙の本南総里見八犬伝 1 妖刀村雨丸

2002/05/14 15:58

8人の犬士が不思議な運命で結びつく。妖女玉梓の呪いを消すことができるのか。

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 房総半島の南端、安房の国の里見義実公に姫君が生まれた。名前は伏姫。姫は、3歳になっても、言葉も話さなければ、笑いもせず、ただ悲しげに泣くばかり。そのわけは、里見家に伝わる妖女の呪いにあるという。また、伏姫という名前の不思議さを話した。伏という漢字は、にんべんに犬という字であり、名前はその人の運命を暗示するものだ、というのである。そう告げた老人は、伏姫の首に8つの大きな数珠をつらねた水晶の数珠を残して、消えた。伏姫の父、里見義実には妖女の呪いに、心あたりがあった。義実が安房の国に来た頃、そのあたりで悪行のかぎりをつくしていた玉梓である。玉梓は、大名神余光弘の側室であったが、大名の家臣であった山下定包と手を組み、光弘を殺害し、さらに悪逆の限りをつくしていたという。そこへ、義実がやってきて、兵をあげたのである。定包は討ちとったが、玉梓はいけどりにされ、義実の前で首をはねられることになった。そのとき、玉梓は言ったのである。「未来永劫、この里見の家にたたってやるぞ。呪ってやるぞ。」と。
 伏姫が受け取った8つの数珠には、それぞれ<仁><義><礼><智><忠><信><孝><悌>の8文字が記されていた。呪いにさからうことはできず、伏姫は愛犬八房とともに、一度は命をなくすが、その霊は8つの霊とともに、8人の犬士として現れた。この8人の犬士は、不思議な絆で引き合わされていく。全4巻で構成されているこの本の1巻では、<信><孝><義><忠>をもつ4人の犬士が登場する。1巻では、妖刀村雨丸を中心に話は進む。村雨丸は源家に伝わる宝刀である。ふしぎな力があり、人をきると、刀身から水がふきだして、血をあらいきよめてしまうというのである。番作がこの刀をもち、息子の信乃に渡すが、これがまた争いのもととなってしまうのである。信乃は、八犬士の一人で<孝>の珠をもつ。
 多くの登場人物が、不思議に絡み合って話は進むが、登場人物の紹介も適宜あって一気に読んでしまうだろう。

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紙の本ぐりとぐらのおおそうじ

2002/03/19 16:35

お待たせしました!ぐりとぐらです。

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お待たせしました!ぐりとぐらです。こんどのお話では、ぐりとぐらがはるのにおいを感じておおそうじをはじめます。

あさ、窓をあけたぐりとぐらが感じたのは、春のにおい。冬のあいだしめきっていたうちのなかを、おおそうじしようということに決めました。おおそうじをするために二人が用意したかっこうが、とてもかわいらしい。ほこりよけのマスク、ゴーグル、そしてぼうし。ところが、用意が整ったというのに、ほうきもはたきもぞうきんもぼろぼろになっていて使い物になりません。だからといって、おおそうじをあきらめるようなぐりとぐらではありません!二人はとってもおもしろいアイデアを思いついて、うちの中のそうじを始めます。とっても楽しくそうじするぐりとぐらを見ていると、子どもだけでなく大人だって、そうじをしてみようかなという気にさせられるでしょう。そして、おそうじがおわったきれいなお部屋で、友だちのうさぎのギックたちをまねいて、おやつをいただいてるところは、やっぱりいっしょにお招きにあずかりたいなと思います。「ぐりとぐら」のなかで、あのカステラを食べたいと思った人は、とっても多いでしょう。もちろん、私もそのなかのひとり。森のどうぶつたちとかすてらを食べたいと思っていました。だって、ぐりとぐらのうたのなかに、「けちじゃないよ、ぐりとぐら」ってありましたもの!
 「ぐりとぐらのかいすいよく」を夏に読んで、「ぐりとぐらのおきゃくさま」を冬に読んでいた子どもたちに、春の「ぐりとぐらのおおそうじ」ができたことを伝えられるのがうれしいです。
 この本は、福音館書店の50周年記念出版として刊行されました。「おひさまはらっぱ」のなかの「ぐりとぐらの大そうじ」に加筆修正されたものです。そのころから、この本の出版を待っていた人も多かったことでしょう。

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紙の本ぜったいたべないからね

2002/02/19 15:04

好き嫌いのはげしい妹に、お兄ちゃんはどうやってごはんを食べさせるのだろう?

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2001年度のケート・グリーナウェイ賞受賞。好き嫌いのはげしい妹に、お兄ちゃんはどうやってごはんを食べさせるのだろう?

 パパとママは、かんたんに「いもうとのめんどうをちゃんとみてあげて、ごはんも食べさせておいてね。」って言うけれど、これがとても大変。妹は、好き嫌いがはげしいんだ。でも、そこでお兄ちゃんは考えた。無理やりに食べさせるなんて、下手なことはしない。たとえば、にんじん。妹のローラに言わせれば、にんじんはうさぎのえさなんだって。目の前にあるにんじんを見て、ローラは「あたしぜったいたべない!にんじんなんか。」と言い出す始末。すると、お兄ちゃんは「ああ、それはね、にんじんじゃないよ。にんじんにみえるかもしれないけど にんじんじゃない。それははるばるもくせいからとどいたえだみかんだよ」と言った。えだみかんを手にした妹のローラは、「ひとくちかじってみようかな」って言ったんだ!ほかにも妹のきらいなものはたくさんある。まめにじゃがいも、さかなのフライ、トマトも、ブロッコリーも・・・。でも、お兄ちゃんの手にかかるとそれらをひとくち食べてみたくなる。とってもわがままな妹なのに、お兄ちゃんは決して怒ったり、あきらめたりしない。こんなお兄ちゃんがいたら、お母さんは大助かり、なんて思ってしまった。そして、これが兄弟のいいところなんだろうなと思った。この絵本を読み終わるときには、食べ物の新しい名前をいくつも言えるようになっているのではないだろうか。子どもといっしょに、いろんな名前を考えてみるのもおもしろそうだ。
 本書は、2001年度のケート・グリーナウェイ賞を受賞した。絵と写真をあわせたポップなかんじの仕上がりになっている。姉妹本として「ぜったいねないからね。」も同時に出版された。この本では、題名から予想されるようにお兄ちゃんが妹をねかせるのに再び大変な思いをする話だ。けれども、やはり兄は妹のわがままに最後までつきあってくれるやさしい兄だった。

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紙の本かぜひきたまご 新装版

2002/02/05 16:57

身代わり地蔵っていう言葉は聞いたことあるけれど、これは身代わりたまご?!

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1988年に刊行されていた絵本が新装版になって登場しました。舟崎克彦の文と杉浦範茂の絵が、なんともマッチしていておもしろい雰囲気を出しています。主人公の「ぼく」の顔色が悪かったので、ママが「おいしゃさんにいってらっしゃい!」とさわぎました。そこで、やだなぁと思いつつ、ぼくはおいしゃさんに向かいます。ところが、そのとちゅうでたまごがころがっているのを発見!まわりに鳥の巣らしきものも見当たらないので、ぼくはうちへもって帰ってあたためようと手にとりました。そのとたん、ぞくぞくいしていたからだが急にあたたかくなって治っちゃいました。不思議に思って、たまごを見ると、たまごがぼくのかわりにあおくなっているではありませんか!その後も、たまごは様々な身代わりを引き受けてくれました。怒っているママに持たせれば、きげんもすぐによくなり、たまごは真っ赤になっているという次第。人前でおならをがまんしなくてはいけないときも、となりの部屋にいたたまごがかわりにおならをしてくれました。なんて、ふしぎなたまごなんでしょう。と、そんなある日たまごがむくむく大きくなってきたのです。このまま、どうなってしまうのかとても心配です。何かを生むのかなぁ?それにしても、たまごはあまりに大きくなりすぎています。ぼくが急いで部屋をのぞきにいくと、もうドアも開けられないくらいにまで大きくなっていたのです!さて、たまごが生んだものは?

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紙の本アリクイのアーサー

2001/12/28 16:41

アリクイのアーサーは、ときどきこまった子になります。

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 作者のバーナード・ウェーバーは「ワニのライル」シリーズなどでおなじみの絵本作家。1924年生まれの作家が1967年の時に描いた作品。でも、少しも古臭さを感じません。それどころか、アリクイの親子のほほえましい様子が伝わってきます。
 この絵本には、アリクイのアーサーの短いおはなしが5つ入っています。そして主人公の「わたし」はアリクイのアーサーのおかあさんのこと。つまり、おかあさんの視点で描かれています。それが、なんともほほえましい。 そして、ときどきこまった子になるというアーサーも、とても子どもらしい困った子になるのです。きっとこの本を読む子どもたちの多くが共感をもって読めるにちがいないでしょう。たとえば、「アーサーはときどきすききらいをいいます。」のおはなしでは、おかあさんがアーサーのために集めてきたアカアリをちっとも食べようとしません。どんなにおいしいか、とかお砂糖をまぶしてみようか、とか言っても少しも食べようとしません。おかあさんも、とうとう「食べていただかなくてけっこうです。せかいでいちばんおいしい、よだれのでそうな、こんなごちそうなのに!で、アカアリのかわりに、なにをたべたいの?」と言います。それに応えるアーサーの口ぶりといい、すました表情がなんともおもしろい。うーん、子どもだったらこんなふうに言ってしまうかも…、と思った私でした。

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紙の本クリストファーの魔法の旅

2001/12/28 16:01

大魔法使いクレストマンシーの少年時代の話。夢だとおもっていた「どこかの世界」から集めてきたものは…。

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 クリストファーは、夢を見ているときは「あいだんとこ」から「だいたいどこへでも」行けることがわかっていた。それは、彼にとってとても楽しいことだった。この「だいたいどこへでも」行けるクリストファーの魔法の力を利用しようと考えたのが伯父のラルフだ。
 クリストファーは、ラルフ伯父さんの言うとおりに別世界へ行き、荷物を運んでいった。そのときには、いつもタクロイがいっしょだった。クリストファーはタクロイに会うのが楽しみになっていった。一方で、クリストファーの父はクリストファーの魔法の力に気づき、老クレストマンシーにクリストファーの後見人を依頼する。老クレストマンシーは、彼こそ後継ぎである力の持ち主であることを見抜き、自分の城に引き取った。クリストファーにとって、このお城はつまらないところにすぎなかった。さらに、勝手にクレストマンシーの後継ぎと決められてしまったことにも納得いかなかった。だから、あいかわらず城の人たちの目をぬすんでは別世界へと旅をしていた。そして、ラルフ伯父の指示をうけたタクロイのもと、荷物を運んでいた。また、別世界のひとつ、10の世界で女神に会うのもクリストファーにとっては、楽しみの一つだった。(別世界とは、12の関連世界が複雑にからみあって成り立っている。)
 クリストファーが、大魔法使いクレストマンシーの後継ぎとなる魔法の力を持っている一つのあかしは9つの命を持っていることだった。この9つの命が関連世界で大きな意味をもってくる。
「大魔法使いクレストマンシー」の2作目だが、1作品ずつ楽しめる。特に後半から楽しさが増してきた。イギリスを代表するファンタジー作家が、魔法世界を舞台に楽しい作品を贈ってくれた。

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フェリックスといっしょに、世界中の料理を作ってみない?

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 ソフィーとなかよしのうさぎのぬいぐるみのフェリックスが、今度は料理に挑戦します。

 ソフィーの家族がみんな風邪をひいてしまいました。そこで、ソフィーとフェリックスで栄養万点の料理をつくることにしました。ソフィーとフェリックスは料理にとても興味をもちました。そして、次の日にはおばあちゃんもきてくれて、いっしょに料理をしました。そうしているうちに、ソフィーは、世界にはいくつくらいの料理があるんだろうかと思い始めました。そして、世界中の料理を集めようと決めました。ソフィーとフェリックスはお休みのときにいったオランダの島でいいことを考えつきました。ガラスびんに手紙を書いて、海に流すのです。手紙には、「いま世界のレシピを集めてるので、お気に入りのレシピを教えてください。」と書いてありました。3つのガラスびんを海に流したのですが、返事もちゃんとかえってきたのです!これが、凝っていて本のページの一部が封筒型になっていて、実際にその中に手紙とレシピが入っているのです。それぞれの封筒のデザインなどにも、お国柄が工夫されています。でも、何より楽しいのはやはり料理です。ものによっては、なかなか手に入りにくい材料をあつかっているものもありますが、まずは世界にこんなにいろんな食材があるのか、と知るのもひとつ。世界24カ国、37のレシピがのっています。作ってみたい、と思うのもあればどんな味がするのかなぁ?と思ってしまうものもあるのが楽しい。レシピは、イラストで書いてありますが、出来上がりは写真で紹介されているところも料理の本としてよかったです。
 
 お料理がすきな女の子に、ぜひ贈ったらとても喜ばれそう。34cm×25cmという大きめのサイズというのも、目をひく。ちなみに、日本からも手紙がとどいていました。さて、どんな料理が紹介されていたと思いますか?私は手巻き寿司とかすきやきかな、と思いましたが、紹介されていたのはオムライスでした。ソフィーにおすすめのレシピということもあって、選ばれたのかな?とも思いました。
 実際に作ってみてももちろんいいですし、見ているだけでも楽しめる本でした。

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紙の本でこちゃんとらすたくん

2001/11/20 17:46

でこちゃんとらすたくんは、にたものどうし?!

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 でこちゃんちにいとこのらすたくんがおとまりにやってきた。でこちゃんがらすたくんに会うのは初めて。らすたくんがきてから、でこちゃんは、おもしろくない。だって、おとうさんもおじいちゃんもおねえちゃんもみんならすたくんのことばっかり。次の朝、でこちゃんとらすたくんはおかあさんといっしょに買い物に出かけた。おかあさんが好きなケーキを買ってくれるという。二人ともショートケーキをえらんだ。しかも、食べ方までそっくりだった。おかあさんが、「ふたりともたべかたおんなじね。」と言って、おおわらいした。そういわれれば…。でこちゃんは、らすたくんにいろんなことを聞いてみた。「へーんなかお、すき?」「あなとかすきまとかすき?」らすたくんは、でこちゃんが聞いたすきなもの全部に「すき、すき」って答えた。そこから二人の仲は急接近。
 前作「でこちゃん」に続く2作目。ひとむかし前の子ども時代を思わせるようななつかしい雰囲気の絵。大家族の中で暮らすでこちゃんは、とっても元気。だれしも経験したことのある内容を絵本にしあげてくれた。子どもたちは、きっとでこちゃんの気持ちに共感して楽しめるだろう。

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紙の本のら犬ウィリー

2001/11/06 17:31

ウィリーは、ぼくたちの犬なんだ。

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 家族みんなでピクニックに出かけました。バーベキューをしていたら、犬が一匹やってきました。ぼくとおねえちゃんは、こいぬといっしょにあそびました。ウィリーという名前もつけました。でも、時間はあっというまにすぎてしまって、もう帰らなくてはいけません。ウィリーもいっしょにつれて帰りたかったけれど、「ウィリーのかいぬしが心配するからだめ」とおとうさんとおかあさんに言われてしまいました。でも、帰りの車の中でおねえちゃんがぽつっと言った一言がみんなの心の中に残っていました。「ウィリーには、かいぬしがいないのかも」それからの一週間、おとうさんもおかあさんもおねえちゃんもぼくも頭のなかは、ウィリーのことでいっぱいでした。そして土曜日、みんなはピクニックへ出かけました。そこに、ウィリーがやってきました。でも、うしろからあみを持ったおじさんがおいかけてきているのです。おじさんは、「ウィリーはのら犬だからつかまえなくちゃいけない」と言います。さぁ、このままではウィリーはのら犬がかりのおじさんにつかまえられてしまいます!

 コルデコット賞の作家が友人から聞いた実話をもとに作った絵本です。あたたかい絵で、すてきな絵本にしあがっています。

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秋のえんそくは、おいしいおいもほりだ!

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 ねずみえんのみんなは、おいもほりにでかけた。もぐらえんのみんなもおいもほりにでかけた。ねずみくんたちは、じめんの上を歩いていった。草むらでへびに会ったり、小さな沼を丸太のボートでわたったりしながらの楽しい道のりだ。同じとき、もぐらくんたちはじめんの下をあるいていった。へびのしっぽをひっぱってみたり、じゃまな石をどかしたとたんに水をあびたりしながらも、おいしいおいもをめざしてすすんでいった。
 おいものはっぱを見つけたねずみくんたちと、おいもの実を見つけたもぐらくんたちは、それぞれおいもほりを始める。でも、なかなかぬけない。それもそのはず、同じおいもをひっぱりあってるからだ。おいものつなひきだ。すっぽーん!おいものつなひきにかったのは、ねずみさんたち。でも、ねずみのみんなももぐらのみんなもいっしょにおいしいおいもをたべて、楽しいえんそくになったんだ。
 地面の上と下のようすが、かわいらしい絵でえがいてある。ねずみくんやもぐらくんとえんそくに行く気持ちで、絵本を見ていくといろいろな発見もあっておもしろい。

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紙の本たまごにいちゃん

2001/10/09 17:50

たまごにいちゃんは、ずっとたまごでいたいと思っていました。

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 たまごにいちゃんは、もうたまごからでてないといけないころだけど、たまごのままです。だって、そのほうがずっといいと思っているからです。かくれんぼするのにもいいし、何よりおかあさんにあたためてもらったって、だれももんくをいいません。こころゆくまで、甘えられるのです。おとうとは、もうひよこになっているけど、そんなのへっちゃら。でも、いつかたまごもわれてしまうかと、それが心配。石のあいだを歩くときも気をつけて、カラスのくちばしにつつかれないように気をつけてもいました。それなのに思わぬことから、たまごにいちゃんのからにひびがはいってしまいました。たまごにいちゃんは、心配で心配で夜もねむれません。そして、つぎのひの朝・・・。
 コミカルな絵で、たまごにいちゃんの表情がとてもおもしろい。それでいて、誰もがこのたまごにいちゃんの気持ちにうなずけるのではないでしょうか。自分よりさきにひよこになっているおとうとにもやさしい。かたちはたまごだけど、こころのなかは、着実におにいちゃんになっていました。幼いときに、こころゆくまであまえられるのって、何より大切なことだなぁと教えてくれる絵本です。

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ニューヨークにすむリサからのおいしいレシピ。

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 リサはニューヨークに住む5年生の女の子。日本人のお母さんと日系3世のお父さんのもとに生れた。ニューヨークで生まれ育ったリサだけど、お母さんのふるさとの日本語も話すことができる。そんなリサが、夏休みの一ヶ月間、おかあさんといっしょに東京のおばあちゃん家に滞在した。となりの家にはいとこのゆりちゃんが住んでいる。リサは、同い年のゆりちゃんと毎日遊んだ。そして、夏休みも終わって、リサがニューヨークに帰るとき、手紙をだす約束をした。リサのだいすきなレシピを添えて。また、ゆりは、リサと話していてニューヨークへ行きたいと思うようになった。
 リサが東京から帰って、8月25日に最初の手紙が始まり、ゆりがニューヨークを訪れる翌年の夏まで続く。一年間のリサのニューヨークでの生活は、決して特別なものではないところがいい。また、レシピもパンケーキやマフィン、ドーナツなど肩ひじはらずに作れるものばかり。リサの「ぜったいおいしいよ!」とか「ゆりちゃんも作ってみてね。」ということばとともに読んでいると、もうすぐにでも作りたくなってしまう。早速、私も「アイリッシュソーダブレッド」から作ってみようと思っている。
 作者の高林さん自身、1960年からニューヨークで暮らしている。中国系アメリカ人と2人の子どもとの4人暮らし。その暮らしぶりが伝わってくるようだ。イラストもとてもかわいらしく、好感がもてた。

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紙の本エレベーター・ファミリー

2001/08/14 15:43

ウィルソン一家が見つけたホテルの部屋は、ロビーから最上階まで移動するエレベーターだった!

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 ホテルに「満室です。」と断られたウィルソン一家だったが、すてきな部屋を見つけた。電話もあるし、カーペットも敷いてある。鏡もあれば、天井からすてきな音楽も流れてくる。そして、上下に移動するふしぎな部屋だ。そう、ウィルソン一家はホテルのエレベーターを自分たちの滞在する部屋と決めてしまったのだ。さらに、各フロアからテーブルをかりたり、椅子をかりたりしてしまう。もちろん、ホテルのエレベーターだから、いろいろなお客さんやホテルのベルボーイがのってくる。ウィルソン一家は、それらの人すべてを歓迎する。ときには、いっしょに食事をとることも・・・。
 
 エレベータの部屋だから、階を移動するたびに扉はひらく。それを「すてきだわ。この部屋は、止まるたびに違う景色が見られるのよ。」と言ってしまうおくさんをはじめ、家族4人とも実に楽しそうである。そして、その楽しさが乗り込んでくるいろいろな人を明るくしていく。はじめは、何て勝手な家族なんだろうと思いつつも、いつのまにかウィルソン一家のペースにみんながはまっていっていく、そんな感じだ。思わぬ事件とも遭遇するが、
ウィルソン一家の機転で無事、解決へとつながる。
 
 話の場面は、まさにホテルのエレベーターの中だけだ。けれども、そこに出入りする人とのやりとりだけでも人と人とのコミュニケーションって結構、図れるものなんだなぁと、妙なことを思ったりもした。

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紙の本まるごとおばけ

2001/07/31 12:18

怪談話ではありません。おばけそのものを楽しもうというもの。

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 学校のおばけらしきものがこのところずっと流行っている。子どもたちはトイレの花子さんや音楽室の話すベートーベンなどについて真剣にさがしている。それもいいが、この本では、自分たちでおばけを作ったり、変身したりして楽しもうというのを主旨としている。わからないからおもしろい、こわいからおもしろい、といった思いで徹底的に遊んでみてはどうだろう。
 日本にも外国にもそれぞれ妖怪やおばけの話はたくさんある。そのおばけたちをしっかり伝えていきたいという思いもあるようだ。
 身近な素材、手ごろな値段でできる工作や変身というのが、いい。ところどころに載っている写真などを見ても、子どもたちが自分でできる範囲とうかがえる。もちろん、やる気まんまんの親が近くにいればそれなりに力のこもった衣装なりメイクが仕上がるだろうが…。
 また、「おばけやしきを作ろう」という章では、タイトル通りその作り方を教えてくれる。親子、クラス、地域など、みんなで作り上げようというものだ。
 最後には、やはりおはなしの紹介。おはなしあっての、おばけのこわさというのを忘れないところがよかった。比較的、新しい本も紹介されていた。紙芝居の紹介もある。
 章のあいまにあった「おばけの正体を見る方法」(国立民族博物館/常光徹)を読んだときには、実際に試してみたいと思った。でも、本当に見えたらやっぱりこわいから、まだ試さないでいる。

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紙の本少年たちの夏

2001/07/26 18:41

一昔前の子どもたちのまわりには、いろんな大人がいた。

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 舞台は、1964年の初夏、四万十川。近くに住む6年生の男の子三人を中心に話は進む。主人公の岡崎弘治は、おばあちゃんと弟の二人との四人暮らし。両親は、大阪に仕事ででかけ、会えるのは年に数回。それも、父親が友人の借金の保証人になったことからできた借金返済のためだ。また、弘治たちの住む三軒長屋の大家さんは、昔やくざの大親分で、今は子どもに会えば5円玉をあげるような人である。これまた近くにいる「へんどのおんちゃん」とは、四国の寺八十八か所をまわるお遍路さんのための宿をやっているからついた呼び名だ。その中でも、お金や食べ物を恵んでもらいながらまわる乞食遍路のことをへんど、と呼んでいたらしい。このへんどのおんちゃんは、その乞食遍路の子どもで、親が旅のとちゅうでなくなったあとも、その宿で育ち後をついだという。ここには、短期間 いろいろ事情のある子どもが滞在することもあるという。そのなかの一人は、弘治と同じクラスの圭造だ。そして、裕福な家で暮らす、まもる。
 まもるが、弘治に「銭湯につれていってくれ。」と頼む。十一月の修学旅行を前に、大きなお風呂の入り方を教えてもらいたいというのだ。弘治にとっては、「まかせとき!」の心境。銭湯にある大きな四万十川にかかる鉄橋の絵に関心する二人。そんな二人を見て、その絵かきさんをだれだか教えてくれるおんちゃん。まわりの大人が自然に子どもたちと話している。親だけでない地域で子どもを見ている目がそこには存在している。
 やがて、三人は四万十川下りを計画する。子どもたちの計画は、試行錯誤しながらも、船を作り上げ、実行へと進めていった。
 舞台となっている中村市で育った作者だけに、方言で書かれている文章も親しみがわく。時代がかわっても、残しておきたいものを子どもたちに伝えたいという思いがそこにはあった。

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