サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 問悶さんのレビュー一覧

問悶さんのレビュー一覧

投稿者:問悶

38 件中 1 件~ 15 件を表示

昭和的価値観が若者達の未来を奪う。『彼らを食わせるために,僕の人生がある訳じゃない!』これが若者の叫びである。

18人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は,ベストセラーとなった『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』で,成果主義の様々な問題点を指摘し,「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を発信し続けている方である。その彼が,「3年で3割が辞める」新卒離職率,「心の病」をかかえる30代社員の急増,ニート,フリーター問題・・・これらの社会問題に,共通した原因を見いだした。「昭和的価値観による年功序列というレールが崩壊したこと」に起因していると言うのだ。先の見えない社会の閉塞感,少子化問題や年金・社会保障問題までもが,その根底に「年功序列の崩壊」があるという。

 「辞められる側(会社側)」の論理は「わがままで我慢できない若者たち」というもの。不景気で採用が絞られる中,企業は「明確なキャリアプランを持っている優秀な新卒者」を人材として欲しい。「何でもやるので採用して下さい」という者は論外。しかし,先に述べたような優秀な人材は,「仕事に対する意識が高くなりすぎている」ため,入社後,希望していた業務と実際の業務にギャップがある場合,強烈なフラストレーションとなる。「自分がやりたかったのは,こんな仕事ではない・・・」と感じてしまうのだ。結果として,せっかくレールに乗ったのに途中下車となってしまう。「企業が認めた優秀な人材」の離職率が高いという企業のジレンマなのである。
 そもそも,新規採用者を増やせない現実には理由がある。『年功序列というレールに乗り,「現在上にいる人(高給をもらう人)」を守るため』なのである。以前は,「若いうちは辛抱しろ」と言われ,「40歳になったら蔵が建つ」「50歳になったら・・・」という話が実現されていた。そんな『年功序列のレール』に乗りたくて,「何でもやります。」が当たり前だった。しかし現在は,一生「下」のまま,「使われ損」で終わってしまう可能性がある。『年功序列のレール』は,ある日突然切れるのだ。そのような現実が,採用後3年くらいで見えてくる。『彼らを食わせるために,僕の人生がある訳じゃない!』これが若者の叫びであり,離職者を増やしている要因である。
 「年功序列」という切り口で,本筋からそれることなく論理が展開されているため読みやすく面白い。「日本の社会」は「若者にツケを回す社会」と著者は言う。これまで,政治家も,マスコミもこのことを取り上げてこなかった。それはなぜか・・・。政治家も,マスコミの有力者も『年功序列のレール』に乗っているからなのである。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本奪われる日本

2006/11/13 10:43

いまこそ日本の将来像を考えたい

15人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 在日米国大使館のウェブサイトで公開され,誰でも閲覧することができる『年次改革要望書』という外交文書がある。1993年の宮沢・クリントン日米首脳会談で合意されて以来,日米両国政府が相互に提出し合っている。以降10年間の日本で進められてきた『改革』のかなりの部分が,米国政府の『年次改革要望書』にある要求を反映したものとなっているため,数年後の日本の予想が必要となる人たちの間では必読の文献らしい。
 著者によると,1995年の『年次改革要望書』に「・・・郵政省のような政府機関が,民間保険会社と直接競合する保険業務に携わることを禁止する」という記述があり,1999年になると「・・・民間保険会社が提供している商品と競合する簡易保険(かんぽ)を含む政府及び準公共保険制度を拡大する考えをすべて中止し,現存の制度を削減または廃止すべきかどうか検討することを強く求める」と,より具体的に強化された内容になっているという。米国にとってのメリットは,簡易保険120兆円という世界第2位の保険大国の市場が開放されるということに他ならない。このような中,2005年に行われた総選挙の争点は,「対米迎合派」対「国益擁護派」の戦いであったと著者は位置付けている。その結果,「郵政関連法案」は可決され,市場は開放された形となった。しかも,アメリカがねらう次のターゲットは『健康保険』だという。誠に恐ろしい話である。
 ここで疑問になってくるのは,「小泉純一郎氏が政治家として郵政民営化を唱えはじめたのと,米国からの要求ではどちらが先か」ということになるのだが,これに関しても,著者は調べた結果をはっきりと述べている。
 日本の政治を多面的・多角的に検討する場合の一資料としては,大変面白いし参考になる。非常に興味深い内容であった。アメリカが要望している日本の将来像など,話題性も強いと感じる一冊である。この本をきっかけに,あなたも日本の将来を考えてみて欲しい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本裁判官の爆笑お言葉集

2007/05/14 18:34

晩酌のおともに・・・ホッと一息の一冊

12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 『この前から聞いていると,あなた,切迫感ないんですよ』

 これは,あの有名な・・建築基準法違反,議院証言法違反,建築士法違反幇助の罪に問われた元一級建築士A氏に対する被告人質問で,A氏が「生活費に困ってやった」と証言したことに対する東京地裁・川口裁判長の言葉。
 「生活費に困って・・・」といいながら実際は,遊行費や愛人への貢ぎ物に金を使っていたA氏・・・。全く関係のない私でもテレビの前で腹を立てていた・・・。こともあろうに,裁判所の中でも「生活費に困って・・・」を連発していたようだ。そのA氏に対して裁判長が言った言葉が,冒頭のものである。なんと人間味のある言葉でしょうか・・・。まさにその通りなんです。法を司る裁判所の裁判官といえば,お堅いイメージではあるが,彼らの口から出た言葉には人間味があふれている。
 2ページ見開きごとに,言葉と裁判の内容が紹介されているため,とても読みやすい構成です。晩酌をしながら,ホッと一息つける一冊です。

 印象に残った言葉をもう一つ・・・。
 大麻取締法違反の罪に問われた元いいとも青年隊のタレントに対し,「24歳?大人じゃないですか。教育も受けて,それなりに人気のあるタレントをやってたわけでしょう」「あなた大丈夫?繰り返す人は刑務所に行ってもらいますからね」と説教が続いたあとの言葉・・・。

 『多少厳しいことを言いましたが,私は,犯罪をやめさせるのが仕事ですから。』

 やっぱり裁判官も人ですね!

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

靖国問題是か非か・・・の前に,戦時下の様子を知っておきたい

12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は昭和5年に東京に生まれている。自民党本部前にある旧永田町小学校が母校であり,2年生の頃には南京陥落のニュースを聞いて提灯行列にも参加した。遺骨が校門の前をお通りになると聞いて,小学生一同整列してお出迎えもした・・・と過去を振り返る。その著者は,「靖国参拝の是か非かは無意味である」という明確な論点を持っている。
 著者の基本的な考え方は『戦争を知らない世代が80%を占める時代である。戦争も,戦時下の緊張も,靖国神社が戦時下で果たした役割も,まったく知らない人が圧倒的多数を占めているときに,参拝を続けた方がいいか,悪いのかと問いかけることにどれだけの意味があるのか』というもので,『靖国神社に一度も参拝したことが無く,所在地さえ知らないという人が増えてきた昨今,近隣諸国の人々が首相の靖国参拝に抗議しているときけば,他人の嫌がることは避けた方がいいという単純な日本的道徳律で「止めた方がいい」と答える人は多いに決まっている』と続けている。靖国問題を語る前に,靖国神社がかつての日本人にとってどのような存在であったかを十分に知らなければ,心情的にも論理的にも話しがかみ合うはずがないと示唆する。議論に予備知識は必要だ。これには,「靖国問題,是か非か」ということとは全く関係なく納得できる。
 靖国問題では,『戦犯合祀』や『戦争責任』に関しても議論が苦しくなるのだが,興味深い所は『マッカーサー回想記(原文)』である。日本が戦争に至った経緯に関して,あのマッカーサーまでもが日本を擁護し,自らが戦時中の日本首脳部を公職追放令によって一掃したことへの「いいわけ」とも「反省」ともとれる箇所が掲載されている。日本が悪かったのではないというニュアンスが感じられる。また,後半で述べられている「靖国問題決着のために」では,「どうしても追悼施設を建てたいのであれば硫黄島に」という彼女なりのスタンスで結論づけており,靖国問題に一石を投じる内容であろう。
 「靖国で会おう」と言って,若人が戦地に向かった時代の背景は複雑である。そのような中を実際に生きてきた著者が,当時の状況を『新聞記事』を中心に,『愛国いろはカルタ』『少国民愛国歌』・・・など様々な資料をもとに,現代に伝えようとしている。その情報は非常に多面的・多角的であり,当時の様子や国民の心情をよくとらえている。靖国を語るために必要な知識は十分に得られるし,靖国を語るためでなくとも,戦時下の様子を知るには非常によい一冊である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

あなたのお子さんの先生は,性差を理解しているでしょうか?

13人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 先日(平成18年6月18日),ある有名全国紙に『女子の活躍と男子への心配』という記事を見つけた。児童会や生徒会のリーダー役を女子が勤める学校がどんどん増加している。地域で行われる「中学生の主張大会」や全国規模の作文コンクールなど大会でも,入賞者は女子の方が多い。北陸地方の小学校校長(男性)はこう述べる。「集団としてみると学力,意見発表など様々な面で明らかに女子より(男子が)見劣りする。」
 いったい男の子に何が起きているのだろう・・・。私のこんな疑問に対し,明快に答えてくれたのがこの一冊である。
 著者は,ペンシルヴェニア大学の博士課程で心理学を学んだ心理学者であり,内科医でもある。氏が大学で学んでいた頃には「女の子と男の子の行動はなぜちがっているか」という問いに「周囲がそれを期待するからだ」というのが担当教授の答えであり,定説とされていた。その後,開業した氏の元に「注意欠陥障害の疑いがあると思われます。評価をお願いします。」と学校から渡された通知を持って,小学校の2〜3年生の男の子がつぎつぎとやってくるようになる。ところが,通院してきた男の子たちに本当に必要なのは,注意欠陥障害の薬ではなく,『女の子と男の子の生来の学び方の違いを理解している教師』だったのである。
 教師が,男の子と女の子の見え方,聞こえ方,学び方などの性差を理解していないと,一日の中でも多くの時間を過ごす学校の中は,男の子にとっても女の子にとっても非常に居心地の悪いところになる。特に驚いたのは,授業で一般的に行われ,近年は特に力を入れられている小グループによる話し合い活動は,女子には有効であるが男子にとってはつらいものであるということ。これを義務教育9年間で続けられたあかつきには,男の子がまいってしまって当然・・・。とにかく,日本の学校にいる先生たちと,子供を持つ親御さんたちに,すぐにでも読んでいただきたい一冊。読後,これまで理解できなかった子どもたちの行動が納得でき,子どもが可愛く見えてくる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

「自分も奇跡を起こしてみたい・・・」教師としてのエネルギーがわいてくる

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 2002年春。「堀川の奇跡!」という見出しが新聞や雑誌に躍った。前年度6人だった国公立大現役合格者が,この年いきなり106人になったのである。私も記憶に新しい出来事である。以後,いつかこの学校が本になるだろうと待っていたのだが,ついに出会うことができた。

 著者の荒瀬氏は,堀川高校の校長である。堀川高校の改革を成功させた立役者である。時の京都市教育長は,現在,教育再生会議の委員を務める門川氏。「あんたは夢みたいな事ばかり言っているが,その通りになるのか。本当に京大にも入れるの?」という挑発的な門川氏に対し,『始めるからには実現を目指します。1期生が卒業するときには”堀川の奇跡”と呼ばれるようにしますよ。まあ黙って見ていて下さい。』と著者が答えた所から,この学校改革は進んでいく。
 読み進めると気がつくのは「学校改革」であることは確かなのだが,『生徒に対する意識改革』的要素が強いことが分かる。やはり,学校を築くのは生徒達なのである。この生徒達を本気にさせたであろう三つの約束がある。

 学校は学びの場だ。
 自分に足りないものがあるから学ぶ。
 君たちは学ぶものとして謙虚さをもて。
 学校は君たちに多様な学ぶ機会を提供しよう。

 学校は小さな社会だ。
 君たちは自覚と責任を持て。
 学校は君たちを大きな子どもではなく
 小さな大人として尊重しよう。

 学校は楽しいところだ。
 しかし楽しさは待っていて与えられるものではない。
 君たち自身が参画し,参加する意志と姿勢をもて。
 学校は君たちを見張るのではなく見守ろう。

 この言葉に,私はしびれる思いであった。どうしたら子どもたちに学習意欲を持たせられるのか・・・教師として永遠の課題とも言える取り組みのヒントが,この一冊に隠されている。読み終えたあと「自分も奇跡を起こしてみたい・・・」というエネルギーがわいてくる,教師には欠かせない一冊です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

デジタル一眼レフ初心者の頼もしい味方

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 『デジタル一眼レフ』が欲しい。これが現在の私の気持ち・・・。しかし、「操作が面倒なのでは・・・」とか、「本当に使いこなせるのか」といった疑問が、なかなか購入を決意させない。そもそも、一眼レフに関して出てくる言葉や数字が難解でよく分からない。正直に言うと「一眼レフ」が何のことかも分からない。でも、デジカメとは違う、いい写真を撮ってみたいのだ。

 一眼レフの基礎知識が、「私でも」分かるような説明である。「デジタル一眼レフのメリット」や「構え方」、今まで難解であった「露出」「測光モード」「シャッタースピード」などが、きれいなページで紹介されている。読んでいて疲れない。掲載された写真を見るのも楽しく感じる。「ホワイトバランス」や「ぶれによる失敗をなくす方法」などは、目から鱗。各モードごとの賢い撮し方や、対象物ごとの工夫などカラー写真入りでの説明が理解しやすい。撮影後のデータの管理方法や、プリントアウトの時にできる工夫まで、しっかりと紹介されている。デジタル一眼レフ素人の私には本当に頼もしい。これ一冊で網羅されている感じがした。
 本書のコンセプトは、「デジタル一眼レフを買ったら最初に読む本」というものである。しかし、私は一眼レフ購入前に本書を買った。今は、一刻も早く一眼レフを購入し、いい写真を撮ってみたい。ワクワク感をこんなに感じた本は、今までにあったかな・・・。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本プリンシプルのない日本

2006/10/20 11:22

憲法改正・教育基本法改正が叫ばれる現在,日本国憲法の制定に立ち会った男の声を聞きたい

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 戦後生まれの首相が誕生した。自民党総裁となり首相となった安倍晋三氏は岸信介の孫であり,総裁選を戦った麻生太郎氏は吉田茂の孫である。そして岸と吉田は遠縁にあたる。不思議なものだ・・・。
 その,岸や吉田が活躍した頃を,白州次郎も生きた。「占領を背負った男」と言われる白州次郎。GHQから『従順ならざる唯一の日本人』と呼ばれていた彼は,最高司令官マッカーサーに天皇からのプレゼントを届けた際,マッカーサーの応対に激怒し叱りつける。日本国憲法の制定に立ち会い,憲法で定める天皇の地位「シンボル」を「象徴」と日本語に訳したのも彼。サンフランシスコ平和会議では,吉田が読むためにアメリカ側が用意した英語の演説原稿を徹夜で日本語に換えた。

 本書は,1951年から約5年間にわたり白州次郎が「文藝春秋」等に発表した文章を載せている。政治や経済のことを,彼らしい言葉で「ぶった切る」のが面白い。男であれば惹かれるところが多いだろう。多くの話題があるのだが,憲法改正・教育基本法改正が叫ばれている今,私は「白州の日本国憲法への思い」に注目する。
 「松本博士の改正案は天皇主権。終戦直後であっても事態の認識が甘い」「新憲法は米軍が押しつけた」「新憲法は,憲法などにはズブの素人の米国の法律家が集まってでっち上げた」と,ばっさりと切る。しかしその後で,『新憲法のプリンシプルは実に立派である。マッカーサーが考えたか,松本博士が発明したのかは別として,戦争放棄の条項などは,その圧巻である。押しつけられようが,そうでなかろうが,いいものはいいと率直に受け入れるべきではないだろうか』と述べている。「育ちのいい野蛮人」と呼ばれる白州次郎思いが伝わってくる。「プリンシプル(原理・主義)のない日本」の中にあっても,彼のような「いいものはいい」と受け入れる懐の深さが自分にも欲しくなる一冊である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

食生活・家族でもう一度考えてみたい

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 『ミラクル・エンザイム』・・・聞き慣れない言葉である。簡単にいってしまえば,体が本来持っている『酵素』なのだそうだ。この,『エンザイム』を減らしてしまう食生活や習慣をやめ,『エンザイム』を貯められるような食生活や習慣にすることが,健康と長寿の秘訣だと著者は話す。全米ナンバーワンの胃腸内視鏡外科医である著者が,「胃相」「腸相」と呼ぶ「胃腸の状態」と,食生活と習慣を関連させて健康を語るこの一冊は,健康オタクの私でなくても興味を持つであろう。

 著者は,『食の常識を信じていると命が危ない』と断言している。「お茶をよく飲む習慣があるのは良くない」「牛乳ほど消化の悪い食品はない」「牛乳の飲み過ぎは骨粗鬆症になる」「マーガリンほど体に悪い油はない」「ヨーグルトを常食していると腸に良くない」・・・食品業者からはクレームが付きそうな内容である。これらは例の一部であるが,理由を説明するための考え方やデータがしっかりと揃っているため,納得させられる私がいた。なにしろ全米ナンバーワン胃腸内視鏡外科医の説明だ。その結果,これまでの私の常識はことごとく塗り替えられた。テレビで話していたことと違う・・・教わったことと違う・・・私はどんどん読み進んでしまった。
 本書の終わりの方にある,『子どもが親と同じ病気を発症しやすいのは,遺伝子として病気の原因を受け継いだからではなく,病気の原因となった生活習慣を受け継いだ結果なのです』・・・血圧が高い私はこの言葉で我に返った。「食育」が叫ばれる現代にあって,せめて息子の健康は守ってあげたいという親心に火が付いた瞬間である。信じる,信じないは別として,『本当に良い食べ物・食べ方』を家族で考えるきっかけになる一冊である。
 愛する家族の健康を守れるのは,この本を読んだあなたなのかもしれません。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

「不審者狩り」では子どもを守れない

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 世論調査の結果では「治安の悪化を感じる人」が8割を超える。しかし,警察庁のデータでは,1960年前後をピークに凶悪犯罪はずっと減少傾向にあり,今は,戦後もっとも犯罪発生率の低い時期なのだ。戦後60年近くを概観できる長期的な統計資料では10〜13歳の凶悪犯は1960年の53人に対して,2001年は10人と減少している。10〜13歳の検挙件数も減少傾向であることから,子どもの非行は増加もしていなければ,低年齢化もしていない。また,子どもが路上で不審者に襲われ殺される事件は,きわめてわずか。その数が増加しているわけではない。実際には,13歳未満の子どもが犠牲になった殺人事件の加害者は,約70%が『家族』なのである。生徒が下校途中に不審者に襲われて殺されるより,親や身近な大人による虐待で殺される可能性の方がはるかに高いのだ。『不審者狩り』では子どもを守れないことを物語っている。

 本書では,米国と日本で子どもや女性への暴力防止の専門職養成に長年携わっていた著者が,効果的な子どもの安心・安全対策を紹介している。マスメディアの報道の量・質・見出しの書き方などに依存して,治安悪化の現実認識を持ち,過剰に不安を募らせているのが現代の日本人である。親は,子どもたちを取り巻く環境を大きく変え,学校帰りの道草すら許されない状況となっている。子どもが出会う性犯罪や暴力は多岐にわたるため,予防策や事後の処置も様々であるのだが,著者の経験と知識が十分生かされ,幅広く対応している内容となっている。興味深いデータが,グラフや表で紹介されていることはインパクトがあり,読者の認識を変えるには効果が大きい。
 子どもの不安を増大させることなく,学校を中心とした地域の適切な取り組みで,子どもたちに安心と自信をもたらし,「学校帰りの道草ぐらいは許せる社会」を築きたいという著者の思いが伝わる一冊といえる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本頭がよくなる照明術

2006/12/04 10:10

照明の工夫で我が家も「くつろげる家」になった!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 テレビ番組の司会やレポーターとして活躍中の著者であるが,インテリアコーディネイター,色彩コーディネイター,照明コンサルタントの資格を持っているという。体の司令塔である脳をコントロールしているのが「光」であり,「光の指令」と「私たちの行動や心理」の不協和音を無くすことが,健康で幸せな毎日を送るコツだと話している。
 例えば,朝の活動を気持ちのよいものにするためには,目覚めたらカーテンを全開にして,太陽光を思い切り浴びることが大切。防犯上の心配がない場合は,就寝前に消灯したらカーテンを開けて眠ると,朝日で自然に起きられるので体にもよい。
 問題は夜の照明。一般家庭の天井にあるシーリングライトは,蛍光灯を使用している場合が多い。しかし,これでは昼の太陽光のような「青白い光」を頭の上から浴びる状況になってしまう。身体は光から『昼』と認識して『活動的』な状態になるため,一日の疲れを癒すには不向きな照明なのである。そこで,白熱電球を利用して壁や天井を照らし,間接照明を心がけたい。夕焼けのような「オレンジ色の光」を低い位置から浴びることで,体を『くつろぎモード』に切り替えることができる。なかなか寝付けないという人にも効果は高い。
 戦前,ロウソクや裸電球を使用していた日本家屋は「くつろげる家」だった。戦後になると蛍光灯が普及し,オフィスを明るく照らした。その明かりは日本の経済を急成長させることに貢献したが,「くつろげない家」を増やしてしまったのである。

 この本の影響で,すぐにインテリアショップに行った私。フロアスタンドを3000円で購入し,さっそく間接照明を試してみた。効果は絶大。リビングの雰囲気が暖かく柔らかな感じになった。子どもの寝付きがとてもよくなった。妻も,今まで以上に優しく美しく(見えるように?)なったことも付け足しておこう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

現場の教師が驚く・・・「今までテスト勉強の予定表にこんなアイデアは無かった」

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「今まで子どもたちの苦労する姿を見てきた」と話す著者は,「やさしい読解力」(毎日中学生新聞)で有名な先生である。大手予備校に勤務していた頃から「ああすれば早いのに」,「こうしたらもっと簡単なのにという思い」と「自分に許された物理的な時間」との間に生まれる『葛藤』と格闘してきた。星の数ほどもある学習法ではあるが,「誰でも」「簡単に」「その日から」「難なく」始められて「比較的短期間に」効果が現れるものと言われれば,ほとんど無かったと感じている。本来学習法を一番必要としている,学習のしかたが分からなくて困っている,やる気はあるが空回りしてしまう,そういったごく普通の成績の子,あるいはなかなか結果が出ない子にも使ってもらえる方法を紹介している。
 「5分間暗記法」や「ボールペン学習法」など,すぐにチャレンジしてみたくなる方法の実践ポイントは必見。なかでも目から鱗が落ちたのは「テスト勉強の予定表」に関すること。著者の「逆転の発想」には感動を覚えた。これは使える!!!

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

『どうすれば人は動くのか』・・・コーチングの原点がここにある!

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 企業のマネジメントをコーチングによってサポートする会社を設立している著者が,『どうすれば人は動くのか』という問いかけをもとに『アクノリッジメント』の有効性を経験と実践をもとに紹介している。
 コーチングでは,自然に相手が自分自身をある行為に向けて説得し動いていくことをサポートする。これを『自己説得を引き起こす』というのだが,『自己説得』した行動は『他己説得』された行動,つまり「ああしなさいこうしなさい」と,他人から言われて説得された行動よりも現実化する可能性が高い。そして,自己説得によりとるべき道が決定され,その人が動き出したときに,最終的な目的地までたどり着くには「エネルギー」が供給され続ける必要がある。そのエネルギー供給のことを『アクノリッジメント』と言い,日本語では『承認すること』という意味であり,『ほめる』ということも承認に含まれるという。『認める』ことの技法については,様々な場合や場面の例が紹介されている。
 また,「コンビニエンスストア」と「ディズニーランド」のあいさつの違いや,伏見工業ラグビー部元監督で有名な山口良治先生の一言などを例に,人を動かす言葉や考え方も紹介されている。ポイントとしては,相手が何を求めているのかをよく観察することであり,求めていることを与えるのが『アクノリッジメント』と著者は説いている。
 企業や教育現場で,人を動かすときの原点がここにある。「本当にほめる」「怒らずに叱る」「謝ることの力」「自分で答えずに相手の意見を聞く」「頻繁に頻繁に声をかける」など,次々に紹介されるキーワードに,目から鱗・・・の一冊である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

本物のサービスとは何か?ディズニーの裏側から分かるその神髄。企業経営や公立学校経営にも取り入れ可能なサービスのバイブル。

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は,アメリカの大学を卒業後,ウォルト・ディズニー・ワールドに入社し,ホテル部門のスーパーバイザーを経験。その後,株式会社オリエンタルランドに入社し,東京ディズニーランド設立前から,様々な準備業務や運営に携わった経歴の持ち主である。
 ディズニーの理念を,『Safety安全性』『Courtesy礼儀正しさ』『Showショー』『Efficiency 効率』のそれぞれの頭文字をとった『SCSE』のキーワードから紹介し,本物のサービスの在り方に迫る。ハードが優先される日本発のプロジェクトが失敗していく中で,ソフト構築に力を入れて成功してきたディズニーの方針と経営のバックステージを分析し,非生産エリアの重要性が紹介されている。ディズニーが他の会社と決定的に違うところが,このバックステージや非生産エリアに非常に力を入れているところなのだという。
 ディズニーのサービスの神髄がここにあるといえる一冊。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

これからは学校の必需品となるだろう

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書が紹介している電子黒板は,教育現場における大きな可能性を秘めたアイテムであり,今後の普及が予想(今は高価であまり普及していない)される。その特徴や活用法に関して解説し,活用事例を紹介している,先駆者的な一冊といえる。

 我が国は世界最先端のIT立国を目指してきたが,教育の情報化に関してはなかなか進んでいない。現に学校では,「パソコンを使えない教師はダメ!」と言われる割に,使用するパソコンは「教師が自腹を切って買ったもの」という状態にある。このような状況だから,教育の情報化に関する国際比較から見ると,日本の地位は下がるばかり。それにともなって,主要な国が参加しているOECD加盟国の中で,日本の子どもの学力が最下位に近いところに位置している。この現実には将来的な心配も増すばかりだ。
 著者が外国の学校を見学したときに,感激したものがある。電子黒板(インタラクティブ・ホワイトボードと言うことが多い)を授業で使用していたのだ。電子黒板は①コンピュータを使っている感じではなく,先生や子どもが簡単に使えていること,②種々の高度な使い方ができて効果的であることが,大きな特徴と言える。この電子黒板に関しては,小坂前文部科学大臣が英国の学校を訪れたときの様子として,「たとえばインタラクティブ(双方向)な機能を持つホワイトボードが広く授業で使われていました。インタラクティブ・ホワイトボードを使うと,従来とは違う学習形態の授業が行え,非常に高い効果が期待できます。」と日本経済新聞上で紹介している。我が国の文部科学大臣までもがその効果の高さを認めているのだ。
 本書では,明治時代に導入された黒板がなぜ普及したのかを考え,黒板やOHP,ビデオと比較しながら電子黒板とは何かについて説明している。黒板やOHP,ビデオにはできない機能や高度な使い方が電子黒板にはたくさんあることが,写真や図を用いているので分かりやすい。私は,すぐにでも使用してみたくなった。
 教育に関する不満が噴出している現在,教室で行う授業を大きく変えることを期待できるのが,電子黒板なのである。教育・学校関係者は一読の価値あり。必ず参考になる一冊である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

38 件中 1 件~ 15 件を表示