ハイドさんのレビュー一覧
投稿者:ハイド
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ツ、イ、ラ、ク
2003/11/13 17:31
もう一度○○してみたくなる小説
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
物語は主人公「森本準子」が小学2年生の秋から始まります。少女が官能に目覚め、激しく熱く深い恋愛のブラックホールに堕ちてゆく様が、瑞々しい心理描写と独特の世界観を持って描かれます。男女を問わず子供であれ大人であれ誰かを好きになるというそのことだけで、胸は苦しく、心が痛み、言葉では説明できない狂おしさに身悶えするものですね。
本書の帯には「今年度最強の恋愛文学」と記されているので、読み始めた読者は小学2年の主人公がすぐ成長して大人になって恋をすると思うかも知れないんですが…。
ちっちっち。
いきなり文体も乱れるほど物語は意外な展開を見せます。主人公の準子がまさに「ツ、イ、ラ、ク」する恋の深淵に、あなたもいっしょに放り込まれて、後はキリモミ状態。 400ページ強の厚い本書を一気読みすること間違いなしですよ。
随所に散りばめられたヒメノ式と呼ばれる独特のアフォリズムや、なにげない細部に宿るリアリティーが、マニアックで楽しい。多彩な登場人物もキャラクターが起っていて印象深く、主人公ばかりでなくみんなのその後が気になったりします。青春真っ只中の若者からすれっからしの中年まで、すべての読者を胸キュンにさせる超恋愛小説。
ちなみに、わたしはすれっからしで出涸らしの中年男なのですが、書評タイトルのもう一度してみたくなる○○は…もちろん「恋愛」。
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