ウメちゃんさんのレビュー一覧
投稿者:ウメちゃん
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ニューヨークちょっぴり泣いた。たくさん笑った! 海外でたくましく生きる!楽しく暮らす!
2003/11/02 14:03
『NOSEX,NODRUG,だけどロッキン』
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このあいだ、カラオケに行って「身内で勝手にロッケンローナイト」をやり、
出来心でガンズ・アンド・ローゼズの『パラダイス・シティー』を歌ってみた。
…死んだ。なにしろずーっと脳ミソがブルブル痙攣するような
高音で歌い続ける上に、鼓膜がパリっと破けそうなギターがギュワワワーと鳴っている。この1曲を歌っただけで、理解できた。なぜハードロックの人達が、
女のコをはべらせ、酒をかっくらい、ドラッグをやりまくり、
時には宿泊先のホテルの窓からテレビを放り捨ててしまうのかを。
そんな極端な人達がゴロゴロいそうな場所と、全世界の人から思われがちな街、NYに住む女性達が書いたエッセイが、この本書である。このコ達も、やっぱりハードコア(?)な日々を送っているのだろうか?と、短絡思考で思ってしまうが、著者の2人は学生、あとの1人はウエイトレス。この顔ぶれがいきなり地味だ。本のカバーには彼女達の一人の文章が載っている。ちょっと長いが引用する。
“実際のところ、3歩歩けば壁にぶつかってしまうような部屋に住み、
毎日ほぼ同じ服を着て、作り置きしたカレーを
3日間食べ続けている私にとって「オシャレで優雅なニューヨーク生活」ほど、
程遠いものはない。たまにセントラルパークに行って、優雅そうなニューヨーカーの姿を見ながら、「ああニューヨークって素敵だわ!」と、
芝生を転がりまくって、気分だけはジュリア・ロバーツや、
メグ・ライアンになってみるのが、最高のぜいたくだったりする。”
この本の地味さに拍車がかかる。作り置きのカレーだったり、狭い部屋だったりというフレーズは、日本に住んでいるひとり暮らしの女性と、多分そんなに変わらない。セントラルパークというメジャーな場所で、イマジネーション・セレブになったりはしているけれど。
ただ、この著者達の、日本よりは決してスムーズにいかないNYでの生活を、
快適にするために手段を見つけていく過程がけっこう面白い。
例えば部屋に家具がない時に、ちょうど道端に本棚が落ちていたので
拾ってきたり、条件のいいアパートを紹介してもらうために、
お金がないのに、ディスカウントショップで買った服で
金持ちに見せかけて不動産屋をまわったり、イヌを連れてNYの街を
散歩したいけれど、そのイヌはペットショップにいる
一匹800ドルの血統書つきではなくて、アニマルシェルターのオリの中で
ふてくされているヤツを、安い値段でもらってきたりなどだ。
並みいるニューヨーカーの中でも特別濃いキャラ、ヘンリー・ミラーの
小説の中で、同じく私もNYにいるせいか、頭から離れないフレーズがある。
「逃げ道はどこにもない。天気は変わらない」
たしかに毎日のルーティンは変わらないし(私が勤め人のせいか、とくに
そう思っちゃうんですが)ある日突然、なんだかすばらしい
ことが自分の身の上に起こることもない。日常茶飯事で起こるものといえば、
ケンカをふっかけられる事くらいだ(でもセレブはたまーに街で見られるな)。
けれども、自分にとって本当に必要なことは、いつだって
探すことができる。フツーの日本人の女の子達が、ひとくせもふたクセもある
人だらけの街で、抜け道はどこだろう?と探し続けているんだなとわかっただけで、読者としては、ロックな姿勢だわ!と彼女らを応援したくなる。
なんでもいいから、がんばれガールズ。私は、次のカラオケナイトでは
イギー・ポップの『サーチ・アンド・デストロイ』を歌う予定だ。
リストにあるのかどうかわからないけれど。歌ったらまたきっと息切れするな。
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