オクダ五郎左さんのレビュー一覧
投稿者:オクダ五郎左
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紙の本MSX magazine 名作ゲーム20本収録 永久保存版
2002/12/17 21:44
僕らがソワソワする理由——MSXマガジンの復活で
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MSXマガジンが復活する——。この大ニュースを聞いて以来、急にソワソワと落ち着きをなくし、仕事がまったく手につかなくなったり、一人でブツブツと呪文のような言葉を呟きだしたり、突然ニヤニヤと笑いはじめたり、どうにも奇妙な行動に走ってしまう男たちが、今の日本には急増中だと思われる。周囲の人たちは、さぞ不気味……いや、心配なことだろう。
だが、ご安心ください。そんな男たちのほとんどは、かつて「MSX」という言葉に、とても特別な気持ちを抱いていた者たちなのだ。そう、その言葉は当時、(少なくとも一部の人間にとっては)、本当にキラキラと輝くような魅力を持っていた。特に、BASICというプログラミング言語に魅了されていた者にとっては。
BASICというのは、その頃大流行していたプログラミング言語で、まだ中学生だった僕のような奴でも、なんとか簡単なプログラムを書くことができるくらいに簡単なものだった。しかし、当時はメーカーごとにその仕様が異なり、例えばNECのパソコンで書いたBASICは松下のパソコンでは動かない、といったことが普通だった。そこのところを統一したのがMSXだったのだ。
しかも、MSXに標準装備されたMSX−BASICには、「スプライト」という機能があって、それを使うとモノ凄いアクションを簡単に書くことができた。当時、雑誌に載っていたMSXゲームの華麗なるグラフィックを見て、僕ら小僧は「スプライトってすげぇ〜!」と羨望の思いを膨らませたものである。
そう、ようやく話が本筋にやって来た。このたび復活するMSXマガジンは、この頃僕らが憧れとともに読み耽っていた、この雑誌なのだ。しかも、この復刊号には、MSXのエミュレータまで付いているという。ってことは、我が家のパソコンがMSXになるってことじゃないか!
ここまで来れば、我々がなぜ、かくもソワソワしているのか、もうおわかりのことだろう。僕らにとってMSXの復活は、「初恋の人」に何十年かぶりに再会するのと、ほとんど同じレベルのイベントなのだ。なんか、自分で言ってて恥ずかしいけれど、本当にそうなのだからしかたがない。こいつの復活を12月24日にもってくるなんて、アスキーもじつに小粋なことをやってくれますな。即、予約ですぞ!
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