リプルさんのレビュー一覧
投稿者:リプル
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紙の本最愛
2007/02/01 13:04
最愛の意味
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
18年もの間,音信不通になっていた姉千賀子と再会した悟郎。だが,瀕死の重症を負ったその姿は余りにも変わり果てていた。しかも事故前日に婚姻届を出していて,その男は殺人犯だった・・・
これだけでも何故?何?って疑問が沸々とわいてくるのですがいくら読んでも核心に迫って来ないし話の展開も読めない。ずっと読んでいくうちに真相が明らかになっていき,ラストでは衝撃を受けました。
タイトルの意味は最後まで読まないとわからないのですが,じっくり読んで頂きたいです。ドラマにしてもわかりやすい描写なので,いつかドラマ化されるかもしれないですね。
紙の本星々の舟
2006/02/05 22:17
それぞれの思いが詰まった舟
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
兄妹の禁断の恋という裏表紙の文で買ってしまったのですが,実際はその話を軸に当事者ではない妹,兄,姪,父親の話が描かれています。多分他の小説だと単なる脇役の人物にスポットライトを当てている感じで珍しく,人それぞれ思いはあるのだなと当たり前の事なのですが感心しました。勿論,兄妹自身の話が一番強烈なのですが・・・
村山さんは父親の話の所で戦争の話を書きたかったと解説していて,それが妙に違和感があると言えばあるのですが実際こういう事(戦争)があったから,親はこういう感じになったのかなあと納得した部分もありました。
人はどこかであきらめたり,納得したりしながら曖昧な所で生きていく。何が幸せなのかはわからないし,何が不幸なのかも。そんな人々の思いを乗せた舟なのだなと・・・
紙の本白夜行
2006/01/27 14:12
哀しすぎる世界
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ドラマ化されると言うので,期待と不安(暗そうだったので)な気持ちで読みました。そんな人々が多いのか本がほとんど売ってない状態でした。
亮司と雪穂・・・被害者の息子と容疑者の娘。全く接点がないように淡々と話が進められる中で,微妙に関わってる?と匂わせながらの展開。主人公二人の心情は一切なく何でここまでするの?と思うような場面が随所に見られました。ドラマではその逆で何故こうなってしまったのかを追っていて,また新しい発見ができたような気がしたのでした。
お互いの心理描写もなく周囲の想像と会話で19年という長い年月を構築していくスタイルは凄いものがあって,それだけでも読む価値ありと思わせたのでした。
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