編集者よりさんのレビュー一覧
投稿者:編集者より
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抵抗の場へ あらゆる境界を越えるために マサオ・ミヨシ自らを語る
2007/04/15 20:16
洛北出版より紹介
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「我々日本人」と「市場主義」が跋扈する現在……。私たちはミヨシにインタビューを試みた——。
最初の戦争体験、アメリカで英文学者になるまで、ベトナム反戦闘争、チョムスキーやサイードとの出会い、「知識人」との訣別、人文科学消滅後の学問……自らの軌跡をたどりながら、批評=抵抗の新たなスタイルを、ミヨシが力強く語る。
「マサオ・ミヨシとは一体何者なのか。英文学者や比較文学者、あるいは日本研究者といったカテゴリーがいかに不適切であるかを、いまさら詳しく説明する必要はないだろう。特定の学問分野の専門知識をもった学者として規定してしまうと、なぜ今マサオ・ミヨシに注目するべきなのかが、わからなくなってしまう。それはたんにミヨシさんの大学内外での活動が複数の学問領域にまたがった学際的なものであるということではなく、学問領域という制度そのものを根底から問い直し批判する性質をもっているからだ。」(「あとがき」より一部分を抜粋)
何も共有していない者たちの共同体
2006/02/13 10:41
すべての「クズ共」のために
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どこから来たかではない
なにができるかでもない
【目 次】
もう一つ別の共同体
侵入者
顔、偶像、フェティッシュ
世界のざわめき
対面する根源的なもの
腐肉の身体・腐肉の発話
死の共同体
【それぞれの章の内容】
「侵入者」では、他者性——私たちと対面するときに、私たちに訴えかけ、私たちに異議を申し立ててくるもの——の輪郭を描いている。
「顔、偶像、フェティッシュ」では、真の価値はなぜ、私たちが共有しているものではなくて、個々人を個別化し、彼または彼女を互いに他者にするものの方にあるのかを説明する。
「世界のざわめき」が示そうとしているのは、言語とはたんに、私たちの経験を同等で交換可能なものとして扱えるように平準化する、人間の約束によって制定された一つのコードではなく、むしろ、自然のざわめき——動物の、最終的には、存在し反響するすべての物のざわめき——から生じるものと考えられるべきだ、ということである。言語というコードを鳴り響かせるとき、私たちは、人間の解読者とだけではなく、自然界が奏でる歌、不平、雑音とも意思を疎通させる。
「対面する根源的なもの」では、語られる内容よりも、私がその場に存在して語ることの方が本質的となるような状況を検討する。
「腐肉の身体・腐肉の発話」は、ある特殊な言語状況で生まれる拷問を扱っている。その犠牲者は、彼または彼女が語り、信じたことのすべてが嘘であり、自分は真実を語ることができないと無理矢理に自白させられてしまう。
最後に、「死の共同体」は、人が死にゆく人と形づくる共同体を考察している。
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