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新潮社編集部さんのレビュー一覧

投稿者:新潮社編集部

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紙の本

編集者コメント

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

精神分裂病の発症率は人口の1パーセント。しかもその数字は貧富の差、国などの地域差はなく、全世界で変わらないと言われます。どのような生活を営もうが、誰もが発症する可能性を持っているということです。また、少なくともその30倍の人々は「スキゾフレニック(精神分裂病的)」と呼ぶことの出来る、いわば予備軍と指摘する声もあります。
 それだけ身近な病であるのに、私たちはその実際を知りません。長いこと、多くの差別や偏見により閉ざされた世界であったのも事実です。精神病院もまた同様です。「こわいところ」「汚いところ」、そういったイメージで語られることも少なくありません。一方で巷では、精神障害者の犯罪が紙面を賑わせます。ところが、これもまた刑法39条により、その詳細は明らかにされません。確実に被害者は存在するのに起訴されることもなく、事件はなかったことにされてしまいます。つまり、あらゆる場面で私たちは何も知らされないし、知ることもなかったのです。
 殺人に手を染めた触法精神障害者は、どのような生活を送り、その後、どう生きていくのか。警察から拒否され、たらい回しにされた患者は、どう処置されるのか。治癒し社会復帰した者たちは、何故、再び病院へと戻ることになるのか……。本書は精神医療の現場について専門家が綴ったものです。
著者の岩波さんは、東京都立松沢病院を始め、長年、精神病院に勤めてきた現役の医師です。生身で付き合った当事者だからこそ見ることが出来た、本当の世界がそこに描かれます。医師だからこその、冷静な人間観察の記録となっています。その凄絶な現実をお読み下さい。

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 荒俣宏・井上ひさし・鈴木光司・小谷真理・椎名誠氏といういずれも名だたる読み巧者が、「これは要注意」「だまされるものか」と警戒しながら読み進めていくうちに、いつしか「やられた!」「素晴らしい悪辣さ!」「ハメラレタ!」と感嘆の声をあげてしまったという異色作です。完成度と品格の高さも折り紙つき。「インテリ殺し」の作品だという意見もありました。
 物語は、リコという30代半ばの女性作家とスマイスというアメリカ人との出会いから始まります。ところが次の頁をめくると江戸時代の辻斬りの話になり、また次をめくると太平洋戦争に従軍して捕虜になった男が登場する、という不思議な構造になっていて、読者は迷宮に入ったような気分になるかもしれません。けれども、次第にその迷宮の心地よさに酔いしれることでしょう。この作品は、色とりどりの万華鏡、美しいイングリッシュ・ガーデンなのです。「庭」は、人が移動することによって表情が変わります。この作品も、読者の目線の位置によっていろいろな表情を見せてくれることでしょう。
 なお、著者の西崎憲氏は高校卒業後、独学で英語を学び、怪奇幻想小説や英国の短編の翻訳などに携わってきました。満を持しての創作デビューです。

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