MIYASANさんのレビュー一覧
投稿者:MIYASAN
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2004/09/23 00:21
ジャック・ロッシと日本人との心の交流
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御存知のこととおもいますが、著者本人ジャック・ロッシさんは今年6月30日死去しました。
ジャック・ロッシはアレクサンドロフ中央監獄で日本人の中に移動を命じられたが、そこで彼は日本人に礼儀正しさと清潔さを感じ心をなごまされる。そこでは近衛文隆公と会話をかわし、とくにハルビン学院の内藤操(ペンネーム内村剛介)氏とは心を通じ合いその家族とは手紙を通じて家族のようになる。
24年間のラーゲリ強制収容所生活を生き抜いた後、1978年日本の内藤操家に1年余家族同様に生活し、あの大著「ラーゲリ強制収容所事典」の資料つくりをし出版をはたしたことと、強靭な信念に驚かざるを得ない。1997年には再来日し東大、上智大、早大などで講演した。
純粋に共産主義立国を夢見た少年が強制収容所24年の苦難を経て、コミュニストから脱却するプロセスが感動を呼ぶ。
ジャック・ロッシ氏の死亡記事を記しておきます。
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元コミンテルン諜報員のジャック・ロッシさん死去 朝日新聞
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ジャック・ロッシさん(旧ソ連の強制収容所で約20年間を過ごした元コミン
テルン諜報=ちょうほう=員)は6月30日、パリ市内の修道院で死去、
94歳。
仏ルモンド紙などによると、ポーランドで生まれ、フランスで幼少期を過
ごした。17歳で当時非合法のポーランド共産党に入党し、後にコミンテ
ルン(国際共産党)の諜報員に。37年に内戦中のスペインで活動中、スタ
ーリンの粛清にあいモスクワに召還され、スパイ容疑で逮捕・投獄。19年間
をシベリア地方などのラーゲリ(強制収容所)で過ごし、内村剛介氏ら日本
人抑留者とも親交を結んだ。
56年から5年間、中央アジアへの追放措置を受けた。61年に釈放後は
ポーランドの大学で教えた後、86年からフランスに滞在。著書に強制収
容所の実態をまとめた「ラーゲリ註解事典」など。 (07/01 23:28)
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