保久 海道さんのレビュー一覧
投稿者:保久 海道
| 2 件中 1 件~ 2 件を表示 |
立てない・座れない・歩けなくなって…
2008/02/17 14:37
あっぱれ 人生
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
筆者は、立てない・座れない・歩けない状態を十五年続けています。その間4回の大手術・24回の入院を繰り返したそうです。でも、脊髄腫瘍の手術は、期待を裏切りました。だから5回目は、絶対、希望しません。リハビリテーション行きを諦めました。マッサージ・鍼・灸の治療、新興宗教入会も。残された手段は、腕力の向上のみでした。「自分の人生を自分の意志で作り上げ実行しよう」と強い信念を持つことにしました。自分の意志を先行すると、行く先々バリアにぶつかりました。そんな時は周囲の人たちの援助がありました。人の温もりを肌で感じるようになりました。《行く先々、バリアがあるから楽しい》という言葉が生まれました。
本書は、バリアを楽しむまでに至った過程を、A落ち込み(衝撃期→脱力期→厭世期)→B立ち上り(内省期→転換期→自立期)→C立ち直り(利他期→感謝期)と三層八過程に分け、具体例で分かりやすく表現してあります。
「本書をご一読され、落ち込んでいる人、落ち込みがちの人が、小さな冒険家になり、立ち直るきっかけとなれば、こんなに嬉しいことはありません。」と筆者は呼びかけています。
足がだめでも手があるさ
2004/01/14 11:39
元気と勇気への誘い
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
元高角三氏の書評を拝見し、片田舎の書店で注文し本書にお目にかかる機会となった。病気がちで家の中に閉じこもりがちの私に、他人に逢う愉しみ、外気にあたる心地良さを教えてくれた本だ。
下肢完全麻痺の重度障害者である著者は、車椅子にのる還暦を過ぎた年金生活者だ。同類である人たちは、家の中でテレビ視聴したり、おやつを楽しみにしたりして、余生を愉しんでいるのが大方であろう。
家事・庭仕事・使い・日帰り旅行・宿泊国内旅行・海外旅行と能力の高まりに比例し、行動半径を広げているのだ。海外旅行を例にすると、初期は家族と、次にボランテアと支援をあおぎ、最後は独り旅を愉しんでいる。その都度、自分でできそうな課題を見つけ、課題解決に向かう努力を重ね、次回の旅に備えているのだ。
住処のある房総半島の片隅から、埼玉・長瀞のカヌー、新潟・新井のスキー、岐阜・海津のマラソン等のアウトドアに単独で参加してしまうのだ。
出先で気づいた「福祉マップ」の効能に刺激され、地域の福祉マップ(公的民間施設139ヶ所)を一人で調べている。隣町の郵便局に、遠く離れた駐車場から病院へわざわざ出かけ目的達成に当たったりしている。
何がシルバー車椅子者である著者にそうさせたのか私は自問自答してしまった。健常者でも還暦を迎えたら、運動能力、視力、聴力等下降線を描くのはまぬかれない。ましては障害者だ。「出かけて病気になったら困る」「お金がかかる」という体力・財力面よりは、「何でも見てやろう、何でもしてやろう」という気力・意欲が先行するという著者の考えが優先されたからだと読み取った。
本書に刺激され、今日も太陽がさんさんと輝く大雪原に、1つでも多く足跡を残す痛快さを味わう所である。
| 2 件中 1 件~ 2 件を表示 |
