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Misaさんのレビュー一覧

投稿者:Misa

25 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本おへそのひみつ

2000/12/07 12:13

知って得する「おへそのひみつ」。知らんとあぶない「おへそのひみつ」

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は、やぎゅうげんいちろう(柳生弦一郎)。『お医者さんかな?』と思ったら、からだのことをいろいろ勉強するのが好きな絵本作家なんだって!
 この人の本、一度見る(読む)と、脳裏にしっかり刷り込まれてしまうから、あたらしい本が出ても、迷うことなく「やぎゅうげんいちろうの本だ!今度はなんだ?」とおもわず手にとってしまう。それほど、インパクトのある絵と文字。

 ちなみに、これまでに出ている本をいくつか紹介すると、「はなのあなのはなし」「あしのうらのはなし」「ドキドキドキ心ぞうの研究」「おっぱいのひみつ」「おねしょの名人」etc.

 そして、今回出ましたのは 「おへそのひみつ」

・・・知りたいよね!

 かみなりさんは ほんとに おへそを とるの?(私もちっちゃいとき、かみなりさんが鳴ると、おへそかくしてた)

 おなかには ちゃんと おへそが ある? きみの おへそのかたちは どんなん?(あるけど、かたちはぜ〜ったい ひみつだった!)

 「おへそ」って なんだろう?(う〜ん、そう あらためて 聞かれちゃうと 悩んじゃうよね。なんて 説明しよう・・・こどもにもわかるように、やさしく、おもしろく・・・ウ〜ン?)

・・・と困っちゃった人は、ぜひぜひ この本を おてもとに!

 最後のページには、

 「おへそのごまをとっちゃいけない、おへそのごまをとるとおなかがいたくなる、っていうけど、ほんとはどうなのかな?」

 というむつかしい質問についての、(お医者さん)山田真先生の答えも書いてある。

 (中学1年の頃、ごまをとりすぎて、炎症を起こし、お医者さまに行くハメになったという苦い経験をもつ私は、これを読んで『なーるほど』と納得した。私のような犠牲者を増やさないためにも、ぜひ、多くの子どもたちに、『この本を読んでほしい!』と思った次第である。)

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紙の本

紙の本ねんにいちどのおきゃくさま

2000/12/07 11:23

ねんにいちどのおきゃくさま、がっかりなんてさせないよ!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 オコジョのタッチィは山にすんでいます。そして、山の家にひとりで暮らしているトムサおじいさんのところへ、ときどき遊びにいきます。
 おじいさんは、朝起きるとカレンダーにまるをし、本を読んだり、散歩をしたり、毎日ひとり静かにくらしています。
 でも、年に一度だけ、12月23日になると山をおり、次の日、たくさんの食べ物と荷物を持って帰ってきます。・・・それは、タッチィのからだが真っ白になってまもなくのこと。
 ツリーが飾られ、ごちそうのならんだテーブル。そこへ、トントンとドアをたたく音がしました。雪といっしょに入ってきたのは、ひとりの少年。
 「メリークリスマス!」
 その声は、おじいさんの待っていた、ねんにいちどのおきゃくさま。孫のヤーコポでした!
 あまいお菓子、キラキラかがやくツリー、そしてなによりも楽しいわらい声。クリスマスは、おじいさんにとっても、あちこち旅をしてまわっているヤーコポにとっても、タッチィにとっても、最高にすてきな日でした。
 こうしてまた、一年がおわりをつげました。
 ところが、春がすぎ、夏が終わり、つめたい風がふくようになった、ある秋の日。年をとって、山での生活がつらくなったおじいさんは、タッチィにわかれをつげると、山をおりて、町へ行ってしまいました。
 おじいさんが山をおりてからも、タッチィはカレンダーにまるをつけつづけました。
 もうすぐ、あの日がやってきます。「おじいさんがいなかったら、あのおきゃくさまはどんなにがっかりするだろう……」そう考えたタッチィは・・・

 とくにストーリーに目新しさはないが、妙になつかしく、心あたたまる一冊。やさしさが、幼い子にも、大人にも、すなおに、まっすぐに伝わってくるだろう。

 高校時代にパステルと出会い、以来独学で絵本を描きはじめたという著者。ていねいに描かれたパステル画は好感が持てる。メルヘンチックな画風。雪の場面はとても美しい。また、暖かい部屋のようすや、町のスケッチなどは、子ども心をキュッとつかんでしまいそうな魅力がある。クリスマスにオススメの一冊!

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紙の本

紙の本パパが宇宙をみせてくれた

2000/11/21 14:27

ウルフ少年といっしょに宇宙を見に行こう!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 これは、ウルフ・スタルクの少年時代のパパとの思い出のスケッチ。そう、季節はちょうど今頃、秋の終わり。時間は、夕焼け空が少しずつ星空に変わる、そんなひととき。
 
 歯医者の仕事を終え、白衣を脱いだパパは、大きくなったぼく(といっても、絵で見るかぎり、4、5才って感じ)に言った。
「宇宙を見せにつれていってあげよう!」・・・<なんてステキな発想!なんてステキなパパ!
 
「それって、どこにあるの?」「宇宙って、いったいなんなの?」
「この世界ぜんぶさ。そこには、すべてのものがあるんだ」・・・<ウ〜ン、哲学的なお答え!>

 パパの言ってることよくわかんないけど、とにかくパパといっしょに歩くのはうれしい。・・・
<そうだよね。絵の中のキミ、とっても楽しそうだもの。>

 そしてパパがぼくをつれていってくれたのは、小高い原っぱ。
「みえるかい?」とパパ。
「うん、パパ。ぼくにも、みえるよ」ぼくはささやいた。(といっても、目をこらしたぼくの目に見えたのは、石を這うカタツムリと風にゆれるひょろ長い草が一本、そしてアザミの花と空を見上げているパパ)とってもきれいだ。これが宇宙なんだ!
・・・<な〜んて健気なの!いっしょうけんめいなパパをがっかりさせちゃいけないって子ども心にも思うんだよね。>

 そのとき、パパがぼくをのぞきこんだ。
「なにをみてるんだ?上だよ、上」

 パパとぼくのちょっぴりちぐはぐな会話は、まだまだ続く。そして最後、スタルクらしいオチもつき、パパとの散歩は終わる。「ぼく、今夜のこと、一生、わすれないよ」・・・その約束どおり、いやそれどころか、世界中の人たちに思い出を披露!

 秋の夜長、いっしょに宇宙を見に行って、哲学問答を楽しむっていうのもいいかもしれない!

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紙の本

紙の本チビねずくんのながーいよる

2000/10/20 16:27

ねむりたいけどねむれないチビねずくんとオオねずくんのある夜のおはなし

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 だれもが寝ている、真夜中のこと。 

 「ヒューヒュー、ピューピューって、なにかが、おうちのまわりをはしっているよぉー」
 「だれかが、トントンって、たたいているよ。きっと、やねのうえに、どろぼうがいるんだ!」
 「おばけが、ホーホーって、ぼくをさがしてる!」
 「ピチャン、ポツン、ポツン。たいへんだよぉー。おうちのなかで、あめがふってるよ」

 オオねずくんと、二人(二匹?)ぐらしの、チビねずくん。なにか物音がするたびに、こわくなって、オオねずくんを起こします。

 いつまでたっても眠れないチビねずくんと、そのたびに起こされて眠れないオオねずくんの、なが〜いよるのおはなし。

 絵を描いたジェーン・チャップマンは、肖像画家、ぬいぐるみデザイナーを経て、子どもの本の仕事を始め、本作が日本ではじめて紹介される絵本。
 暖かみのある画風。ねずみくんたちのしぐさ、表情が、とてもかわいらしい。また、描かれている家(?)のなかのモノたちの絵柄も楽しく、そのルーツを見つけるのもおもしろいかも!

 ねむれない秋の夜長にピッタリの絵本!

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紙の本

紙の本こんたくんのくつした

2002/11/19 20:05

どんぐりもりのこんたくんといっしょに、くつしたをさがそう!

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どんぐりもりのこんたくんといっしょに、くつしたをさがそう! 楽しいしかけ絵本です。

 どんぐりもりのこんたくんのくつしたがみつかりません。たんすのなか? かいだんのした? しょっきだなのなか?・・・。でてきたのは、したぎ、しゃつ、ちょうねくたい・・・。くつしたは、なかなかみつかりません。どこにあるのかな?
 ふたをあけるのが楽しいしかけ絵本。シンプルなストーリー。クラシカルでほのぼのした雰囲気のていねいに描かれた絵。たんすや食器棚、出てくる家具もアンティークでなかなかおしゃれ。厚紙絵本なので、しかけ部分もかなりの酷使に耐えられそう。本の角も削って丸くしてあるので安全。
 小さい子向けによく工夫・配慮された、楽しくて、実用的な、優れもののしかけ絵本である。
 この作品の他に、「どんぐりもりのおはなし」シリーズとして、「くまくんのてがみ」「ぶーこちゃんのかくれんぼ」「うさちゃんのひるね」がある。

★★★

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紙の本

紙の本シェイクスピアとグローブ座

2001/04/18 16:41

お待たせしました。本日の演目は、絵本「シェイクスピアとグローブ座」!さあ、はじまりはじまり・・・

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「出た!遂に出た!待っていたのよー!」とワクワクしながら手にしたこの絵本。

 私事で恐縮ながら、1年半程前に観たロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの「お気に召すまま」の東京グローブ座での公演。スタンディング席(一番安い平土間席)の目の前で繰り広げられる本場モンの芝居のその迫力と楽しさに、その晩は興奮さめやらず。以降、すっかりグローブ座という芝居小屋とシェイクスピア作品の虜に!
今年は、「マクベス」を観に行った。
 一方、映画の世界でも、レオナルド・デイカプリオ&クレア・ディンズの「ロミオとジュリエット」、「恋におちたシェイクスピア」、「エリザベス」と、シェイクスピアの作品やシェイクスピアの人物像、彼の生きた時代を描いた作品が、ここ1、2年次々に封切られ、人気を博している。 
 まさか、それらにリンクして…というわけではないだろうが、絵本にしては、とてもタイムリー!
 
 さて、手にしたこの絵本。期待を裏切らない、予想以上の仕上がり!それもそのはず、絵本作家アリキはシェイクスピアの熱狂的ファンだそうだ。これは、いわばアリキからシェイクスピアへのラブレターと言えなくもない。(ラブレターということば、シェイクスピア作だって!知ってた?)

 さて、お芝居よろしく傍白に始まり、全五幕15場面からなるこの絵本。
 正確な誕生日やその顔立ちさえわからない謎に包まれたシェイクスピアの生涯。彼が生きたエリザベス朝の時代のこと。芝居の名セリフの数々。最高傑作を書き続けたグローブ座という芝居小屋をめぐる世界のアレコレ。そして、ピューリタン革命以降、閉鎖され、とりこわされていたグローブ座が再建されるまでのいきさつ。
 文学、歴史、風俗、考古学、建築学と、調べに調べたシェイクスピアに関する情報が、アリキの絵とともに楽しめる。
 巻末には、シェイクスピアの作品一覧、年表、シェイクスピアが創り出したといわれる2000のことばと言いまわしの数々(love-letter,shooting star,excitement,horn-book,football,Knock,Knock!Who's there? etc.)、観光名所まで載っていて、至れり尽せり。お買得&オススメの一冊である。

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紙の本

紙の本ビリー・ジョーの大地

2001/03/30 15:58

やむことのない土埃のなかにいた、ひとりの少女の物語。

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 時は、1934年〜1935年、大恐慌まっただ中。場所は、オクラホマ、アメリカのど真ん中、大平原の真んまん中。主人公は、ビリー・ジョー、13(14)歳、赤毛で足のひょろ長い、ピアノを弾きちらすのが大好きな少女。物語は、彼女が語る日記スタイルの自由詩ですすんでいく。
 ビリー・ジョーの家族は、働き者で無口、どちらかというと生き方も不器用な父。厳格でやや激しい性格、でもピアノがとても上手な母。時代は不況で厳しいうえに、干ばつ、日照り、土埃と災害が追い打ちをかける。言いようもなく過酷な時代ではあったけれども、そこには喜怒哀楽のある、ささやかなしあわせな暮らしがあった。もうすぐ赤ちゃんも生まれる・・・。しかし、悲劇が起こった。信じられないような事故が・・・。
 これは、思春期にあるひとりの少女の魂の軌跡であると同時に、ある家族の死と再生の物語でもある。また、大恐慌の時代の歴史的記録としても読める。行間からは、今ある場所から抜け出して、前へ進みたいという、ビリー・ジョーの強烈な思い、苛立ち、焦り。そして、夢に向かって立ちむかう時の緊張、不安、高揚感といったものが、ひりひりするような肌触りで伝わってくる。
 一方、物語も最後にちかい「感謝の一覧表…感謝祭」と題する章では、静謐な魂の安らげる場所を見い出した喜びのイメージがあふれでている。
 また、度重なる土埃の凄まじさ!ドアも床も、テーブルも椅子も、ピアノも、すべてが土埃に深く埋もれてしまう。読んでいて、こちらまで目が塞がり、鼻がつまり、口のなかがじゃりじゃりしてくる。原題は「Out of the Dust」。この土埃、実はもう一人の主人公なのである。
    今までずっと/この土埃から抜け出そうと必死だった。
    でも現実は/土埃もあたしの一部だった。/土埃があるからあたしがいる。
    そして、こんなありのままのあたしはとてもいい。
    自分で見てもいいなと思える。  (音楽 November1935より抜粋)
 ニューベリー賞受賞作品。訳は、詩人の伊藤比呂美。詩という文体が、この物語をより鮮烈な印象深いものとしている。ひろがる詩のイメージを味わいながら読んでほしい。

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紙の本

やることなんでもはんたいパンダの一日は、はんたいことばがいーっぱい!

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“まんまるパンダところころパンダはやることなんでもはんたいパンダ“
とても語呂のいい、リズミカルな出だしで始まるこの絵本。
“あけるーとじる/まえーうしろ/ながいーみじかい/そとーなか/こっちーあっち・・・”
パンダの一日をとおして、はんたいことばがいっぱい出てくる。
 ハッキリ言ってしまえば、「反対言葉」を扱った知育絵本のジャンルに属する本。
 でも、主役は子どもたちの大好きなパンダ、絵はダイナミックなタッチとはっきりした色づかいの油絵、そして、訳は詩人・くどうなおこさんによる親しみやすく軽快な訳と三拍子そろって、「知育」だ!「お勉強」だ!なんて全然感じさせない、とてもたのしい絵本に仕上がっている。
 「このまるまるパンダところころパンダは、ママとわたしかな?パパとぼくかな?それとも○○ちゃんと□□ちゃんかな?」なんて会話を楽しみながら読むのもいいかもしれない。
 ただ、「まんまるパンダ」と「ころころパンダ」という訳。確かに、語呂がよくて、声に出して読むといっそう楽しくなるんだけれど、最初、表紙を見た時、どっちが「まんまるパンダ」で「ころころパンダ」なのか識別がつかなかった。だって、「まんまる」はいわば「まる」を強調したことばで、「ころころ」は「まる」の擬態語。どっちも「まる」ということばの「なかまのことば」。
 本の内容は「反対言葉」を扱っていて、原題も「Panda Big Panada Small」と、実は本の内容を象徴したタイトルなのに、どうして、こんなふうに訳したんだろう?ちょっと頭をかしげるところである。(それとも、何か特別な意図があるのかなあ?)

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紙の本

紙の本キスなんかしないよ!

2001/03/08 14:58

「Kissthecow!」・・・しりたがりやでがんこな女の子のまきおこした珍騒動のキーワードはこ

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 広い広い草原のまん中に建つ、いくつもの屋根がつながった大きな家。そこには、メイかあさんと大勢の子どもたちが住んでいた。そのなかの一人、アンナリーサは、なにかを知りたくなると、いてもたってもいられない。おまけにとってもがんこで、一度こうと決めたらてこでも動かない。
 「魔法の牛ルエラのミルクをしぼったら、どんな感じがするのかな?」そう考えたアンナリーサ。考えれば考えるほど知りたくなって、知りたくなればなるほどやりたくなった。もうがまんできない。メイかあさんのとめるのもきかず、こっそり牧場へ。
 メイかあさんのまねをして魔法の歌をうたったので、ルエラはミルクを出してくれた。でも、お礼のキスをしなかった。そしたらたーいへん!次の日からルエラのミルクがでなくなっちゃった。
 キスしなければミルクはなし。ミルクがなければチーズもなし。子どもたちのごはんは、パンのくずやみみだけ。みんなはおなかをすかせて泣いたり怒ったり。
 「Kiss the cow!(原題)—牛にキスしなよ!—」
 「牛にキスするなんて、げーっ!気持ちわるーい。ぜーったいにいや!」
 さてさて、しりたがりやでがんこなアンナリーサの起こした騒動の結末は・・・??? 
 正方形の大型絵本を開くと、見開き・横長の画面に、ゆったり、広々とした空間と時間
が広がる。緑の草原、広がる青空、モクモクわく雲、渡る風、裸足の子どもたち、子育て
に追われ生活に疲れた様子を隠そうともしないメイかあさん、そして、なんとも人のよさ
そうな(牛のよさそうな?)ルエラ・・・絵の中に入って、気持ちのいい風に吹かれなが
ら丘の上で寝転びたくなる。ほら、メイかあさんのうたう魔法の歌が聞こえてくるよ!
   ルーエラ ルエラ
   あまい ミルクを だしとくれ 
   おなかを すかせた こどもたち
   ほかほか ミルクを まってるよ
   おいしい チーズを まってるよ

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紙の本

紙の本くんちゃんはあきらめないもん

2001/03/08 14:25

パワフルくんちゃんの「どうぶつ飼いたーい!」の物語。

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 『でこちゃん』(PHP研究; 99054852)という絵本を御存じだろうか?一度見てしまったら、脳裏に焼き付いてしまう、チョー個性的なキャラクター。表紙を見たとたん、あの『でこちゃん』の再来かと思ってしまった。(まだ見たこと(読んだこと)のない方は、ぜひどうぞ!)
 いやいや、私の早とちり。今回登場する女の子は「くんちゃん」。しかし、絵本のなかに広がる「つちだのぶこ」ワールドは、またまた楽し!昭和30年代を彷彿させる妙になつかしい風景。アジアンカラー、アジアンテイスト、ごちゃごちゃとしたなかに、飾らない生活のにおいと庶民(なつかしい言葉!)のパワーが溢れている。
 とにかく、ページをめくるごとに、いろんな発見があって楽しいのである。例えば…「つちだのぶこ」はまちがいなく絵本作家「片山健」のファンである!とか、『よるくま』を孫に読んで聞かせるおばあちゃんなんて、なんかいいよね!とか、etc…。
 まあ、寄り道ばかりして、肝心の話の筋を忘れそうになるのは、困った話だけれど…。
 それでは、忘れぬうちに話の筋を…くんちゃんは、このまえから欲しいものがあるの
です。そのためなら、なんだってがまんできます。それは、どうぶつ。このまえ、はじめてどうぶつをいっぱい飼っているお隣に遊びに行ってから、欲しくてたまらなくなったのです。でもおとうさんは許してくれません。しかしそこであきらめるくんちゃんではない。強行手段にでます!それにあわてたおとうさん、庭に鳥のエサ台を作ってくれました。なーんかちがう!と思いながらも、くんちゃんエサや水を用意して鳥がくるのを待っています。さあて、鳥はくるかな?
 「どうぶつ飼いたーい!!!」とあの手この手で主張したくんちゃん。そのパワフルさからすると、話の終わり方がやや物足りない気がしたが、あなたはどう読む?

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紙の本

紙の本Oじいさんのチェロ

2001/03/02 18:27

Oじいさんのチェロに生きる勇気をもらった女の子のおはなし。

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♯:ねえ、表紙の絵のなかで、チェロを弾いている老紳士、この人が‘Oじいさん’なんでしょ?‘Oじいさん’の‘O’って何か意味があるの?
♭:ハハハ、当てたらスゴイ!じ・つ・は・・・「オー、うるさいぞ!このガキ」の‘オー(O)’。この老紳士、アパートで走り回る子ども達にそう怒鳴るのよ。
♯:ま、たしかに、かなり神経質で偏屈者のようではある。それにしても、このおじいさんの弾くチェロの音色に聴き入る女の子の表情のなんと幸せそうなこと!どんなおはなしが始まるかとワクワクしちゃう。
♭:う〜ん、でもこの絵本、実は、戦争下にある町に住んでいる女の子のおはなしなの。
 女の子の町は戦争にまき込まれて、町に残っているのは子どもと、女の人と、老人と病気の人たちだけ。とてもこわいおもいをしている。毎週水曜日の4時に町の広場に救援トラックがやってくる。その時はみんな集まってくるから、まるでパーティーみたいだった。でも、その広場もトラックも、ある日、敵の爆弾でやられてしまう。それから1週間後。焼野原の広場のまん中で、Oじいさんはコンサート衣装を着て、チェロを弾きはじめた。力強くて、元気が出てくるタイプの音色。曲は「バッハ」。Oじいさんの演奏を聴いていると、起こっていることや怖がっていることをわすれて、生きる勇気がわいてくる・・・
 おはなしは、まだ先があるんだけど、このくらいにしておくね。
♯:ふ〜ん、あの表紙の表情はそういうことだったんだ。ところで、訳は、タケカワユキヒデ。その昔「ゴダイゴ」のボーカルやってたよね。今は一男四女のパパ。1999年にはベストファーザー賞を受賞。カンケイないか、ごめんミーハーで!
♭:いえいえ、ミーハー大いにけっこう!女の子のモノローグで話はすすんでいくけれど、まるで知り合いの女の子から話を聞いているよう。戦争のむごさ、無意味さ、人にたいするやさしさ、音楽の力のすごさなどが、無理なく伝わってくる。
♯:ところで、このおはなしの中では、もう戦争は終わったの?
♭:いえ、まだ終わってないの。戦争が終わり、平和な町で、安心して音楽を聴き、
  音楽を奏でる。そんな日がくることを祈らずにはいられないわ。

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紙の本

紙の本空を見る

2001/02/13 15:51

近頃、空を見てますか?

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 1998年の文部省のある調査によると、「日の出」や「日の入り」といった現象をほとんど見たことがない小中学生が3分の1にものぼっているという。

  あなたはどんなとき空を眺めますか?

 あるアンケートによると、「病室の窓から」「介護に疲れた時」「くじけそうになった時」「仕事が終わった時に空を見上げると元気がでる」など、どちらかというと逆境にある時の方が多いという結果だったそうだ。

 うーん、なるほど・・・。子どもから大人まで、忙しい現代人はそうかもしれない。時間を知るには時計がある。天気を知るには天気予報がある。空や雲なんて気にしなくたって生きていける。窓から空でも眺めていようものなら「どうしたの?」っていぶかしがられそう。それが若い子なら「恋?」っていうささやきが、子どもなら「ボーっとしてないで勉強しなさい!」なんて罵声が聞こえてきそう。

 でもでも、この本を開いてみて!37枚の写真とエッセイで綴られた空の歳時記。
「空って、こんなにも表情豊かだったんだ!」って感動するから。そして、空に神住む世界を思い描いていた古人や、詩歌・文学作品に詠みこまれた世界、天気にまつわる歴史的事件、さらに空や雲をあらわす言葉の豊かさとその発想のすばらしさに、好奇心の扉を開かれるから。
 いつもの空が今までとちがって見えてくるかも!

 ちなみに、この季節、「影富士」「地球影」「太陽柱」「けあらし」「凍雨」なるものが見られるそうだ。

 たまには本をポケットに外へ出かけてみましょうか!

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紙の本

紙の本りんごころころ

2001/01/29 18:24

「わたしをたべて!わたしをたべて!」りんごの声が聞こえてくるよ!

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 松谷みよ子の新しいあかちゃん絵本『あかちゃんのおいしい本』シリーズ、『きゅうりさんととまとさんとたまごさん』に続く2冊目はこれ。
 ハナコちゃんが、のはらをあるいていたら、どこかでエーンエーンと、なきごえがした。ハナコちゃん、はしっていってみると、ないていたのは、おおきなりんごのき。あかいみがいっぱいついているのに「だれもとってくれない。だれもたべてくれない。おもたいよう」ってね。そこでハナコちゃん、きをゆすっておとしたり、きにのぼってもいだり。そうしたらね、したにおちたりんごのみが、はねあがってころがりだしたの。「わたしをたべて!わたしをたべて!」…。
 どこかで聞いた話、と感じた。グリムの昔話「ホレおばさん」、それからイギリスの昔話「姉いもうと」。この類の話は、日本にもあるそうだ。
 戦争中長野に疎開していて、りんごの木が大好きだった松谷さん。「重たいから実をとって…」と、心の中のりんごの木に声をかけられて生まれたこの作品。
 とよたかずひこさん(『ワニのバルボン』シリーズ、『うららちゃんののりものえほん』シリーズでおなじみ)の軽やかでポップな絵が、昔話のエッセンスをより現代風に親しみやすくリニューアルしている。 
 「わたしをたべて!わたしをたべて!」…りんごをみるたびに、そんな声が聞こえてくるようになるよ。
 ちっちゃい子は、たくさんりんごを食べておおきくなろうね!
 ダイエット中のママも、りんごならOK!だよね。

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紙の本

紙の本グリンチ

2001/01/04 13:06

今年のクリスマス映画『グリンチ』の原作本はコレ!シンプル&ストレートな絵本の魅力、広がる『ドクター・

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 『グリンチ』と聞いて、「あの“ドクター・スース”のクリスマス絵本!」とピーンとくるあなたは、かなりの絵本通!
 アメリカでは、『HOW THE GRINCH STOLE CHRISTMAS!』というタイトルで、世代を越えたベストセラーとして版を重ねている。また、ティム・バートンの『ナイトメアー
・ビフォア・クリスマス』(リブロポート)にも影響を与えたといわれるクリスマス絵本の古典。じつは日本でも、1971年に「いじわるグリンチのクリスマス」という書名で、日本パブリッシングから出版されているのだが、それほどヒットにもならず、長らく絶版になっていた。
 だから、フツーの人は、ジム・キャリー主演の今年のクリスマス映画『グリンチ』の原作本として、はじめてこの絵本の存在を知るはず。「読んでから観るか、観てから読むか?」って?このサイトを見た人は、「読んでから見る!」に決まってるじゃない。
 
 ふもとのダレモ村のひとたちは、ダレモかれもクリスマスがだいすき…
 だけどグリンチは、クリスマスがだいきらい。だから、グリンチはダレモ村から、くつしたもプレゼントもごちそうもツリーも…。「クリスマス」のすべてを盗むことにしたんだ。
 うまくいったかって?盗むのはうまくいったんだ。
 でも、やっぱりクリスマスはきちゃったんだよ!?
 「なんで?なんでだ?・・・」考えて考えて、グリンチはあることを思いついたんだ。
 「もしかしたらクリスマスってお店からくるんじゃないのかも。
  もしかして……それだけのものじゃないのかも!」
 そこでグリンチは・・・

 1957年に書かれた絵本だけど、ストーリーも全然古くない。今の時代にこそフィットするおかしくてハートフルな内容。ユーモアと躍動感にあふれる黒と赤二色の絵とともに、『ドクター・スース・ワールド』を楽しんでほしい。
 映画はそれからよ!原作がどんなふうに料理されてるか観にいきましょ。ジム・キャリーがどんなメークとコスチュームで、どんなグリンチを演じるかも見逃せない。

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紙の本

紙の本アンナと冬のすみれ

2000/12/26 13:26

たいせつな人へのプレゼント!静かにページをめくるすてきなひととき…

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 むかしむかし あるところに、アンナという女の子がいました。
アンナはまま母とその連れ子のねえさんといっしょに、森のそばにある村の、小さな木の家に住んでいました。
 ある冬の寒い日、ねえさんは突然「アンナ、森で、すみれの花をつんできて」といいました。「でも今は十二月。すみれは十二月にはさかないわ。三月までまたなくちゃ」アンナはいいましたが、上着いちまい着ずに、家を出されてしまいました。
(このへんで、「えっ、どこかで聞いたことのあるおはなしに似てる」と思って、ページをめくる)
 アンナは森の奥へと入っていきました。でも、どこへいって、なにをしたらいいのでしょう。真冬にすみれが咲いているわけがありません。途方にくれ、さまよい歩くアンナは、とおくの木々のすきまにあかりをみつけ、近づいていきます。そのあかりは、たき火でした。そして、そのたき火のまわりには、何人もの人がいすにすわっていました。
(ここで、「やっぱりあのおはなしだったんだ」と確信する)
 そうです。あのおはなしとは、スロバキア民話の「十二のつきのおはなし」。
十二月になると聞きたくなる、読みたくなるおはなしです。
 劇やミュージカルにもなっているし、子どもたちの学芸会、文化祭の出し物としてもポピュラーな作品。
 みんなが知っていて、それぞれのイメージがあるだけに、‘絵本にするのは難しい’と考えるか、‘いろいろイメージの違いを楽しめる’と喜んじゃうかは、判断の分かれるところ。
 ていねいにていねいに描かれたエリザベス・ハーバーの絵は、優しく繊細で、そっと手にとって、静かにページをめくるすてきなひとときを、プレゼントしてくれる。
「十二のつきのおはなし」というタイトルよりも、「アンナと冬のすみれ」というタイトルがぴったりの美しい絵本に仕上がっている。
 たいせつな人へのクリスマスのプレゼントにもぜひ!

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