山下 淳さんのレビュー一覧
投稿者:山下 淳
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犯罪少年 凶悪な10代後半、驚愕の10代前半
2000/10/26 23:42
テレビで言えないことは書く−−大澤弁護士の少年犯罪論
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著者は元検事で弁護士である。と言うよりテレビのワイドショーで活躍中のコメンテーターと言えば思い出される方も多いだろう。一度や二度はその歯切れの良いコメントを聞いたことがあるはずである。本書は最近の少年犯罪の多発を憂慮する著者が、テレビでは言い尽くせない思いを活字としてまとめたものである。
確かにこのところの少年犯罪の急増は不気味でさえある。著者はそれは「戦後平等主義の負の遺産」ではないかと言う。つまり戦後の間違った平等主義は「人は本来違って当たり前で、だからこそ一人一人がかけがえのない存在なのである」と言うことを子供達に教えてこなかった。今そのつけが回ってきていると憂慮する。
また不可解な少年犯罪が頻発することについて、過去の概念をうち破る一つの事件が起きるとそれをリーディングケースとして堰を切ったように同じような事件が起きる。14歳の少年が起こした「神戸児童殺害事件」がそれであり、「オウム真理教事件」も過去の犯罪の枠を超えたという意味では同様の影響を与えたのではないかと言う。一方、少年法についても、現行法の様々な矛盾を示し「今のままでは重大犯罪が闇に葬られてしまう」と一刻も早い改正を希求している。
流石にテレビの名コメンテイターだけあって、語り口は軽く、要点的で分かり易い。話は「司法改革が急がれる」「オウム真理教事件の深層」或いは「テレビ出演のこと」まで及んでいる。
本書でも少し言及されているが、前に「オウム真理教事件」のワイドショー的な取り上げ方についてその是非が問われたことがあった。少年犯罪報道に関しても、マスコミの一端を担う立場から著者の意見を是非聞かせてもらいたいものである。
(山下淳/フリーライター)
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