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  3. 佐々木 なおこさんのレビュー一覧

佐々木 なおこさんのレビュー一覧

投稿者:佐々木 なおこ

926 件中 1 件~ 15 件を表示

わかりやすい文章を簡単に書く方法は、短く言うこと、こうだ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ある時ふいにブログを書いてみようと思った。
それが2005年5月のことです。
そして今日にいたるまで、10数年以上、ブログを書き続けています。
毎日書いているわけではありませんが、
このブログを通じて得たものは大きいです。
なにより書くのが面白く、
月初めには、去年の今頃はなにしてたっけ?とさかのぼって読んでみると、
これがなかなか面白くて、ついつい読んでしまうほど。

まさにこの本のタイトル。
読みたいことを、書けばいい。

広告代理店、電通で24年間コピーライターとして活躍した後、
退職して自ら青年失業家と名乗っていた田中さん。
彼の就活で書いたES(エントリーシート)が紹介してあった。
これがすごい!
えっっとびっくりする。
これを読んだら、どんなに応募者が多かろうと
一瞬にして彼のことを憶えて、こちらからなにか質問したくてうずうずする。

この本の中で、田中さんの主張は一貫している。

「自分がおもしろいと思えるように書けばいい。」

そしてこうも主張する。

「文字がここへ連れてきた」
彼は言うのだ。
良い言葉を発すると、良い言葉は必ず自分を良いところへ連れてゆく。
わたしはそのことを知った。

なんと説得力のある言葉だろう。

あと、こんな魅力的な言葉があった。
「書けば、人生なんか、ある日、パッと変わるんや」
これは彼が小説家の田辺聖子さんに飲み友達のして選ばれ、二年間ほど彼女の自宅へ通って話を伺ったことがあるそうで、
その時にいつも聖子先生が言われていた言葉なんだそうだ。

なんとも夢がふくらむ言葉だ。

最後に、田中さんからとっておきの
ページがある。

269ページをちょっと引いてみます。

「たくさんの人に読んでもらえ、
web上やSNSでズバリ、
内容が効率よく人に届き、
とてもおもしろく、
わかりやすい文章を簡単に書く方法。
それは短くいうと、こうだ。」

はやる心を抑えてページをあわててめくる。
はたして270ページを見た瞬間…。

大いにうなり、大いに納得しました。
なんという分かりやすさ、さすが田中さん!

このページを見る?読むだけも、この本を手に取ってもらいたいと、
最後まで読んだ私は切に思うのでした。
ちなみに、私が自分が読みたいことを書いている(と気づいた)ブログは
「マドレーヌの一日一善」です。
ピンときたら、ぜひ読みに来てください。

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紙の本百羽のツル

2019/09/18 09:34

「あたたかさ」と、「やさしさ」と

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

力強いタッチの絵がぐっと心をつかみます。

漆黒の空を大きなツルが小さなツルを抱えて飛んでいる。

凛とした大きなツルの眼差しが印象深い。



百羽のツルが飛んでいた。

そのうちの一羽、遅れて飛んでいた病弱の子どものツルが
下へ下へと落ちていく。

そのことに気づいたほかの九十九羽がそろって取った行動に
胸が震えます。

規則正しく飛んでいたツルの隊列が一瞬崩れて…。

児童文学者の花岡大学さん、巻末にこんな言葉を寄せてました。

戸田氏のこの力をこめた絵は、わたしのいいたいすべてをあますところなく描きこんでくれている、すばらしい
作品だと思う。ただ、われながら感動をおさえがたいのは百羽のツルのあたりまえみたいな、心と心の「つながり」である。
その「あたたかさ」である。
その「やさしさ」である。


いつまでも心に残る一冊です。

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イワイヨリヨシさんのイラストがたまらなく面白い! 長々と語るより四字熟語を使うべし!

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どことなくとぼけた表情のイラストが私のツボ!
イワイヨリヨシさんのイラストがたまらなく面白くて、
四字熟語の意味がスイスイ頭に入りそうです。

400個以上の四字熟語が集められた図鑑です。

四字熟語の意味を知りたいときはもちろん、
そうでなくても、パラパラ読みたい
そう漫画を楽しむようなページのめくり方が出来ます。

楽しみながら学べる 
まさに一石二鳥!

この一冊を読み込めば、
博学多才になること、まちがいなし!

四字熟語が好きな仲間が集まれば、
切磋琢磨して、よりレベルアップできる。

四字熟語の魅力は「表現効率がハンパない!」とコラムに書いてありました。
さらに四字熟語は生き方や信条、思想など端的かつ効果的に表すことができ、
座右の銘を問われた時も四字熟語を頭に思い浮かべることが多いとも。

「不言実行」
「初志貫徹」
「独立独歩」
「一期一会」
どれも座右の銘に選ばれそうな四字熟語の例ですよね。

「長々と語るより四字熟語を使うべし」は表現の鉄則とも紹介してあり、
大いに納得でした。

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令和版が誕生!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ほぼ毎日、手に取る詩集があります。

それは水内喜久雄さんと小林信次さんが編者の
「子どもといっしょに読みたい詩」です。
この詩集で出会った
大好きな詩があるのです。

その令和版が誕生していました。
図書館の新刊コーナーで見つけた時は、
「えっ、令和版!!
まぁ、まぁ、」となんだか孫にでも会ったような気分になりました。(笑)

「新しい時代が始まりました。
それに重ねて、『子どもといっしょに読みたい詩』を改訂することにしました。
(中略)
1992年に初版が作られ、2002年には改訂版になり、
二十七年間、全国の教室や家庭で読み続けられてきました」と編者の水内さん。

今回編集しなおしされて、
時代が変わっても、ずっと読んでもらいたい詩、
自然や人のあたたかさが伝わる詩、
こちらの二つをテーマに選ばれたそうです。

谷川俊太郎「朝のリレー」、
工藤直子「わたし」、
与田準一「ことばの けいこ」
長田弘「言葉のダシのとりかた」
まど・みちお「よかったなあ」
阪田寛夫「クリスマスだから」
高見順「われは草なり」
金子みすゞ「わたしと小鳥とすずと」
新川和江「ゆっくり」
川崎洋「いま始まる新しいいま」

詩の楽しさ、面白さ、素晴らしさ、
子どもたちと共に、さらに感じていきたいです。

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紙の本犬から聞いた話をしよう

2019/08/30 08:51

旅人の椎名さんが撮った旅犬の本

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椎名誠さんの旅エッセイ。
こちらは犬にスポットをあててます。

カメラと共に旅に出る椎名さん。

「ぼくは旅にでると犬の写真をいっぱい撮る。
いろんな国々、いろんな状況で
出会った犬に無意識のうちカメラをむけていることが多いようだ。」

旅人(椎名さん)が撮った旅犬。
あたりまえだけど、いきなりであった犬がほとんどだ。
そうそう、例外としてカヌー犬ガクのことが書いてあった。

世界のいろんな国で、その街角で、
偶然にも出会った犬たちと椎名さんの触れ合い。

人のそばでうれしそうに笑っているような、
自分に任された仕事をやり終えて充実感にあふれているような、
獲物をそばでじっと待っている、
ぼんやりそこにいる、
その犬たちの真剣なまなざしや、素の表情を見ていると、
心が緩んでくる。

インドネシアで撮られた老犬、私が子どもの頃に飼っていたレオにそっくりだったので、
ビックリした。


「犬から聞いた話をしよう」
タイトルがほんと、いい。
このタイトルと表紙の写真を見るだけで、いい本だとわかる。

そういえば、昨日聞いたばかりの話。
ネロと名付けられたその犬、
数年前に癌で亡くなったそうなのだけれど、
飼い主の知人がちょっと元気がない日には
夢に必ず出てきて、励ましてくれるのだそうだ。
膝の上に座って、「さわっていいよ」
お腹を出して「さわっていいよ」

初めてであった犬でも、んんん?ちょっと心が通った?なんて思う瞬間があるけれど、
ネロと彼女の場合は、犬と人を超えた繋がりがあるのだろなぁと
しみじみ思ったのでした。

ネロの話を聞いた夜、
もしかして私の夢にも出てくれるかな?って思ったけど、
そんなことはありませんでした。

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「本には奇跡を起こす力があります。」と久住さん

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今はもう閉店してありません。
札幌市にあった全国的にも知名度があったくすみ書房。
2015年に70年の歴史に幕を閉じました。
そうして、そのくすみ書房の名物店主だった久住邦晴さんも二年前の夏に亡くなられました。

その結果的には遺稿となった原稿が、彼が生前から懇意にしていたミシマ社さんから出版されました。

久住さんは、実家の本屋を継ぎ、なんとか存続させようと、いろんな取り組みをしていました。
「売れない文庫フェア」や「中学生はこれを読め!」など、注目を集めそうなコーナーを作ったり、
文化の交流の場となっていた「ソクラテスのカフェ」をスタートさせたり…。
しかし、くすみ書房を取り巻く状況が、存続への道を阻んだのです。

「本には奇跡を起こす力があります。
本にはすべての答えがあります。」
久住さんの伝えたかったこと、この本からあふれんばかりです。

今まで知らなくて、この本を読んで初めて知り、素晴らしいなと思ったことは
札幌市が学校図書館を地域に開放する開放図書館という事業を行っていることです。
なんて素敵な発想!
学校図書館の本をシェアする。そこから世代を超えた交流が生まれますね。
札幌市だけでなく、もっと広く実施されるといいなぁ。

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紙の本本の声を聞きました

2019/08/25 15:59

図書館を利用するすべての子どもたちに!

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「いこうよ がっこうとしょかん」シリーズの二冊目です。

図書館の本からのお願いが分かりやすく紹介されている絵本。

例えば、こんなお願いです。

読む前に手をきれいにしてね。
本を本棚から取り出すときには背中をしっかりつかんでね。
読みかけの時は本についているひもや栞を使ってね。
メモはノートに書いてね。
飲んだり食べたりは本を片付けてからにしてね。

そして、本をうっかり破ってしまったり、ページが取れたりしてしまったら、
自分でセロハンテープを使って直すことをしないで、
図書館の先生に伝えることも大事です。
先生が専用のテープを使って直してくれます。

図書館の本はみんなが読む大事な本。

図書館を利用するすべての子どもたちに、
伝えたいことがぎゅっとつまった一冊、です。

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紙の本みんなまってるよ!

2019/08/23 16:27

学校図書館の楽しさを伝える絵本  入学してすぐに読んであげたい!

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小学校に入学したばかりの子どもたちが、学校中をわくわくどきどき探検します!

学校図書館ってどんなところかな?

「がっこうのなかで いちばんほんが あるところだよ」

どんな本があるのかな?

「こんな ほんや 
あんな ほん
しゅるいもたくさん
いろいろだ」

学校図書館では
好きな絵や写真を眺めたり、
知りたいことを調べたり、
お話を読んでもらったり、
好きな本を自分で読んだりできるんだよ。

本を読むと、どうなるの?

「昔々の生き物たちや
遠い国の人々や動物たち
お姫さまや王さま
学者や冒険家
妖精や、魔法使いや、おばけまでもが 
いろんなことを教えてくれる」

学校図書館の楽しさを分かりやすく伝える絵本。
小学校入学して、すぐ読んであげたい一冊です。

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紙の本雨ニモマケズ

2019/08/22 16:00

雨ニモマケズの絵本です!

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宮澤賢治さんの雨ニモマケズに、
画家のつかさおさむさんがぴったりの絵を描きました。

そう、雨ニモマケズの絵本です!

ワンセンテンスづつの絵が
なんと贅沢!
どれもド直球で迫ってきます。

雨ニモマケズ→
ハスの上に一匹のカエルさん、大粒の雨がたくさん降っている。

風ニモマケズ→
大風に木が大きくゆれている。
いろんな動物が飛ばされている。

ヒデリノトキハ ナミダヲナガシ→
かわいいゾウさんが時計を首からぶら下げて大粒の涙を流している。

クニモサレズ →
大きな帽子をかぶった猫が楽器を弾いている。

雨ニモマケズ

音読したくなります。

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紙の本答えは本の中に隠れている

2019/08/21 12:03

10代の悩みに沿っておすすめ本が!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

岩波ジュニア新書の一冊!
10代の悩みに沿っておすすめ本が紹介してある。
しかも、それをおすすめしてくれるのが本と人と言葉との関わりが深い12人の方々!
現役の先生をはじめ、学校司書、作家、医師のみなさん、
それぞれの分野から、はたまた自分が中高生だった時に読んで感銘を受けた本などなど、
ジャンル、年代、ほんとバラエテーィ豊かです。

読書コト始め、
生きることを楽しみたいとき、
ネガティブ思考に陥ったとき、
将来を考え始めたとき、
本はともだち

など、大きな柱はありますが、
それこそこの本をぱらぱらめくってピンときた本があったなら、それが一期一会の出合いというもんです。

ある本との出会いが
次の大きな一歩となることは、
多くの人が経験していること。
気軽に手に取って読んでみましょう。

印象に残ったフレーズはこちら。
「学校図書館は、保健室と同様に
生徒を見守る居場所の一つ」(学校司書の木下通子さん)

ほんとうにそう!
学生のみなさんには学校図書館をいろんな意味で大いに利用してほしいなぁと
思いました。

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紙の本ずぼらとこまめ

2019/08/20 12:17

生活は自由で、自分が主役。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

福田春美さん、以前はファッションディレクターをしていて、今はブランディングディレクターをしている。
ブランドをディレクションする仕事、ブランドのコンセプトワーク、ストーリー、ロゴ、
お店の内装、HPのイメージなどを決める。さらにどう売るか、どのように周知させるかも考えるのだそうだ。
ゼロから生み出していく、なんだかとっても楽しそう。

そんなお仕事をしている福田さんが手がけたこの一冊!

ずぼらとこまめ、
タイトルを読んだだけで、んんん?と心わしずかみです。

「ていねいな生活はしきれない。
こまめなところは人がドン引きするほど。
めんどくさい自分の性格にもうんざり。
そんな、こじらせている私が、
こじらせを肯定する本になってしまいました。」
とあとがきにありました。

表紙の写真、ドーンと存在感のあるキッチンペーパーです。
こちら彼女のずぼら生活を全力で支えるグッズのひとつ。
ほかにもスチーマーやゴム手袋やオーストリッチのはたき…などなど。

料理の下ごしらえはきっちりこまめ派。
たくさんのバットが彼女のこまめを支えています。

ずぼらがぐんと幅を利かせるかけっぱなしや置きっぱなし、積み重ねっぱなしの彼女の生活空間、
そんな中で、こまめな作業(例えば、ガスレンジをきちんと拭いたり、
健康のためにあずき茶を作り飲んでいる)がきらりと輝く。

三分の時短料理があれば、友だちを招いての手の込んだ料理の数々…、
試行錯誤して確立されたその塩梅が、日々の彼女の暮らしやすさを紡ぎ出している。
その心地よさがこの一冊からあふれています。

「生活は自由で、自分が主役。
自分が心地よければ、それが正解。」と福田さん。
いいなぁ、これ。

あずき茶、早速作ってみよ。

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紙の本三時のわたし

2019/08/11 13:40

日々がひとすじの糸のよう  2010年に一年間の記録 午後三時に何してたっけ?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ブックマーケットに出かけた友だちから赤いブックカバーをもらった。
かわいい!
おかっぱの女の子に、こけし…。
何か見た事ある!
あれ、これ読んだことがある!

はい、浅生ハルミンさんの三時のわたしのブックカバーでした。

わー懐かしい。
久しぶりに読みたくなって、手に取りました。

イラストレター、エッセイストの浅生ハルミンさんが
一年間ちょうど午後三時になにをしていたのか?
2010年の一年間の記録です。

私、そのころ何をしていたかなぁ、遠い目になりながら、久しぶりにハルミンさんの午後三時を読みました。

『彷書月刊』の話題がたくさん登場して(ハルミンさんはこの雑誌に連載を持たれていた)、懐かしかった。
私も一時期、この雑誌は定期購読をしたことがあったり、
第1回古本文学賞に応募してみたり、
いろんな思い出がある。

一箱古本市や、
大好きな本の話題も登場して、
読んでいてわくわくする。

「書き終えて、日々がひとすじの糸のようにつづいているのを眺めていると、
未来どころか、明日がどんなふうになるのかすら予測できないのが不思議に思えます」
あとがきでハルミンさんはこう言ってました。

日々がひとすじの糸のよう、
そう思って見ると、
たまには糸をたぐってみたくなりました。

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紙の本市場のことば、本の声

2019/08/10 09:52

「本を開けばなにかを受けとれる。」 日本一狭い古本屋さんの日々 沖縄発

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日本一狭い古本屋と言われている。
沖縄那覇市にある「市場の古本屋ウララ」。
店主の宇田智子さん、もともと東京で書店員をしていたが、沖縄店開店と同時に異動、
その後、いろんなタイミングが重なり、古本屋さんを開店することになった。

店が狭いので、路上に椅子を出して座っているそうだ。
エコノミークラス症候群に気をつけてねと、たまに言われるとも。

このエッセイを読んでいると、彼女がその椅子に座って、店の前に通る人々を眺める景色を一緒に眺めている気分になる。

印象深かったエピソードをちょこっとご紹介しますね。

宮古島のアパートの一室で小さな図書館を開いている女性を訪ねる宇田さん。
なんでも電気やガスのように暮らしを支えてくれる図書館が、
誰にとっても身近なものであって欲しい。
そう願って作られた場所なんだそうだ。しかも利用は無料。
あれ?私も図書館をやったほうがいいのかしら?と思う。
でも、自分の古本屋さんで出会うお客さんから、図書館と本屋さんはどちらもあってこそと思う出来事に遭遇してうれしくなる。

ある勉強会で本の出張販売をすることになり、スーツケースに40冊持参して出かけた。どうにかこうにか会場に到着して、結果本は半分以上も売れた。
「軽くなったスーツケースを引き、こんなふうに本を売りながら旅ができたらなぁと夢みつつ、来た道を帰る」

私が一番共感したのは「言葉のはぎれ」の次の箇所。
ちょっと長いけど、引いてみますね。

「引用でも立ち読みでも、読んだ人にはいつでもいくらでも与えてくれる、言葉の気前よさ。
似合わないとも高いとも言わずに、誰にでも惜しみなくさし出されている。
さびしいときもお金のないときも、本を開けばなにかを受けとれる。」

本を開けばなにかを受けとれる。
確かにそうです。
だから、本を開きたくなる。

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図書館に関わる全ての人に!

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タイトルからして、すばらしいと唸った。

生きるための図書館。
サブタイトルが一人ひとりのために

私がこれまで生きてきて(なんだか大げさな感じになってしまいますが)
まるでもう一人の親のように、図書館に育てられたなぁと思う。
本好きの父を背中を追うように、とんでもなく広くとんでもなく浅くではあるけれど、
本の世界を楽しんできた。
そうして、お世話になったのは図書館だ。
まずは図書館で借りて読んでみる。
それで、手元に置きたいと思った本をよくよく考えてから購入する。
思い出をたどれば、学校図書館で過ごした日々も懐かしい。
本の文字をたどることで、見知らぬ世界がバーンと目の前に現われる。
想像の翼がぐんぐん広がる。
自分の速度で楽しめるそのワクワク感、いつでも読みたいときに読める安心感。
いつしか私はこの本の面白さを一人で楽しむのはもったいない。
一人でも多くの人に伝えたいと思うようになったのです。

で、こちらの本の著者は60年以上にわたって図書館に携わり、
90歳を超えてなおご活躍されている。
絵本作家のかこさとしさんを思わず思い出してしまった。

地域の公共図書館を一日じっくり見学した感想や
子どもたちに本をとどけるためにと誕生した文庫活動や
新しいタイプの図書館について、
学校図書館の現場からの声など、
興味深いテーマがいくつもありました。

人と本をつなぐ仕事という章で、書き留めたい一文がありました。

本が人に語りかける

ちょっと引いてみますね。

図書館では本を新着書架に並べたり、時の話題でまとめて展示をしたり、
著者名、書名、出版社名をすぐ目にできるように、
その面を上にして目立つところに置いたりして、
本が読者に語りかけるようにします。
新着書ばかりでなく、蔵書を公開書架上に並べること自体が本の言葉を聞く場なのです。

そう、本はその存在そのもの、読まなくてもこんな力があるのですよ。
だから図書館や図書室に入ると、何と言うか本のささやきをあっちからもこっちからも感じるのですよ。

読む方によって響くところはいろいろだと思います。
図書館に関わる全ての人に、手に取って欲しい一冊です。


☆書評投稿、958冊目!

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紙の本さよなら、田中さん

2019/08/08 19:27

読んでいたら、元気になるんですから。

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読みながら思い切り笑って、ドキッとして、一緒にしゅんとなって、
何度かぐぐっときて、付箋を貼り続けた。
読んだあと、しみじみ「いい本だったなぁ」と思った。

噂には聞いてました。
小学生作家のるりかちゃん。
ほんと、すごいんだぁ。

タイトルの「さよなら、田中さん」
ああ、ここで登場するんだと妙に心がざわめきました。

母子家庭の花実ちゃん親子。
お母さんは天涯孤独(と本人が言っている)なので、この世の中でたった二人きりの家族なんです。

その花実ちゃんがしっかりしていてすごく良い子で、
お母さんは生計を立てるために男の人に交じって工事現場で力仕事をしている。
「蟻のように働き、犬のように食らう」って、そのお母さんが言ってました。

母子家庭の二人は貧しいながらも、実に楽しそうに暮らしている。
楽しさを見つけるのがうまい。
心に余裕がある。
いつもの暮らしに楽しさを生み出している。
なんでも面白がる。
大事なことはちゃんとわかっている。

そうして、こんな感じで二人で笑っているのです。


お母さんが、カカカカっと笑った。
私も笑った。
そうだ、笑いとばせばいい。
どうにもならないことは笑いとばせ。

私が心揺さぶられたのは、娘の卒業式に、お母さんが新聞紙で作った水色のコサージュを
胸につけていたこと。
それを娘の花実ちゃんが友だちにすごいでしょと自慢していたこと。
そのセンス、その行動、たまらなくかっこいい。

死んでしまいたいくらい辛い思いをしている花実ちゃんの同級生男子に、
このお母さんが言うのだ。

「もし死にたいくらい悲しいことがあったら、
とりあえずメシを食え。
そして一食食ったら、その一食分だけ生きてみろ」

そして最後にガハハと笑えるようなことも付け加える。
いやぁーいい話です。
心にぽっと灯りがともる感じです。

花実ちゃんとお母さんの続編ってあるのかな?
あるなら、読みたいです。
なにしろ、読んでいたら、ほんと元気になるんですから。

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