Shuzoさんのレビュー一覧
投稿者:Shuzo
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泣くと本当に涙がでる
2004/10/22 10:48
日々の生活に根ざした抵抗文化の可能性
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阿賀猥『不まじめな神々』の言葉を借りれば、「日本のオースティン、中村葉子」の初詩集。
日常に浸透する封建・資本主義イデオロギーに対する違和感・怒りを、社会科学的専門用語ではなく、日々の生活に基づく「日常の言葉」で表した傑作詩集。その日常性の持つ意義は、惜しくも廃刊になってしまった『思想の科学』において彼女がエッセイを掲載していたことに象徴的に表れているだろう。
この詩集のベースとなった詩たちは、中野駅界隈ストリートにて彼女自身の手ずから撒かれた、A4版の一枚のビラの中から発せられた珠玉の言葉たちである。そこから、彼女の思想・活動は、しばらく前に「流行った」ストリート・カルチャーの一系譜として位置づけられるかもしれない。しかしながら、彼女の詩によって解き放たれた言葉たちは、「カルチャー」のイベント・資本主義性を日常性に引き戻し、日常に浸透する封建・資本主義イデオロギーに対する、抵抗の文化の可能性を予見させるものである。
「草の根」封建・資本主義者が跳梁跋扈する昨今、日々の生活に根ざした抵抗文化の創出を目指す人々にとって、必読の詩集である。
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