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だいじろうさんのレビュー一覧

投稿者:だいじろう

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本一九三四年冬−乱歩

2005/12/23 23:38

薫り高き名作。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

久世光彦の存在が無ければ、いまの日本における文学界(ご本人は謙遜されるかもしれないが・・)は今年の冬の如き寒風吹きすさぶ世界になっていたのではないか。大袈裟かもしれないが彼の存在、現代の日本の小説愛好者にとっては、まさに暗闇の中で見出される一筋の光である。絢爛なその文章・文体。彼の小説を読むとまず日本人に生まれたことを感謝せずに居られようか。そして何よりも驚くこと、そして特筆に価するのは作中で乱歩の、そうあの大乱歩の新作として書かれている「梔子姫」である。乱歩のあの怪しくも美しく、儚くそして哀しい、あの独特の世界を見事に書き尽くしていることである。この小説、実は文庫化されてから初めて読んだのだが、一読冒頭から引きずり込まれ、寝食を忘れとはよく言ったもので、まさにそのような状態で読み耽った。読んだ。唸った。ため息が出た。こんな面白い、小説の面白さ、読書の愉悦を心底味わわせてくれる作品、そう滅多にあるものではない。薫り高き名作であることに間違いはないだろう。

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紙の本時雨のあと 改版

2005/12/23 22:58

絶品・名品の粒ぞろい。

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

藤沢周平。云わずと知れた時代小説の手練。
彼の生み出した短篇は数多あるが、この作品集絶品・名品のまさに玉手箱の如き一冊となっている。
藤沢作品に初めて触れる方には、間違いなくこれを第一にお勧めしたい。
山田洋次のメガホンにより映画化された「隠し剣 鬼の爪」の原作にも使われた「雪明かり」。読み手を唸らせ、最後にはこれぞ藤沢作品と思わず心が温まるミステリー仕立ての「闇の顔」。後に市井物の代名詞と言われてもなんら不思議でもない表題作「時雨のあと」。等等。あっこの同じ文字を重ねるのは藤沢氏の特徴の一つで、<木々>ではなく<木木>、<人々>ではなく<人人>と書かれ、中野孝次氏も他の作品の解説でこれが非常に気になると、書かれていた。
一気に読ませてしまうほど、面白く中身の詰まった作品集であるが、初めて読まれる方には枕頭の書として、就寝前に一篇ずつ読まれることを更にお勧めしたい。
読んで悔いはありません。是非ご一読あれ!

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