OS屋さんのレビュー一覧
投稿者:OS屋
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紙の本標準コンピュータ教科書
2006/03/31 00:55
コンピュータ入門書としてレベル、話題のバランスとも良さそうだが、方々で誤りが目につく
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一般人・文系学生に対するコンピュータ入門書として、内容のレベル、扱っている話題の選択など、全般的に適当なものと感じられた。コンピュータがどんなものかハード、ソフト両面から分かりやすく述べられている。
一方、気になるところも方々にある。言葉遣いにもあるがそれはともかく、術語の誤り(被除数を非除数とか、アセンブルという動作をアセンブラと呼んでいるとか)がある。歴史的な事実の誤りとして、1970年当時の国産3グループが開発した汎用機新機種がすべてIBM互換機だった(実際は富士通・日立だけ)とか、IBMの代表的汎用OSのMVSがIBM640シリーズに搭載(370です、前身であるOS/360は360ですが)とか、日本でインターネットの商用サービスが始まったのが1983年(実際は93年)などがある。技術的な説明にも抜けや違和感のあるところ(例えばOSの主要4機能の中に(仮想)記憶管理がない)、誤りと思われるところもある。特に、ファイルやデータベースの記述で多く目につく。
全体としてはバランスがとれた良書と思うので、増刷の機会があるなら、これらの点に目を配って改訂すると息長く読まれ続ける本になると思われる。
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