雲和広(著者)さんのレビュー一覧
投稿者:雲和広(著者)
| 1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
ソ連・ロシアにおける地域開発と人口移動 経済地理学的アプローチ
2003/06/22 03:15
出版社からのオススメ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
**出版社による広告文**
新進気鋭のロシア地域経済研究者である著者による、計量分析手法を用いた「新しい」ロシア・旧ソ連における地域経済の研究。英語版原著と日本語版との同時刊行。ロシア研究の新しい潮流がここにある。
**著者のことば**
この本は10年前に解体した旧ソ連、そして現在のロシアの地域経済について明らかにしていくことを意図したものです。ソ連およびロシアにおける地域格差、・地域開発政策の問題、労働力の地域間配置に関する問題、などを取り扱っています。旧ソ連の計画経済はどのような矛盾を抱えていたのか? ロシア経済が直面する問題はいかなるものなのか? 旧ソ連が、そしていまのロシア経済がもっている現代的課題について、さまざまな視点から検討を加えました。
じつはこの本は、最初に(2003年5月23日)英語で、モスクワで出版されています。インターネットで出版社を検索し、20社ほどに出版依頼を出しました。原著の出版社は、ドイツはC.H. Beck社のモスクワ支社であるBeck Publishers Russiaです。旧ソ連の昔を知る方々にとっては、こうした手段を執ることが可能になったということからもロシアの変質を感じることが出来るでしょう。10年前(旧ソ連崩壊直後の1992年夏から1993年春)にモスクワへ留学したことがある筆者も驚きを禁じ得ませんでした。
2002年の12月、モスクワのウクライナホテルに宿泊していた著者にe-メールで「日本語版を刊行しよう」という話がありました。そのモスクワ滞在中に地下道の劇場チケット売り場で足を滑らせてねんざしてしまい、1週間寝込むことを強いられまして、することが無いのでこれ幸いと一気呵成に完成させたのが邦訳版です。当初、出版作業は英語版が半年以上先行していました。しかし、刊行自体は邦訳版もモスクワ発英語版もほぼ同時になったのは、やはりロシアか・・・と苦笑します。
旧ソ連・ロシア経済に関する研究は政治的、あるいは思想的な力が働きがちで、中立的な立場でモノを言うのが困難であるような時代が長く続いていました。この本はそうした流れとは明確に距離をおき、客観的な視点をもつことに努めています。
| 1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
