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ヤタガラスさんのレビュー一覧

投稿者:ヤタガラス

41 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本明治人の姿

2010/05/17 22:35

日本人が取り戻すべき道徳

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 最近の日本では、親が平気で子供を虐待し、はたまた夏になれば必ずといってよいほど自動車内に子供を放置し、子供を死なせるという事件が発生する。無欲の愛は既に死後なのであろうか。子供を育てるよりも、自分が遊ぶことに熱中している身勝手な親の存在を認識させられることの多いことか。生物学的に親というだけで、何ら精神的に好影響を与えない親は、親ではない。
 昨今の情勢に比較すると明治の教育はなんと立派なことであろうか。武家の躾、男の覚悟、女の道、夫婦の絆、親の看取りなどについて明治の教育を紹介している本で、一言で評価するならば、この国には「武士道」が必要とされることを主張した本と理解して読んだ。
 法の前にあるのは「道徳」であるという。日本の道徳は「武士道」でなければならないとの感想を抱かせる内容。激動の国際化時代にあって、日本が立ち行くためには、武士道を基本として家庭、学校教育を再生することにより、政治や経済活動が機能するであろう。
 日本のよき歴史に目を向けるべきことを教える1冊である。

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天皇制入門書

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 96冊の参考文献をもとに、主として今上天皇の活動を描いたもので、天皇制度を理解するうえで貴重な文献の一つと言える。帯の「天皇入門書」は的確な表示である。
 天皇制度によって、日本の安定がもたらされていること、天皇陛下は、極めて激務であることが認識できる。天皇陛下がこれほどまでに激務であることは一般に認識されていないのではなかろうか。
 第8章「今上天皇の大御心・御即位20年・慰霊」では、今上天皇の慰霊における真心の見事さに感動するとともに、我々は、綺麗事を言う前に、英霊によって今日があることを忘れ去っている傲慢さを反省させられる。
 ゴーマニズム宣言は、従来の漫画と違い、論文漫画とでもいうべき世界を築いているのではなかろうか。スペシャルの中では、戦争論と並ぶ秀作である。

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紙の本判例とその読み方 3訂版

2010/05/08 21:21

判例の役割

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 多数の者では、判例と聞くと自分には関係のない世界のことのように思われる。
 ところが、「判例は実務を支配する」の項を読むと、新判例の登場や判例変更(特に最高裁判例)によって、国民生活に大きな影響の生ずることがわかる。新聞でも重要な判例をもっと紹介すべきではないかという感想さえ抱かせる。内容は、法学部卒業者向け程度と思われ、一部には、高度な記述がされている。
 この三訂版は、平成20年6月に発行されたもので、最も新しい判例の解説は、平成20年9月10日のものである。判例は実務を支配するのであるから、この時期であるならば、違法金利に関する一連の最高裁判例を取り上げるべきである。この点において不満である。
 なお、判例では、○○事件というものも多くあり、判例索引は判決年月日だかでなく、事件名も記載していただく編集が欲しい。さらに、判例は和暦となっている。しかし、奥書の初版から三訂版までは西暦で表記してあるのは一貫性が感じられない。

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紙の本自らの身は顧みず

2009/04/22 00:49

愛国精神の書

21人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 日本の近現代史をわかりやすく解説しているもので、長く自衛官であった者がこのような本を発表されたことに敬意を表さずにはおれない。現職のときから油断のない努力をされてきた方だということがよくわかる。
 南京大虐殺が捏造であるなど、歴史の解説部分はよくいわれていることで、さほど驚くような内容は記述されていないものの、列強の帝国主義の時代にあって、当時の日本の立場をわかりやすく紹介しているため、近現代史の入口的な内容となっている。
 また、自衛官らしく、軍事に関係することの記述もあり、「文民統制の根幹は、軍を使って問題を解決するのか、軍を使わないで問題を解決するのか、その決定権を政治が握っている」とは、本質を一般国民にわかりやすく述べたものと評価できる。さらには、中国軍幹部との歴史論争の箇所では、このように堂々と渡り合える日本人がいたことに感激するのである。改めて、歴史認識の大切さに感じ入るし、政治家にこのような資質を有する者が必要である。
 それにしても、議員が各選挙区に帰った隙を狙って、本会議開会のベルをならし、謝罪決議を強行した土井衆議院議長の行動、さらには、何の事前説明もないまま、村山談話なるものを出したとのくだりを読むと、政治家の自己主張を通すがための行動に驚愕するし、怒りを覚える。著者が主張するように、村山談話を破棄することが歴史認識正常化のために必要である。

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「脳にいいこと」だけをやりなさい! 頭のいい人は「脳の使い方」がうまい

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 内容をまったくみないで、訳者の本が売れているということから購入してみた。訳者は脳科学者であるので、脳の機能からあれこれの行動を書いている内容と想像していたけれども、心理学、人の生き方といった内容で、宗教的な内容もある。やや拍子抜けであるものの、その分だけ内容は平易で一気に読める。
 宇宙にあるものすべてはエネルギーでできている。思考や言動、周りのすべての物事は、あなたのエネルギーを拡大させるか縮小させるかのどちらかに働いていて、エネルギーが拡大すると、あなたはより幸せになることができ、エネルギーが縮小すると、それだけ幸福感は減少する。幸せになれる人は、エネルギーを拡大するような考え方や感情、行動を選んでいるという部分は特に印象に残る。
 ところで、最近、テレビのCMでは、金利引き下げキャンペーンとして、サラリーマン金融の宣伝が異常に多い気がする。本書では、繰り返されるメッセージは徐々にあなたの脳に入り込み、意識しないうちにあなた自身の考えになってしまうと記されており、抵抗感なく気軽に借り入れできるよう一般大衆を洗脳することがサラリーマン金融会社の戦略なのであろう。猪瀬直樹氏の本でも、「テレビで毎日なんとなく同じラーメンのコマーシャルを見ていると、ついそのラーメンを買ってしまうんです。動機づけができてしまうのです。そういうことで、いつも自分を維持することはたいへん難しいことなんです。」(日本の近代猪瀬直樹著作集9「唱歌誕生ふるさとを創った男」)と共通している。
 多種多様な情報社会で、情報に流されず、自我を確立することが大事であることを感じさせてくれた。本書では、実践すべきことが何点か紹介されており、この内1項目でも実践できると随分役立つであろう。
 なお、本書で紹介されている、ダニエル・ギルバート:幸せはいつもちょっと先にある(早川書房)を読んでみようと思っている。

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印籠

12人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は、「法令遵守」「偽装」「隠蔽」「改ざん」「捏造」という言葉が水戸黄門の印籠となって物事が単純化され、前記言葉によって思考停止状態となり、本質が見失われ、一面的な評価となっていることを指摘している。
 不二家の問題が紹介されているが、当時私自身は、この程度のことでなぜこれだけ騒ぐのか理解できなかったが、印籠となる言葉を大きく表示してマスメディアの一方的な非難に原因の一端があったのである。その意味で、第6章「思考停止するマスメディア」は、必読の項目と言える。情報を受取る側も、報道を全面的に受入れるのではなく、検証しながら見聞きすることが大事であることを教えてくれた。
 著者は、報道が歪むのは、マスメディアが自らの報道に対し、虚偽性を認めることで不利益が生じるシステム、自主的に報道内容を検証して積極的に誤りを認めることが評価されないシステムに大きな原因があるという。
 しかし、新聞を見ていると、「法令遵守」「偽装」「隠蔽」「改ざん」「捏造」は、大きな見出しでデカデカとやるが、訂正記事となるとほとんど見えない程度しか出さない。デカデカというまでは必要ないにしても、マスメディアの誤りを認めたくない「態度」という「体質」が問題である。たしかに仕組みも重要であることは異論のないところだが、本質は体質にあるというべきである。
 いずれにしても、事件の本質が見え、日本の針路を誤らないためにも考えさせられる良書であることは間違いない。


 

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紙の本百人斬り裁判から南京へ

2007/05/06 11:24

自虐史観払拭のための良書

15人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 昭和12年12月13日に旧日本軍が、南京を陥落させた際に、旧日本軍将校が日本刀で100人斬りの競争をしたという法螺話が報道され、そのことによって3名の無実の者が処刑された事件についてである。
 そもそも南京事件については、中国のプロパガンダによって、また、本誌にも登場する本多勝一氏や朝日新聞などの自虐史観の持ち主によって、史実に反することが出回っているのである。
 捏造された歴史によって日本の国益がどのくらい損なわれたのか計り知れず、その意味において、現内閣の戦後レジームからの脱却というのは、このような自虐史観を払拭することをいうのではないか。
 それにしても、毎日新聞の「新聞に真実を報道する義務はない」という主張、東京地方裁判所及び東京高等裁判所の訴訟指揮には驚愕する。特に東京地方裁判所の、原告側の証人申請をことごとく却下したことは、驚くべきことではなかろうか。最初から色眼鏡をかけた判決と言われてもやむを得ないとの感想を抱いてしまい、裁判所が信用できないならいったい誰を信用したらいいのかと、絶望的な気分に浸ってしまう。裁判官も自虐史観の教育を受けたことによって、公正、公平を喪失してしまったのであろう。
 怒りを通り越して悲しくなる本であるが、幸い著者は、国会議員である。国会からの発信によって不条理な自虐史観が是正されることに期待したい。

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今求められるものは和魂洋才

12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 副題が「アメリカの日本改造が進んでいる」となっているが、本書の内容はこの副題を裏切っていない。
 日本企業が収益を上げている分野に市場参入圧力が加わって門戸を開放するなど、日本が外圧に弱いことは言われて久しいが、アメリカに追随することがあまりに多いことは日本の将来を危うくすることを感じさせる。
 社外取締役や社外監査役の導入など、アメリカのビジネス社会そのものに変革「させられる」ことによって、日本経済を支えた独自のシステムが死んでしまう(112頁以下)という箇所は、実に怖いものがある。政治家には経済が死ねば日本が消滅してしまうという意識はないのか。国際関係をとりしきる政治家はいないのかという危機感を抱かせるに十分の内容であり、国際関係は和魂洋才の精神であるべきである。
「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや」に学ぶべきである。

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でっちあげと捏造

22人中、22人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

昭和12年における南京戦については、中学校の歴史教科書において「南京占領にあたっては、婦女子をふくむ多数の中国人を殺害」(大阪書籍)、「日本軍は、首都南京を占領しました。その過程で、女性や子どもを含む中国人を大量に殺害しました」(東京書籍)と記述されている。一方、「東京裁判で多数の中国人民衆を殺害したと認定した。なお、この事件の実態については資料の上で疑問も出され、さまざまな見解があり、今日でも論争が続いている」(扶桑社)という教科書もある。
しかしながら、本書は、100枚以上の証拠写真を検証し、証拠たるべき写真は1枚もなかったことを証明している。日本軍が婦女子を保護しながら帰路についているところを、連れ去って陵辱、輪姦、銃殺したとしたり、上海の写真を南京のものとしたり、日本軍が買った物を略奪としたり、でっちあげと捏造の極めつけと言える。
この本を読むと、いわれているような虐殺や強姦はなかったことがはっきし、むしろ日本軍は軍紀を守って戦争を遂行したことがよりわかるのである。
中国では、今でもこのような写真を公式に展示し、反日教育を行っており、かたや日本では前記のような教科書もあることを考えると、南京事件は中国の主張する事実がなかったことを政府は明確に反論すべきであるし、前記教科書は駆逐する必要がある。
藤岡信勝、東中野修道:ザ・レイプ・オブ南京の研究(祥伝社)、竹本忠雄、大原康男:再審「南京大虐殺」(明成社)、東中野修道:「南京虐殺」の徹底検証(展伝社)などと併せて読むと、南京虐殺はでっちあげと捏造がはっきりとする。

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紙の本エコノミストは信用できるか

2005/03/10 01:10

情報は検証することが大切

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 エコノミストがテレビで自説を堂々と主張する、服装はぱりっときめている、字幕でその者の経歴や著作物などが紹介される、無意識のうちにその登場エコノミストの主張が正しいと思ってしまう、ということに慣れてしまっている自分に気づかされた。
 著者は、エコノミストの多くが、前言と矛盾したことを平気で述べていること、異様なほど自信に満ちていること、方法論において禁欲的なことを指摘している。ブームに乗ったエコノミストの主張ないし見通しを信じて投資を行った中小企業の失敗例を紹介しているが、どうやらエコノミストの多くは、自説が間違っていようが将来的に維持されない説と自身が疑っていても、自説が正しいと主張する人たちのようである。最後には、情報を受け取る側で、その情報をどう分析するかが重要であることを学んだ。
 エコノミストの採点表、「ミスター円」の栄光はすでにさり、評論家としては前後の矛盾が目立つ(榊原英資氏に対する評価)など、評価がとても面白い。

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紙の本壁のない密室

2005/01/15 18:34

学校教育の閉鎖性と日教組の毒

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本年は教科書採択の年であるが、この時期にこの本は日本の教育再生に向けて意義深いものがある。
 私の地区では、東京書籍の歴史教科書を採択しているが、内容は実に自虐史観の内容である。今年は、日本海海戦勝利100年にあたるが、これを東京書籍の教科書でみると、「日本は圧倒的な勝利をおさめた」とあるものの、イギリスが日本をけしかけ、ロシアに立ち向かわせているという風刺画や社会主義者が開戦に反対したことが記述されている。これに対して、本書において「無双社」と記述されている、扶桑社の「新しい歴史教科書」では、なぜ日本が日露戦争を戦わざるをえなかったのか、東郷平八郎長官の率いた兵員の高い士気によって勝利をおさめたこと、日露戦争の勝利は世界を変えたものであることなどが記述されている。ここだけをとらえても、どちらが日本の歴史教科書としてふさわしいか自明である。
 教科書採択において、不明朗な構造とそれにかかわる日教組の歪んだ歴史観、これだけで日本の将来は危うい。
 授業が政治学習の場となっていることを指摘した「古賀俊昭外:こんな偏向教師を許せるか」という本が展転社か出版されているが、一部ではあるにせよ学校という密室において指導指針を逸脱した教育が堂々と進行しているのである。教科書を改めることはもとより、こういったことに対するチェック機能が必要であることを痛感させられる。
 本書は、フィクションであるが、「実情を踏まえて書き上げた」というとおり、前記内容がちりばめられた迫真の内容であり、リアルなナマの現実に圧倒される思いで読み終えた。「文学離れを起こした読者たちは、フィクションよりはるかに面白いノンフィクションがいくらでもあるし、さらにはそのノンフィクション以上に面白い、ナマのリアルな現実がいくらでもあるということに気がついた人たち」(立花隆:ぼくはこんな本を読んできた-41)という記述を思い出させる本であった。

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紙の本海燃ゆ 山本五十六の生涯

2005/01/10 13:50

体を張って日本を守った至誠の人

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者のあとがきに、祖国を愛し、日本の国益を最も真剣に考えたとあるが、その生き様がびしびしと伝わってくる内容である。
 昭和16年4月18日山本長官は、敵機の待ち伏せにあい戦死を遂げられたものであるが、軍刀を左手に握り、右手をそれに添えていたという記述がある。
 私の子供時代に、三船敏郎が山本長官に扮した写真を見たが、あの写真は史実によっていたことが確かめられたのである。真珠湾攻撃を成功させ、国民からは最も頼りにされた日本人であるが、最後は米軍の攻勢にあい、ミッドウェー海戦に敗れ、暗号解読によって待ち伏せをされ、無念の戦死であったが、軍人としての自分の死を予感していたようでもあり、日本の侍ともいうべき日本人であった。
 日本海軍は、日本海海戦の勝利によって大鑑巨砲主義に陥ったとされるが、山本長官は大鑑巨砲主義に異を唱え、主用兵器は航空機となることを見抜き上層部との確執もあったこと、また、三国同盟を締結すると日米決戦になることを予想しこれに反対し、命を狙われる事態にもなったが、自分の考えを変えなかったのである。歴史に「もしも」はないが、山本長官のような人物がもう数人いたら、大東亜戦争自体避けることはできなかったかもしれないが、歴史は変わっていたかもしれないのである。
 祖国を愛する一人の日本人の姿が浮かび上がり、深く感謝する気持ちにさせられる1冊であった。
 現代社会では、山本長官のように「公」に生きる姿勢を見習うべきである。

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紙の本亡国日本への怒りの直言

2004/12/09 20:53

日本人と日本の主体性を取り戻せ

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 拉致を解決できない、尖閣諸島及び竹島などの領土問題に毅然とした対応ができない、教科書の内容について中国、韓国から内政干渉され、靖国神社についてもしかり。反日、無日政治家の大量発生など、いちいちもっともな主張であり、絶望的な気分に陥ってしまう。真の政治家は石原東京都知事しかいない。
 「日本を救うのもまた、日本人しかいない」と結んでいるが、まさしく怒りの直言であり、実に共感できるし、危機感をもって一人ひとりが日本のために尽くさねばならないと感じさせる内容である。
 既に多くに知識人から語り尽くされている内容が多いが、ジェンダー・フリーについての記述は驚かされる内容である。男女どちらかであることを強制されるトイレは「暴力装置」であると東大教授が述べていること、事実婚を奨励する意図があること、小学校低学年から性交教育を行っていることなど、そんなばかなという論理が大手を振って主張されているという。
 ジェンダー・フリーというばかな理論を提唱している大沢真理東大教授は、男女二種類以外の多くの性を想定すべきと主張しているそうだが、脳科学の知見を踏まえれば性別役割が発達してきたのは極めて自然なことであるというし(詳しくは日本政策センターの「日本再生の旗を掲げて」を参照されたい)、科学的でなくとも、世の中、男と女でできていることは人類普遍の原理である。
 男は男らしく、女は女らしく、人権はもちろん平等で、男女の特質を生かして社会を構築することが自然であり、大事である。男女共同参画社会とは、もっともらしいが大嘘の出鱈目な発想であることがわかる。
 字が大きくて読みやすいし、やさしく書かれており、手軽によめる本である。本書で、悪魔の思想(谷沢永一)、反日で生きのびる中国(鳥居民)、エコノミストは信用できるか(東谷暁)が紹介されているが、読んでみようと思う。また、著者の「新歴史の真実」もお勧めの1冊である。

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近代史におけるアジアの夜明け

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ビルマのバー・モウは、「歴史的に見るならば、日本ほどアジアの白人支配から離脱させることに貢献した国はない。しかしまたその解放を助けたり、あるいは多くの事柄に対して範を示してやったりした諸国民そのものから日本ほど誤解を受けている国はない」と語ったことが紹介されている。
 欧米の植民地支配は残酷であったが、日本のそれは欧米とはまったく異なっていたことは多方面で語られていることであり、「ムルデカ」というインドネシアを舞台にした独立戦争の映画があったが、日本軍の南方進出は、アジア諸国に自信と勇気を与え、独立を早めることになったことがよくわかる。
 また、本書にある歴史を知らず、何かというと謝罪ばかりしてきた、細川、村山、橋本元首相などの無節操さがどれほど日本の国益を台無しにしてきたことか。先人の努力と理念に対する冒涜でさえある。オランダは絶対に謝罪に応じないが、アジアと名がつけばどこに行っても見当違いの謝罪をする日本の政治家とは対照的と著者は述べているが、歴史を勉強しないで、日本=悪玉史観を有している者を政治家にしてはいけないということを認識させられた。
 日本は自衛のために大東亜戦争に踏み切らざるを得なかったのであるが、その苦悩とアジア地域における貢献について学ぶべき書である。

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年金積立金の管理と運用

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 年金積立金が膨大な金額であることがよくわかり、その管理運用について批判する書であるが、批判するだけでどうしたらよいかについて提言がない。「年金積立金は国民のものだ」は当然のことであるが、年金官僚を排除して新独立行政法人を廃止し、独立した国の機関をつくり社会保障基金として厳格に保全するべきという主張があるが、漠然としている。要は、国民の大切な財産を無駄遣いせず、きちんと管理運用されれば、今から予定されている制度が悪と決めつけることはできない。
 管理運用の透明性と検証を常に確保し、悪い点は直ちに改める機構があればよいのではないか。
 年金積立金は、昭和29年以降労働組合が中心となって還元の主張がされるようになり、昭和36年には当時の社会党も住宅融資を強く要求していることが紹介されている。今、この点が一面的に批判されているが、このような背景で法律があって、予算があったことを紹介したうえで批判することが公平な議論というものであり、メディアの報道を鵜呑みにすることの危険性を感じさせる書である。
 なお、「年金を問う」という内容の書ではなく、「年金保険料の管理を問う」というような題名が適切であり、タイトルに異議あり。

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