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やっほーさんのレビュー一覧

投稿者:やっほー

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紙の本

紙の本多子青春化 日本の生きる道

2005/05/03 23:23

日本の危機に多子青春化が必要である

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

(株)クリエイジ社長の西脇隆氏が、21世紀日本の基本問題「少子高齢化」への対案としてまとめたものだが、分析、考察、シナリオライティング、政策提言がバランス良く見事に記述されており、一読に値する。但し、出来るだけ政治家に読んでもらうことが重要であり、官僚が読んでも役立たないかもしれない。それほどドラステックな内容である。
今日の日本では「子供を何人ほしいですか」と聞くと、世界の各国と同じように「3人以上ほしい」と答える人が8割近い答えになる。しかし、「子育ては楽しいですか」という問いに対して「楽しい」と答える人は、日本の25%程度に対して、欧米に限らず発展途上国も含めた世界各国の人々は8割以上の人々が「子育ては楽しい」と答えている。
私も本書で具体的に提案されている「多子青春化の諸施策」が強力に推進されなければならぬと考えている。と同時に、国民一人ひとりが真に「子育てが楽しい」といった価値意識を取り戻すことが重要であるとも考えている。日本では「子育ては大変だ」という点だけに関心が偏っているように思われる。
本書でも指摘されている大変な所(課題)を改善する必要はあるが、これは必要条件の整備に過ぎない。「子供を産み育てなければ国は滅び、ひいては自分の余生に、或いは子孫が不幸になりますよ」と説いても、なかなか理解されない。仕事よりも、あるいは多くのレジャーや消費活動よりも本当は「子育てほど創造に満ち、長期に亘って楽しいことはない」ということを実感してもらうことが大切なのである。
この半世紀、日本では子供を沢山つくろうということは一種のタブーであった。とりわけ、「生めよ増やせよ」政策が第二次大戦の軍国政策であったため、国が国民に沢山子供をつくって下さいとは言えなかった事情があった。敗戦以来、人口政策が2世代60年に亘ってタブーであったことは、日本にとって不幸な出来事であったと言わざるをえない。
人口問題が最大かつ喫緊の課題になっている今日、このタブーを捨てる必要がある。戦後憲法の呪縛と同じフェーズにある国家の最重要な戦略(政策)マターなのである。その認識を政治レベルでキチンと行う時期に、遅まきながら気づき始めなければならないということである。
本書でも指摘する必要条件の整備と共に、個々の国民レベルで「子育ては楽しい、こんな面白いことはないのだ」と認識できるような十分条件を生み出すことによって始めて、この国土に「多子青春化の社会」が戻ってくるのではなかろうか。

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