ひろさんさんのレビュー一覧
投稿者:ひろさん
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ゾウを倒すアリ
2007/01/26 09:21
凄いビジネスモデルに感動した
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
本書は、企業経営者のみならず、ベンチャー・スピリットをもつすべてのビジネスピープルに読んでほしい、問題作である。
かつて、ホリエモンが「アリがゾウを倒す」という言葉を使っていたことがある。その言葉に惹かれて、株主になった人も多いと思う。
しかし、それは「幻想」であった。それでも、筆者は「アリが像を倒す」ということ自体は、ありうることだと述べている。
ふつう、中小企業の経営者も社員たちも、ホリエモンや「ヒルズ族」のようにはなれない。でも、成功したい気持ちはどこかに強く持っている。そんな人たちに、本書は、「ゾウを倒すための知恵」を呈示している。
筆者は、長年、全国の膨大な中小企業を取材・分析したという。その結果、「大手に勝つ秘密」が明らかになった。
それは、一対一の人間力で勝負する「一次元の経済」、地域に根付いた戦略で勝ち進む「二次元の経済学」そしてグローバルな視野で海外をフル活用して閉塞状況を打破する「三次元の経済学」が基本となる。
しかし、それらの次元をいかに工夫しても、そこにとどまる限りは、いずれ大手企業の軍門に下ることは目にみえているだろう。そこで筆者は、もうひとつの「軸」を持つべきだと主張する。それが、「時間」や「情報」の本質をふまえて展開する「四次元の経済学」となる。
それにもとづいてビジネスモデルを組み立てれば、アリも堂々と市場で戦いを挑み、ゾウを倒すこともできる。その実例とヒントが、本書にはぎっしり詰まっている。
何よりも、本書で展開されている「取材から学んだ15のモデルケース(物語)」が、秀逸である。まるで小説のように、すらすら読めて、すらすら心に入ってくる。正直、ビジネス書で、ここまで感性に訴えた本は、珍しいのではないかと思った。
大手企業がひしめく弱肉強食の市場において、中小企業がどんなビジネスモデルを作れば自社のポジショニングを確保できるか、君臨するゾウに踏み潰されることなく、持続的な成長を遂げるかという難題に応えています。
経済を学んでいる学生にも、参考になると思う。
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