余石久実さんのレビュー一覧
投稿者:余石久実
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「不祥事」を止めるISO思考 不二家、関西テレビ、社会保険庁…世間の信頼を得られないのは、なぜか?
2007/05/29 11:44
論理的思考法が向上します
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
第1章で世間の誰もが知っている企業不祥事を題材にしている。
これは「ISO認証制度」を知らない、または関心がない人にこの本に興味を持たせるためであろう。
第2章はマネジメントの基本的な考え方を説明している。
この部分も一般読者を意識して、敢えてISO関連の他書に見られるようなISO規格そのものの説明は排除したと思われる。
第3章〜4章は、ニュースで話題になった事件や組織の不祥事について誰もが入手できる情報から問題の根本原因と根本原因を除去する対策、すなわち再発防止策を考察している。
ここまで読み進めていくと、著者は「不祥事の真相究明」を論じる目的ではなく、問題発生後に生じやすい「感情論」、「印象論」から「論理的思考」の重要性を説いていることがわかる。
第5章は、ようやくISOの説明を若干している。
「ISO規格を用いた論理的思考は役立つ」という事を読者に伝えたいのだろう。
第6章を読むと、読者がこの本を通じて言いたかった本質が見えてくる。ISO認証制度が多くの組織で形骸化しつつある現状とその背景を説明している。
第7章は、ISOを通じて論理的思考を学ぶことは難しくない、という事を著者の経験を通じて述べている。
タイトルに「ISO」と入っているが類書に見られる「認証取得本」ではないので、論理的な思考をビジネスに活かしたい人にとっては一見の価値がある。
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