太田 蘭三さんのレビュー一覧
投稿者:太田 蘭三
| 1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
死に花
2003/04/24 18:29
著者コメント
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
老い先が短くなると、死に様を考えるようになる。平穏無事に暮らし、だれにも面倒をかけず、ぽっくり死にたい、そう願うようになる。ところが現実は、おもうようにはいかない。ボケたり、体の自由が利かなくなったり、寝たきりになったりする。
しかし、老いてますます盛んな男たちもいる。七十五歳で腕立て伏せが二百回出来るとか、七十八歳でフルマラソンを完走したとか、八十歳で女子高生をラブホテルに連れこみ援交をやって、淫行条例で逮捕されたとか。
かく言う私も七十四歳になった。五十九歳からはじめたスキーが、いまでは上級者コースを滑れるようになり、足腰はピンシャンとしている。
「老人」という言葉は嫌いだ。「シルバー族」と言ってもらいたい。いくばくもない余生だ。まわりのことなど気にせず、好き勝手にやらせてもらおうではないか。
シルバー族の諸君、二花も三花も咲かせて笑って死のう。
| 1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
