TABASAさんのレビュー一覧
投稿者:TABASA
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プリンセス・プロジェクト
2004/09/14 17:26
16歳のカリーナは、ヨーロッパの小王国ヴァインランド(架空の国)の王女様。ある日、親善旅行で訪れたアメリカで、自分にそっくりな少女ジュリアに出会います…
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カリーナは、アメリカのロックバンドのボーカル、リビットの大ファン。最近彼のメルアドをゲットしてメル友になってからは、彼のコンサートに行くことを夢見ている、ごくごくフツーの16歳……ではないのです!
なんと彼女はヨーロッパの小王国ヴァインランド(架空の国)の王女様。
お目付け役のこわいおばちゃまや屈強なボディガードに監視され、息がつまりそうな日々を送っていたのでした。
そんなある日、アメリカへ親善旅行に行ったカリーナは、表敬訪問をしたロスの高校で、自分にそっくりな少女、ジュリアに出会います。
カリーナは、幼なじみの悪友イングリッドの知恵を借り、ジュリアと一晩入れ替わるという、壮大な“プリンセス・プロジェクト”を立ち上げたのでした!
“もしも私がどこかの国の王女だったら……”
もしも宝くじが当たったら……、とおじさんが妄想にふけるのと同じように(?)、女の子ならだれしも一度くらいそんな夢を見たことがあるでしょう。
ジュリアの場合もそう。でも、家賃が払えず、ママと二人近々アパートを追い出されそうな彼女にとって、それはあまりにも切実な願いでした。
ジュリアは迷いながらも“プリンセス・プロジェクト”に乗ってしまい…。
ちょっと設定が荒唐無稽じゃない? なんて思いながら読み始めたけれど、テンポのよいストーリーにのせられて、あっという間に読みきってしまった!
本当の王女様がどうだか知らないけれど、どんな境遇にあっても、恋や友情、家族との関係や将来への期待と不安など、ティーンエイジャーの喜びや悩みなんて、けっこう似たり寄ったりなのかもね、などと妙に納得。読後感爽快!の一冊。
(TABASA<図書館の学校・児童書選書委員会>)
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