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丸山 正明さんのレビュー一覧

投稿者:丸山 正明

29 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

機械安全からみた機械の電気装置とシステム安全からみた電子系機能の安全性の規格解説と事例データ集

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書はISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準化会議)が目指している安全規格体系のなかで,日本機械工業連合会などが体系化に取り組んでいる安全性の「機械類の安全性」などの規制解説と事例データ集。「機械類の安全性」からみた機械の電気装置と,「システム系の安全性」からみた「電気・電子・プログラマブル電子系機能の安全性」について,規制と事例をまとめたもの。
 基本編は国際安全法規の動向,国際安全規格の包括化などを解説する。機械安全(電気装置)編では,国際安全規格ISO12000タイプAやJIS(日本工業規格)のリスクアセスメント,セーフティー・コンポーネントなどを解説。スイッチやリレーなどの事例を取り上げている。機能安全編では,信頼性と安全性の基礎として,平均故障寿命(MTTF)やIEC61508の概要などを図表を用い,具体的な事例を丹念に説明している。独特の表現から理解しにくいものもあるが,豊富な事例が理解を助ける。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

紙の本わかりやすい小形モータの技術

2002/05/27 15:24

社内教育用テキストを基にした,小形モータの初心者向け解説書

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 モータは家電製品やOA(オフィス・オートメーション)機器、産業用機械などのさまざまな機械を動かす駆動機構である。中でも小形モータと呼ばれる比較的小さなモータは、家電製品などのいろいろな用途に利用され、我々の生活を支えている身近な存在になっている。本書は、日立製作所の社員教育機関である総合教育センタ技術研修所が社内教育に用いているテキストを基に、設計技術者や研究開発者の初心者向けに書かれた入門書である。
 最初に小形モータの分類とその特徴を簡単に解説する。そして、分類に従って同期モータと誘導モータを順番に解説する。第1章の基礎知識を説明する部分は、本筋だけを伝えるために大胆に割愛してあるため、最初はあまり理解しにくいと感じるだろう。しかし、モータの各論に入っていくと、最初に何を説明したかったかが理解できるようになる。
 例えば同期モータでは、永久磁石を利用する永久磁石同期モータなどの小分類に従って各モータを説明する。永久磁石同期モータでは、回転子の表面に貼り付けたSPMモータと回転子の内部に埋め込んだIPMモータの2種類があることから説明し、その原理と構造を解説する。固定子の電線の巻き方が分布巻きと集中巻きの2種類の特徴を説明する。各論は小形モータを部品として利用する機械側の設計者向けというよりも、小形モータを開発・設計するモータ設計者の初心者向けに書かれているといえるほど具体的に説明する。
 機械の設計技術者が役立つのは応用事例の章だろう。日立が得意とするPWM(パルス幅変調)とPAM(パルス高さ変調)制御をどのように生かしてモータを制御しているかを簡潔に解説する。ロボットや自動車用発電機などのさまざまな用途で小型モータがどう活用されているかを解説しているので、機械の心臓部でありながら実はあまり説明されていなかった小形モータの使い方が理解できる。モータをどう使いこなすかを知りたい、若手の機械設計者にお薦めしたい。

(丸山 正明/東海大学非常勤講師)

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紙の本

紙の本機械力学 機構・運動・力学

2001/05/22 18:19

機械技術の基礎となる力学を,簡潔な内容で高校の復習からはじまり,難易度を次第に高めて学ぶ

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 本書は,将来,機械の設計技術者や生産技術者になったときに必要な,機構や運動での基礎知識や考え方を,ポイントを押さえて簡潔だがしっかりと教える。機械技術を支える基礎となる力学を,やさしく,きちんと学ぶための大学生や入社したばかりのビギナー社員向けの教科書である。
 機構や運動などを学ぶ項目を細分化し,各項目を数ページ単位で読み切る工夫を凝らしている。その数ページも,必須な内容だけを簡潔に学べるようにしてある。高校で学ぶ物理の力学を復習し,再確認する「ベクトル」「つりあい」の項目からはじまる。復習なので,とっつきやすい。基本のなかの基本を学び直しておくと,後が楽に読めるだろう。力学を実際に適用する「回転系のつりあい」「1自由型の減水運動」などの項目では,次第に数式を交えて難しくなっていく。力学の基本的な考え方を伝授する重要な項目になっている。演習問題集のような章立て(本書は「講」と称している)になっており,例題を交えて学んでいくので,基礎固めの自習や教科書に向いている。ただし,演習問題がついていないので,別の演習問題集と併用する方が,理解を一層進めるだろう
 応用を意識した項目の1つ,「歯車製作法および差動歯車の原理と応用」では,インボリュート歯車をラックカッターによる切削加工でどうつくるかを教える。インボリュート曲線などの歯車の歯形曲線は教えても,つくり方までは意外と教えない。機械要素の主役の一つである歯車について内容を絞りながらも,必要事項は押さえている実例になっている。後半は,数学をある程度修得していることを前提に,例えば「回転を伴う運動」や「往復運動の動力学」などの設計技術者に不可欠な基本的な考え方をしっかり教えている。前書きにある「理解する喜び」が感じられる内容に仕上がっている。将来,設計実務に励む時に,力がついていると感じるように学べる内容になっている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

身近な機器の駆動系として活用されている,小型モーターを高効率化する機構や材料,制御技術などを解説

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 出力が数キロワット以下の小型モーターは,家電製品やパソコンの周辺機器,自動車の電装品など,さまざまな用途の駆動系に利用され需要を拡大し続けている。家電製品や携帯機器などの用途では省エネルギー化のニーズが高まる一方で,小型モーターの省エネルギーを実現する高効率化の技術革新が進んでいる。
 本書は,小型モーターの効率を高める各要素技術をやさしく解説する。構造面は,有限要素法を利用した磁束分布やトルクの解析が用いられ,最適構造を求めている。材料面は,鉄損を削減するために電磁鋼板の改良が進み,加工時のひずみを小さくするなどの工夫が凝らされている。躍進が著しい制御面は,PAM制御やPWMインバータの利用が進むなど,パワーエレクトロニクスの進歩の成果を取り込んでいる。後半はブラシレスモーターなどのモーターの種類ごとに,高効率化の技術の盛り込み方を説明する。小型モーターを支える技術全体を説明し未来像を提示する。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

インターネットの常時接続の有力候補として注目されている,ADSLを導入するのに必要な情報を網羅した解説書

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 ADSL(Asymmetric Digital Subsciber Line=デジタル加入者伝送方式)サービスが,インターネットの転送速度が速く,大容量データの受信に適しているブロードバンドを実現する有力手段として注目を集めている。普通の電話回線(アナログ回線)の銅線を利用しながら,デジタル回線のISDNや同軸ケーブルのCATVよりもデータを受け取る「下り」の転送速度が10倍以上も速いからだ。最近はADSLサービスを利用できる地域が身近になり,自宅のパソコンをインターネットに常時接続できるようになってきた。
 本書は,ADSLを実際に導入する際に,各社が提供するADSL接続サービスの特徴を比較し選択の目安を与え,ADSLモデムなどの用意すべき機器を解説する。ADSLサービスを始めるユーザーが,本書を首っ引きで読みながら設定をすれば,無事にADSLサービスを受けられるほど丁寧に書かれた導入ガイドになっており,その図解に従って設定するだけで済むようになっている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

紙の本熱力学

2001/05/21 15:16

熱力学の第一法則,第二法則という基礎から,エンジンなどの熱機関の解析にどう利用するかなどを解説

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 本書は,熱力学の基礎を機械工学を専攻する大学生・大学院生向けに編集された教科書。第1章は熱力学を会得する基礎知識となる熱平衡状態や状態量,温度,状態方程式の定義を教える。それぞれの項目を淡々と説明しているので,ある程度の概念をつかんで先に進み,時々読み返して確認することになる。
 第2章は,エネルギー保存則である熱力学第一法則を中心に展開する。基本的なことを簡潔に説明するが,比喩(ひゆ)もなく簡単な積分による説明に徹しているので,いくらか取っつきにくいと感じるかもしれない。内部エネルギー,運動エネルギー,位置エネルギーによって閉じた系などを説明している部分をよく考えながら消化すると理解が進む。第3,4章では,第一法則を理想気体や化学反応に適用しながら,エンタルピーとはなにかを具体的に学ぶ。等圧変化や等積変化,断熱変化などを手がかりにエンタルピーについて理解を進めていく。
 第5章はエントロピーという状態量を示す熱力学第二法則を教える。エントロピーの計算からエントロピーの実像がみえてくる。概念的に把握しながら,具体的な事例を知って理解を深めていくことが熱力学の理解に有効である。エンジンなどの熱機関の1サイクルを,熱力学ではどう表現できるかがわかると,機械工学とのつながりがみえてくる。第7,8章のカルノー動的サイクル,冷凍サイクルまで進むと,熱力学線図などが登場し視覚的にもわかりやすく,内燃機関の解析などに熱力学が有効なことが理解できる。カルノーサイクルやプレイトンサイクルの仕組みを熱力学がどう解きほぐすかが,よくわかるようになっている。機械技術者にとっては熱機関の設計の基本を自然と学ぶことになる。
 各章には演習問題がついているので,この問題をしっかり解きながら進まないと,熱力学とはなにかをなかなか理解しにくいだろう。各章の最後に「Tea Time」というコラムを設けて親しみやすくする工夫も凝らしている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

紙の本制御工学 古典から現代まで

2001/05/10 22:17

1入力1出力の古典制御や多入力多出力の現代制御,デジタル制御を学ぶ。数式を理解したうえで制御工学を解説

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 本書は,「大学生が難しいと思っている制御工学を,難しい数式表現にあまり頼らずに解説することを目指した教科書」と,著者は前書きで語る。過渡現象を説明するラプラス変換などの難しい数学的知識を補足する解説を第5章にまとめるという工夫を凝らしている。ただ,数学を一定レベル以上理解しているとの前提で本書は書かれている。
 第1章はイントロダクションで,制御工学とはなにかを簡潔に説明し,古典制御理論と現代制御理論の発展の経緯を俯瞰(ふかん)する。第2章は,古典制御の中心であるフィードバック制御を学ぶために,信号伝達のモデリングとして,微分方程式モデリングと伝達関数モデリングを学習する。制御対象をねらった通りに制御するための制御系を設計するためである。予想以上に数式を用いて伝達関数を説明する。視覚的に理解しやすくするブロック線図を用いた等価変換も知ることができる。第3章では1入力1出力の古典制御に対して,多入力多出力系の現代制御を教える。モデリングの仕方として状態方程式を用いる方法を学習。制御対象の内部状態(状態変数)を入力によって完全に支配する可制御性や可観察性を学び,現代制御は状態の観測という考え方を取り入れた,究極のフィードバック制御と説明する。状態変数を直接観測できない場合に,状態観測器(オブザーバー)による状態推定値を利用することも学ぶ。
 最近の制御器(コントローラー)はMPU(超小型演算処理装置)を用いるデジタル制御がほとんど。第4章は,制御対象のアナログ値である物理量をAD(アナログ・デジタル)変換してMPUに取り込み計算処理した後に,DA(デジタル・アナログ)変換してアクチュエーターなどに出力し制御するデジタル制御を解説する。一定周期ごとにサンプリングしたり,ホールド回路を用いて出力するなどを教える。本書は制御工学をしっかり学ぶための教科書である。各章末にある演習問題を解いて進まないと,理解が不十分になるだろう。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

テキストや数値データを,3次元表示で理解しやすくする可視化技術をわかりやすく解説。CG技術などに言及

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 インターネットやCD-ROMなどのマルチメディアによる表現の多くは,画像中心の視覚に訴えるものが多い。コンピューター(パソコン)を用いた情報伝達は,画像情報を中心に進化している。文字情報もディスプレーに映し出す視覚情報に頼っている。コンピューターによる画像情報を実現したのは,CG(コンピューター・グラフィックス)が発達したおかげである。設計図から3次元の形状情報をつくり出し,形状を理解しやすくしている。たとえば,人体をNMR(核磁気共鳴)で測定したデータから,身体の断面情報をつくり医療診断に役立てるなど,CGが活躍する場は広がる一方だ。
 第1章はCGの要素技術である3次元モデリング,レンダリング,アニメーションをわかりやすく解説する。3次元モデリングは,形状を座標変換などを用いて数学的にいかに表すかにつきることを書いている。第2章は,本書の補足説明を集めたような不思議な構成になっている。最初は,マルチメディア変換技術として,テレビ会議のように音声情報と画像情報が互いに密接に関連する場合に,データ量を巧みに削減する手法が説明され,続いて情報伝送・端末技術などのネットワーク技術が説明され,最後はCRT(ブラウン管)などのディスプレー技術が解説されている。
 第3章は,情報の可視化技術の中身をできるだけわかりやすく説明する。可視化によって理解しやすくするには,それぞれの観察者の求めに応じた見せ方ができるようにすることが重要になる。これを「第一人称性」と呼び,求めるものが異なる観察者に適合する方法論として,データ・フロー・パラダイムというデータ生成からレンダリングまでの4工程として丁寧に解説する。各可視化技術を適材適所に組み合わせて表現していくことが重要と説明する。第4章は,人間と機械とを結ぶヒューマン・インターフェースとして,開発が急ピッチで進んでいるバーチャルリアリティーを解説する。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

インターネットで常時接続するノウハウを比較検討。大容量データ送受信のために知っておくべきことを満載

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 インターネットを通して書籍を買ったり,銀行振込や株取引ができるなどの便利なネットワーク時代を迎えた。こうなると,自宅のパソコンをインターネットに常に接続している必要が高まってくる。
 一部の企業では既にパソコンをインターネットに常に接続しながら,パソコンを使って仕事をすることが当たり前になっている。インターネットを介して,最新情報を得る必要があるからだ。これに対して,自宅にあるパソコンをインターネットに常時接続している家庭は,まだ少ない。電話などの通信費が高いのが理由だ。この結果,インターネットに時々接続して電子メールを送受信したり,調べたいテーマに合うWebページを見たりしているのが普通だ。
 既存の銅線の電話回線を使ってデータを高速で転送できるADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称デジタル加入者線)と呼ばれる手段が商用化されるなど,最近はある程度の通信費でパソコンをインターネットに常時接続できるサービスが相次いで登場し始めた。ADSL,光ファイバー,CATV(ケーブルテレビ)などの回線サービスが現在,主な常時接続の手段になっている。
 本書は,常時接続手段を選ぶ際の特徴やコストなどを比較検討する。ADSL,光ファイバー,CATVなどの回線とデジタル回線のISDN回線の比較を基に,接続速度,サービスの料金,各サービスが始まっている地域(現時点では,各サービスをすべて受けられる地域は限られている)から,実際に加入するために必要なことなどを具体的に解説する。常時接続すると問題になるセキュリティについても,分かりやすく解説している。自宅のパソコンが知らない間に,他人に悪用されるなどの事態を防ぐ手段を知ることが,常時接続時代の知恵になっている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

社員が会得したノウハウや知識を知的財産として生かす。大競争時代の生き残りの秘策ここにあり

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 大競争時代に生き残るには,付加価値の高い創造的な商品やサービスを販売するしかない状況になっている。そのためには,優秀な社員が体得したノウハウや知識を,組織全体の知的財産として社員全員で活用する情報共有システムが不可欠になる。最新のIT(情報技術)を利用して情報を共有する仕組みづくりを,各社の実践内容を踏まえ具体的に紹介し,解説する。
 第2章では「導入する企業の取り組み」を紹介。IBMのコンサルティング部門は知識を獲得,評価,構造化,公開,利用,進化(更新)の一連のプロセスを確立し,ロータス・ノーツというグループウエアを用いて知識ネットワーク・データデースを構築した。トップダウンで,知識ネットワークをつくる専門チームを配し,集中的に築いたのが成功のカギになっている。第3章で解説している「導入成功のコツ」は,導入時や導入前の準備の事例を職場単位を中心に取り上げたもの。TQCやQCの事例のように,ケーススタディー的に具体的に説明する。仕事の基本的な進め方の部分はもちろん,情報共有システムの導入時のポイントなど,導入時につまずきそうなシーンを想定してノウハウ本のようにまとめている。ここだけ読んでも参考になる。
 第4章の「ナレッジマネジメントを適用する企画とアイデア」では,実際に情報を共有するナレッジマネジメントを利用する仕方が書かれている。協力会社まで含めて利用するための問題点を失敗事例を基に解説する。また,ソフトウエア開発の業務に利用するために,ISO9000風に業務分析する重要さを説いている。第5章の「ナレッジマネジメントの実践」と合わせて読むと,そんな点にまで着目するのかと感心することが多いだろう。ある意味では,仕事の分析になっており,事業をうまく進めるポイントが列挙されているからだ。IT技術によって革新的なシステムが構築されるが,肝心なのは運用する人間同士の協調性にあることが分かる。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

記録媒体として用途を急速に拡大させているフラッシュメモリーの開発動向と,市場開拓の可能性を解説

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 デジタルカメラにMP3プレヤー,携帯電話などの情報を記録する記憶メディアとして,フラッシュメモリーは定着している。半導体メモリーであるフラッシュメモリーは,「スマートメディア」「コンパクトフラッシュ」などのメモリーカードの中身として身近な存在になっているからだ。今後,市場を開くと予想されるセット・トップ・ボックス(テレビにインターネット機能やCATV対応を組み込む装置)などのデジタル家電の記憶メディアとしても大きな需要が見込まれている。
 本書は,そんなフラッシュメモリーとはどんな半導体なのか,その仕組みはどんなものかを解説,次にデータ蓄積用のNAND(ナンド)型とプログラム格納型のNOR(ノア)型の特徴と用途を解説。次世代携帯電話のデータ蓄積用にメモリーカードが標準搭載されると,NAND型フラッシュメモリーの需要は一気に増えるとみる。シンクタンク調査部にいる著者は,市場予測とメーカーのビジネス戦略を手堅くまとめている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

生物のように賢い制御ができる材料や構造を目指す,インテリジェント技術の現状をトピックス中心に解説

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 「インテリジェント技術」という言葉は,まだ一部の研究者・学者にしか知られていない,最先端の研究開発テーマである。生物のように環境に巧みに対応する制御機能を,材料や構造に持たせようという先進的技術を意味する。本書は,発展途上のインテリジェント技術を研究成果を上げているテーマごとに,トピックスを中心として総花的にまとめており,それほど体系立っていない。それだけに初々しく刺激的な研究成果を網羅している。
 わかりやすいのは,インテリジェント材料の概念の方だ。第4世代の材料である「複合材料」は,剛性や強さなどの機械的・物理的性質を設計できるテーラーメイド材料に進化した。これに対して,第5世代の材料となるインテリジェント材料は,生物のように環境に対応した制御を自分でする,賢い材料を目指している。材料が自己修復性や自己診断性,自己調節性などを持つのである。圧電材料や形状記憶合金,超磁歪材料を用いたインテリジェント材料応用の事例が並ぶ。今後大きく進化し,こんなことまでできるのかという用途をいくつも示唆している。
 一方,インテリジェント構造の方は,構造物自身に生体システムに似た機能を持たせるという概念である。構造物にセンサーやプロセッサー,アクチュエーターを組み込み,構造や材料を自己診断したり,動きを賢く制御する考え方は,現行の機械のインテリジェント化そのものである。しかし,インテリジェントな航空機などの具体的な応用例となると,構造物を構成する各部のインテリジェント化に,技術がとどまっている気がする。航空機の翼を形状記憶合金ワイヤーで賢く制御するなどの事例が紹介されている。
 自動車や船舶,建物・橋,加工機械分野でのインテリジェント技術を多面的に解説している。自動車の制御など,すでに実用化されはじめてい技術もあり,視点を変えると,自動車はインテリジェント構造に進化しているのだと納得させられる。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本

元大統領補佐官のキッシンジャーが21世紀の日本の経済や防衛などを中国の動向を踏まえて予測する

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 国際外交などの評論家として活躍しているヘンリー・キッシンジャー氏が語る,近未来の日本や中国,韓国,北朝鮮などの国々の動向分析。経済,軍事などを中心に精密に分析する。本書は大胆に予測し,その最たるものが日本の核武装である。一見過激だが,淡々と現状分析と予測を重ねる。
 第1章では,現在の米国の好況をつくりだしたレーガノミックスは,単なるモノづくりを超えて情報,通信,物流と米国の強い部分を伸ばし,金融が支えたと語る。米国は機械(リアルな製品)をつくるのではなく,特許やソフトウエアなどの情報を売ることで,第3次産業革命に成功した。日本が第3次産業革命に乗れるかどうかは政府の舵取りにかかっている。IT革命は情報伝達を迅速化するだけなのに,日本では“知的革命”と誤解し目的化している。政府の監督・規制が緩和されれば,モノづくりなどのインフラストラクチャーがしっかりしている日本は浮上すると指摘する。
 しかし,2000年1月にスイスのダボスで開催された経済人会議で,日本の財界指導者はIT革命をまったく理解してないと,出席者を失望させた。日本が抜本的な構造改革によって浮上するとみる人は少数派になっている。第1章の最後に,共著者の日高義樹氏と日米の経済動向予測について対談し締める。
 第2章は,日本の軍事大国化を中国の成長を踏まえて分析する。クリントン前大統領が軍事大国化する中国に接近し,少なくとも日本と同程度に重視する姿勢を示した。その一方,経済大国で米国の国債を大量に購入している日本を軽視したのは将来に不安材料を残す。中国の強大な軍事力と歴史的な膨張政策に対抗する手段を持たない日本は,国を守る必要経費を払うしかないという。日高との対談で,米国が日米同盟体制から米中に軸足を移したのは間違い,中国の脅威に屈しないように,日本が核武装することを必然としている。
 第3章は中国が台湾を狙っていると語る。以降の章では,朝鮮半島情勢,米国を中心とした世界の変化などを淡々と分析する。軍事力を1つの軸に米国がどうみているかを独断と偏見で語る。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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車両の軽量化やエンジンの低燃費化など自動車技術の進化を現場から分かりやすく解説する

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 本書は,市販の自動車に採用された最新技術と,要素開発として研究された未採用の成果を交えて,自動車を支える「技術の進化」を図表を多用して分かり易く解説する。例えば,ボディーの進化では同じオールアルミボディーでも,独アウディー社の「A8」と本田技研工業の「NSX」では思想が異なること。本田の「インサイト」ではフロントサイド・メンバーに用いたアルミ合金押し出し材が,衝突時に巧みに折り畳まれて衝撃を吸収する仕組み。アルミに対抗したULSAB(超軽量鋼板自動車ボディー)にも触れる。
 エンジンでは,軽いアルミ合金シリンダー・ブロックの進化,ピストンのアルミ合金化のほか3リットルで100キロメートル走行する“3リットルカー”の開発競争の状況,日本のヤマハの独創的な2ストローク・エンジンも紹介。
 ITS(高度道路交通システム)などの近未来技術まで幅広く,やや総花的だが,自動車が多様な技術開発に支えられていることを実感できるだろう。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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視覚情報を人とコンピューターはどう処理しているか,静止画や動画像の処理法や空間情報処理の基礎を解説

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 本書は,視覚情報の主役である静止画像・動画像をコンピューターがどのように処理しているのかを学ぶ人向けに,画像と空間の情報処理の基礎を解説する。現在の動画の主役であるテレビカメラ画像信号の画像圧縮技術などの基本も解説し,視覚情報・空間情報を俯瞰(ふかん)的に教える。
 コンピューターによる画像処理を理解する前に,第1章ではまず,その糸口となる人間の脳の視覚情報の処理機能を学ぶ。
 人間の視覚系は,各画像の明るさ(輝度)が空間でどのように変化するかを示す指標の空間周波数を用いてパターン知覚を行っていると教え,形態視の仕組みを説明する。立体視や運動視の仕組みも読み物としても面白い。例えば,立体視の奥行きはいくつかの情報が合い補いながら認識するなど興味は尽きない。
 第2章は,画像の特徴抽出などの画像処理らしいテーマに入る。デジタル・カメラの普及によって,2次元の画像処理はごく普通のパソコン・ユーザーが手掛けているので,画像変換の部分は数式は難しいが,こんな仕組みで処理しているのかと納得する読者も多いのではないだろうか。
 第3章は,画像情報を記録(蓄積)したり通信で送ったりするためのJPEGやMPEGなどの圧縮方式の概要を教える。動画像では,テレビ画像で一般的な画像符号化システムをまず解説し,画素数の削減や画像の駒落としなどのサブサンプリング,視覚情報を抽出する信号変換,限られたレベルに信号を割り当ててできるだけ少ない情報で表現する量子化,量子化出力を効率良く2進法で符号化するエントロピー符号化などと一連の基本原理を学ぶ。
 第4章は,コンピューターが取り扱う空間情報の中で重視されている地理情報システム(GIS)を中心に解説する。GISの定義や空間的思考などの基礎から,空間のレベル分けなどを教える。インターネットの普及によってどんどん進化しているGIS利用の最前線などにも触れている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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