カリンさんのレビュー一覧
投稿者:カリン
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2007/05/23 11:16
下流志向
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
読みながら興奮して、一晩で読み終えた。読後には、この本を何冊も買って、読んでもらいたいと思う人に配ろうかとも思った。それくらい、自分の頭で「考えたくなる」内容だ。
難しい言葉はほとんど出てこない。ややこしいデータの列挙もない。そもそも、どこかで経営者みたいな人たちを相手に行った講演をもとに作られた本である。私自身は本来、しゃべり言葉で書かれた文章(対談やインタビュー原稿は除いて)を毛嫌いするたちなのであるが、読みながらわき起こる嫌悪感を我慢してもなお、読んでよかったと思えた。
本書のテーマは、「学びや労働の現場に侵入して居座った市場原理・経済効率至上主義が引き起こしたいくつかの問題」と、「現在と未来において生じる社会的弱者はどのようにして生き残るか」などであると、私は読んだ。
それにしても! 本書のタイトルと装丁の失敗には残念でならない。編集者のセンスの無さが残念だ。私が思うに、本書のタイトルと装丁はその内容に対して全くふさわしくない。改題し、装丁を換えて再発売すれば、名著に成り得ると思うのに。。。と言うことで、☆四つです。
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