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野口 均さんのレビュー一覧

投稿者:野口 均

19 件中 16 件~ 19 件を表示

日経ベンチャー1999/5/1

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 『粉飾決算・取締役スケープゴート氏の悲しい体験』を読むと、つくづく会社というのは経営者しだいだと思わざるを得ない。
 ここに描かれた中堅専門商社の二代目オーナー社長は、まるで江戸時代の暴君である。主人公のスケープゴート氏は、都銀の支店長から、いずれ財務担当取締役にするという含みで商社に移籍した。しかし、権力者に対するチェック機構がない組織の中で、凄まじいイジメを受ける。そして入社八年目にしてようやく財務担当になった時、決算の粉飾に気づいたが、時すでに遅く、会社は破綻への道を進んだ。
 著者は、スケープゴート氏は自らの体験から描いた人物であると、潔く認めている。実際、体験がなければ書けないと思わせるリアリティーがあり、その迫力に引きつけられて、一気に読み終えてしまうだろう。
Copyright (c)1998-2000 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.

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日経ベンチャー1999/5/1

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 『マネー革命』も刺激的な本である。NHKで放映された「マネー革命」を下敷きにまとめたものだ。金融資本市場のビッグプレーヤーたちがどんな変化を巻き起こしてきたかを追っている。放映されなかった部分の情景や取材の裏話などが盛り込まれていて、テレビ番組とは違った面白さがある。
Copyright (c)1998-2000 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.

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日経ビジネス1999/4/5

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 「情報の共有」とはどういうことか。正直言って、「データを共有して、メンバーが好きなときに情報を引き出せる」といった程度にしか理解していなかった。
 ところが、本書によると「情報」とは、「データ」「ナレッジ」「ノウハウ」という3つのレベルに区別されるという。そしてパソコンを使って「データ」を共有する程度ではダメで、「ナレッジ」や「ノウハウ」まで共有することが、これからの企業に必要だという。
 ところで筆者のような、英語の発音に少なからぬ心的外傷を負っている人間は、「ナレッジ」をしばらく考えて「なんだノーレッジのことか」と気づいた段階で、「ケッ」と思ってしまう。ところが、こういうひねくれた態度が「情報の共有」にはよくないらしい。
 また、「ノウハウ」の共有についても「苦労して身につけたノウハウを、簡単に教えてたまるか」と考えてしまうが、これはもっとよくないようだ。しかもなお悪いことに、筆者のようなオヤジは新しいシステムや考えをことあるごとに敵視する。
 確かに、こんな人間がごろごろしていては、「情報の共有化」は難しい。また都合の悪いことに、こういうオヤジが往々にして「ナレッジ」や「ノウハウ」を持っている。
 というわけで本書は、パソコン恐怖症および「パソコン=情報」という誤解を取り除くことと、電子メール時代のコミュニケーションのあり方にページの大半を費やしている。
 結局は人間関係論や日本企業文化論になってしまうのだが、著者はさすがに経営コンサルタントだ。ここで人生訓めいた世界には流れていかない。電子メールは文書と会話の中間のメディアになりうると位置づけてさまざまな利用法を示すとともに、情報の共有を可能にする環境のつくりかたを提案している。
 ところで、「ナレッジ」の意味だが、簡単には言葉で言い表せない「経験知」「暗黙知」「知恵」のことらしい。著者はうますぎるくらい上手な語り口で論を進めるのでスラスラと読んでしまう。本書は人間の心や文化、集団意識を経営にどう生かすかという、野心的なマネジメント論になっている。
 ただ日本人の多くは、「本音を言うときは敵か味方かをはっきりさせるとき」と思っているので、いかに会話と文書の中間の電子メールであっても、後に残るものではめったなことは言わないだろう。軽々しくそんなことをする人間は危険人物と見られてしまう。
 というわけで、本書を読んで、「情報の共有」がいかに難しいか、改めて考えさせられた。
Copyright (c)1998-2000 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.

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官僚を排し,実力財界人と気鋭の学者が「経済戦略会議」に結集,公的資金注入・金融システム安定化を先導

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 1998年夏,橋本内閣の後を受けた小渕内閣は,政策を行財政改革から景気対策と金融システムの安定化にガラリと転換させた。その道筋をつけたのが「経済戦略会議」だ。本書は,この会議の主要メンバーであった著者が,体験をもとにして書いたレポートである。
 著者は,学者とは思えぬ平明な文章で,小渕首相の意気込み,官僚排除,流れを作った絶妙のタイミングのスクープなどを織り込み,政策決定の過程をわかりやすく描く。おどろおどろしい表現がなく装丁,タイトルとも上品なので,見落とされてしまうかもしれないが,各方面に目配りしながらてさりげなく的確にポイントをついた記述に,著者の柔軟な姿勢の中にも揺るがぬ気概が感じられる。
 例えば,著者はあえて「経済戦略会議」の設立の経過に触れる。「経済戦略会議」は国家行政組織法の8条に基づく公的な機関「8条委員会」として設立された。私的諮問機関とは違うので,官僚はその答申を無視できない。そうなると,関係する各官庁はまず官僚OB委員にを送り込んで議論をリードし,さらに事務局も掌握しようとする。だが,この「経済戦略会議」は,小渕首相と堺屋経企庁長官のイニシアチブで官僚OBを委員に加えず,事務局長も官僚ではないシンクタンクの副理事長が座った。
 その結果,役所の隠れみの的な従来の審議会と違って,この「経済戦略会議」は思い切った政策提言ができたのだと,著者は指摘する。確かに98年10月に出した緊急提言,「都市銀行に数十兆の公的資金の注入」や「10兆円を超える短期経済対策」は,反発を恐れて誰も言い出せなかった時に政策の流れを変えるだけのインパクトがあった。
 官僚機構が既成の枠組みに縛られて有効な政策が打ち出せない今日,本書に描かれたような「経済戦略会議」の手法は,今後も局面の打開に有効だろう。
(C) ブックレビュー社 2000

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