せせらぎさんのレビュー一覧

ときにほろっとさせる京都トリビア

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京都本は好きだが、京都好きの人の書くのはべたべたして嫌みたらしいし、京都人の書くのは自慢たらしくて、いつも距離を置かれてしまう。この著者は、わたしと同じ「よそさん」だから共感がもてて、あちこち、ピリピリと批判もあって、小気味よい。京都の歴史にも博物的に触れられているから、京都トリビアとして読めるのもうれしい。一人旅の新幹線の中や、病院などの待ち時間に読むのにぴったりだ。大徳寺で小僧さんをやってたらしく、どんなふうに暮らしていたのか、そのへんも知りたかったが、新書ではそこまで無理か。