加納朋子さんのレビュー一覧
投稿者:加納朋子
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紙の本スペース
2004/04/19 20:49
はじめに
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
この本を手に取ってくださった皆様、どうもありがとうございます。本作品は、『ななつのこ』『魔法飛行』(共に創元推理文庫)に続くシリーズ第三作目にあたります。私が『ななつのこ』でデビューしたのが一九九二年、その続編が出たのが翌九三年のことですから、「続きはまだ?」というありがたいお声を耳にしつつ、お待たせすること十年以上……もう誰一人待ってくださってなんかいないのでは、と怯えつつ、ようやく『スペース』を上梓することができました。スローテンポにも程があると、我ながら呆れてしまいます。
そういう、なんとも間延びした間抜けなシリーズなので、この上お願いするのはあまりに厚かましくて気が引けるのですが、できましたら『スペース』単体ではなく、『ななつのこ』『魔法飛行』と順番に読んでいただけたらなあ……と。
もちろん、本作品だけでも完結したひとつのお話としてお読みいただくことはできます。ですから私のこのお願いは作者の単なるわがまま、もしくは「冷めないうちに食べてね」という、お母さんの台詞のようなものとして、お心に留め置いていただけましたら幸いです。
紙の本てるてるあした
2005/05/27 11:57
著者コメント
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かつて、中学生だったり高校だったりした頃の自分が、「なかったこと」にしたいくらい嫌いです。常に自意識とコンプレックスとがせめぎ合っていて、だからいつも苦しくて、傲慢で無知で他者に優しくなくて。
この物語のヒロインも、まあそんなような、一言で言ってしまえば「いやな女の子」です。かわいげがなくて賢いのを鼻にかけてて、胸の裡で人を見下したり、軽蔑したりばかりしています——まるでハリネズミが世界に向けて鋭い棘を突き立てて、かろうじて身を守っている(あるいはそのつもりになっている)ように。
こんな彼女ではありますが、もし読んで下さった方が一度でも「ガンバレ」と声援を送ってくれたとしたら……作者として、それに勝る喜びはありません。
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