faceさんのレビュー一覧
投稿者:face
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孤独であるためのレッスン
2005/01/28 13:17
『孤独であるためのレッスン』を読む
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
諸富さんは千葉大学なんかでトランスパーソナル心理学を教えていらっしゃる。本書も根底にそのようなコンセプトをもって書かれた現代の諸問題を解く一書だと思う。
今の若者にとって「あいつ、ひとりでいる。ともだちいないんじゃないか……」と思われることほど、みじめで、つらいものはないらしい。この本は、そういった不登校、ひきこもり、シングルマザー、パラサイトとといった人たちにたいする世間の目に対して、本当にそうなのだろうか? という疑問を提出していると同時に、一人でいることの意味を掘り下げている。世間一般からみれば孤独で一人でいるような存在は良いイメージではないのだが、一人になることは人間にとって実はとても意義のあることだという。だから、孤独それ自体を愛するという意味とは違う。一人になって自分と出会い他者と出会い普遍的なものと出会い、そして超越的なものと出会う。現代人は一人でいることを恐れ本当の自分を見失っている。たとえばランチメイト症候群というのもあるらしい。だから一人になることに積極的な意味を見いだし、自分の心の声に耳を傾けようではないかと、いっているわけである。
アムリタ 上巻
2005/01/24 11:53
ばななの『アムリタ』を読んでみた
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主人公の弟が急に力を持つようになった。人の心を読んだり、未来を予言したり。現代人は、さまざまな技術を開発してきたと同時に逆にいろんな能力を失ってきたとも言える。PCを操れるようになったのはいいが、漢字の書き取りや計算能力は退化した。そんな感じで、技術を獲得した代わりに多くの能力を無くしてきた。ばななはこの本で、そのような失われようとしてるコミュニケーションを拡大して見せたのではないかと思った。それを逆に辿ってみれば、人類は言葉を持つ以前はテレパシー的なコミュニケーションをしていたといわれる。そこまで行かなくても、言葉を超えたコミュニケーションやリビドーによって一日一日の生活が積み重なっていく。その積み重ねが緩やかな流れになって、主人公の人生やその周辺を動かしていく。その緩やかな流れが少しづつ合流して大きな大河となるように歴史は作られていく。とばななはそのように世界を見ているのではないか。
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