釈徹宗さんのレビュー一覧
投稿者:釈徹宗
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いきなりはじめる浄土真宗
2005/03/15 15:55
著者コメント
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本書は内田樹先生の「昨日はどうもありがとうございました」という奇妙な一文から始まる。「昨日」とは2003年8月24日のことである。その日、私はJR芦屋駅前で内田樹先生と初めてお会いした。
クールな男として近隣住民に知られているこの私であるが、実は過去にたった一度だけファンレター(正しくはファンメール)というものを出したことがある。あまり人に知られたくない過去である。思わず私をミーハー的行為へと駆り立てたその書物こそ、かの内田樹先生の名著『ためらいの倫理学』であった。その後、私と内田先生との交友が始まった…、わけではない。なのに、どういう因縁のなせる業か、その二年後内田先生と芦屋の喫茶店でお目にかかることとなった。私が極度に緊張する中、話は意外に弾み、ネット上で宗教や仏教に関する意見交換をするこ
ととなり、本書が誕生した。
この『インターネット持仏堂』は、数多い内田本の中でも特にユニークな存在である。本書は、ある一定の方向に読者を引っ張ろうなどというような出来レースっぽいやり取りにはなっていない。むしろなかなか一致しない二人の足並みに妙味があると思う。中でも、内田樹先生のオリジナリティ高い宗教観は必読である。私もそれなりに多くの宗教本や宗教論を読んできたが、ちょっとないようなタイプの本に出来上がっていると思う。浄土真宗に興味のある人はもちろん、浄土真宗なんてなんの興味もない人でさえ、読んで楽しめるように腐心している。読んでいた
だければ、これまでばくぜんと持っていた宗教や倫理や社会通念への枠組みが揺さぶられること請け合いである。なにしろ、これまで約二十年、私が書いた文章に何のリアクションもしたことのない妻が、「おもしろいやん」と言って読破したのである。これがいかに驚異的なことであるか、みなさんにはちょっとおわかりにならないであろう。
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