三輪 信雄さんのレビュー一覧
投稿者:三輪 信雄
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わかりやすい暗号学 セキュリティを護るために
2001/01/31 18:16
難しい暗号の理論をわかりやすく解説,電子商取引や電子政府のセキュリティまでわかる
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暗号というと,どうしてもとっつきにくいイメージがある。私のセキュリティに関する講演でも,暗号の説明のところになると,難解な数式や専門用語を用いた説明になってしまい,眠りを誘ってしまう。やはり面白みがないと頭に入っていかないのだろう。
本書は,読者によっては,その歴史だけでも十分に楽しめるだろうし,セキュリティ知識の一般教養としては,マルチメディアへの実装,そして,今まで挫折していた暗号理論の入門まで,幅広くカバーしている。
特に暗号の歴史については,古典的な暗号からシャーロック・ホームズの話,そして第二次世界大戦から現代に至るまで,具体的な事例が図や写真で解説されていて,自然に暗号の基本的な考えから必要性,実装にいたるまでを知ることができ,「もっと知りたい」と思わせる工夫がなされている。
暗号について理論的に正しくもう少し詳しく知りたい,という読者にとっても,本書はその理解と知識を広げる手助けを十分にしてくれるだろう。
さらに,マルチメディアにおける暗号の応用技術の紹介は,筆者の経験が十分に発揮されており,暗号を身近に感じて興味を抱かせてくれる。いつの間にか,さらに奥深く暗号理論の世界へ導いてくれる。
共通鍵暗号方式や公開鍵暗号方式については,詳しく,しかも豊富な図を用いた独自のアプローチで深い理解を助けてくれる。今まで挫折していたところを乗り越えさせてくれ,頑張って読み終えた後には,達成感を感じることも出来る。
本書では暗号だけではなく,暗号を応用した電子商取引の仕組みについても詳しく解説されている。SETの紹介では,商品を買うまでの事例を挙げながら分かりやすく解説されていて,理解を広げてくれる。PGPでは暗号を利用して安全にメールを送受信できることも理解できるようになる。
今後の電子政府においても,電子認証,電子署名などインフラとして暗号は広く利用されるようになる。この機会に今まで苦手にしてきた暗号について勉強されてはいかがだろうか?
(C) ブッククレビュー社 2000
UNIXシステムセキュリティツール
2000/11/15 21:15
セキュリティーの基礎から,セキュリティー向上のためにUNIXで使える多様なツールまで実践的に学べる
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本書では,UNIXという開放的なオペレーティング・システムをいかにして有用性を犠牲にしないでセキュリティー・レベルを向上できるか,ということを実践的に学ぶことができる。本書の素晴らしいところは,単にツールを紹介するだけではなく,セキュリティーの基礎から学べるというところだ。
ツールはしょせんツールである。ツールを使えば安全になる,ということではない。リスク分析,セキュリティー・ポリシーを作成し実践するためにセキュリティー・ツールは存在するのだ。本書にはリスク分析の手法からセキュリティー・ポリシーの作成についても説明されており,さらに,ユーザー教育の重要性についても説かれている。
パスワードのセキュリティーの基礎としては,パスワードのメカニズムからアカウントの種類まで詳しく解説されており,その知識を基にどうすればパスワードを強固にすることができるかを学ぶことができる。
ファイル・システムやログ,セキュリティー・ホールの検査方法,そしてファイアウオールについてまでも詳しくメカニズムが紹介されており,本書1冊で基本的なUNIXのメカニズムからセキュリティーを高める実装方法までを理解することができるだろう。
メカニズムから解説されているので,単純なツールのインストールと利用方法だけでなく,「なぜ必要か」「どのようにセキュリティーが高まるのか」を知って欲しい,との著者の思いが伝わってくる。UNIXの初心者から上級者まで幅広く参考になる一冊だ。
不正アクセスを可能にするツールや方法について書かれた雑誌類がよく売れている。これらの書籍を熱心に読んでいるのはスクリプト・キディーと言われるクラッキング予備軍だ。もし,まだセキュリティー対策について自信がないなら,本書を手にとり安易な攻撃で陥落しないようなセキュア・サーバーを構築していただきたい。
(C) ブッククレビュー社 2000
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