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編集者Qさんのレビュー一覧

投稿者:編集者Q

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紙の本天城一の密室犯罪学教程

2004/05/15 03:15

編集者コメント

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「天城一の短編集が読みたい」。そう願ったのは中学生のときでした。

 出会いは「不思議の国の犯罪」です。この極めて短い作品は、探偵役とワトソン役が延々ディベートを繰り広げる、不思議な傑作でした。
 続いて読んだのが評論「密室作法〔改訂版〕」です。一読、大興奮。後にも先にも、これほど完璧なミステリ評論に、僕は出会ったことがありません。そこで慌てて見つけだしたのが「明日のための犯罪」。仕掛けだけとりだせば馬鹿馬鹿しい話ですが、それを短編に仕立てるためのギミックが素晴らしい。
 その後、長く待ち望んだのちに読んだのが、“世界第二位の密室犯罪”と作者が豪語する「高天原の犯罪」でした。
 この4作で、天城一は僕にとって特別な作家となったのです。

 「『匣の中の失楽』が読みたい」「『占星術のマジック』が読みたい」、僕はそのころ、友人とそんな身勝手な願いを話し合ったものでした。その願いはほどなく、文庫化、単行本化でかなえられていきました。逆に言えば、その程度の、他愛もない願いだったのかもしれません。ですが、冒頭の願いだけは、どういうわけかかなえられませんでした。

 あれから20年以上が経ちました。中学生のとき渇望した本が、今ここにあります。20年前の自分に会いに行って、「天城一の短編集を読むことはできる。ただし20年後。でも自分で編集できるんだよ」と言ったら、いったいどんな顔をするでしょうか。

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