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大田清隆さんのレビュー一覧

投稿者:大田清隆

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本夕焼けの彼方に

2003/03/10 09:15

著者コメント

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

青春と呼ばれる時代の漠然とした切なさを形にしたつもりです。次のような書評を読者からいただきましたが、とても的を射ていると思いましたので、自らのコメントに代えて、引用します。

 「客にトランプの中の一枚を取らせ、そのカードをもとの束に戻して、改めて『あなたが取ったカードはこれですね」と出して見せる手品。その手品の客になったような気がしました。
 二十歳前後の私が自覚もなく、漠然と、しかし、確かに感じていた独特の心理状況を『こうだったでしょ』と、はっきりと言葉で「形」にして見せてもらい、『そ、そう、それです』と思わず感嘆してしまったということです。それにあの心理状況が個人的なものではなく、皆が等しく抱くものだったのかという安堵感も覚えました。
 現実逃避と背中合わせかもしれない、古代へのロマン。現実の生活に根を張っていない故かもしれない、俗を軽蔑する潔癖。人生の生や死に対する虚無感。だからこそ反対に無性に人が恋しく、人との心のつながりを求めてさまよう心。そして恋(らしきもの)。自分の思い込みの中に大きく膨らんでいく対象、異性や同性との微妙な距離の測り合いに時には疲れ、時には自己欺瞞を覚えて苦しむ純粋な心。そして、『落日』。
 『富有柿』を伏線に使ってあるところにニヤリとしたり、六人の中にOLを一人入れることで『大学生』ではなく『二十歳頃の若者』の普遍性を獲得していることに感心したり、……、細かいことを言えばきりがありませんが、『コートを交換して着る』場面は一番好きです。六人の連帯しようとする気持ちが描出され、ジーンときました。
 私の高校時代に得たものは、まさにこの『コートを交換して着る』気持ちではないでしょうか。」

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