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uchさんのレビュー一覧

投稿者:uch

2 件中 1 件~ 2 件を表示

「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!

2001/02/25 17:19

科学のワクワクが待っている

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は“インフレーション宇宙論”の佐藤先生。“難しい内容を分かりやすく”とか、つまらない惹句は云いません。
 難しい話の展開はありませんが、学校で習った程度の知識がないとね。基礎知識があって、ついて来れる人には最高に面白いでしょう。
 新しい知識を得て自分の知識の地平線が広がっていく、あのワクワク感が味わえます。中学生の頃にアシモフの科学エッセイシリーズをワクワクしながら読んだ人には、絶対おすすめ。
 姉妹書の「『相対性理論』を楽しむ本」も今すぐ買わなきゃ!

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チーズはどこへ消えた?

2001/03/31 21:33

でも、ビジネス書には気をつけて

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ベストセラーになる本だということはよく分かる。そこで、あえて批判的な書評を。

 本書を読んで鼻につくのは、やたらな変化志向である。“プラス思考”と同様の、薄っぺらい実用主義を感じる。こういうのは、人間と人生の多様性に関する理解不足に由来するのだろう。
 「変化を、変化であるがゆえに良しとするのは“若さ”である」と云ったのは、誰だったかえらい文学者だが、その意味で、やはりアメリカ(人)は若いのだろう。

 一般にビジネス書を読むときに気をつけなければいけないのは、証言はいつも勝者の声である、という点だ。ビジネス書で扱われるのは基本的に“成功者”であり、“成功者”とは要するに生き残った奴だ。彼が推奨する方法で彼は成功したかも知れないが、同じ方法を取った残り多くはくたばったのだ。くたばった奴からは証言は取れないので、結果として成功者の方法がいい方法であるかのようい見えるのである。
 本書で云えば、チーズを探しに行った他のネズミ(本書には登場しない)は、くたばったのだ。

 本書は一種の教典でもある。ネズミと小人の“物語”であるといいながら、ストーリーだけでなく、その解釈や評価も書かれている。さらに、その前後に導入(問題と着眼点の誘導)と解説(適用方法の指導)もある。分かりやすく具体的という意味ではその通りだが、特定の考え方に誘導しているとも云える。
 教典であることのもうひとつの特徴として、否定的な意見は黙殺するか考慮に値しない、として扱われている。しかも、教条的にそうしているのではなく、実用上の手段としてそうしている。多様性を推奨しているように見えながら、多様性を抑制している。若者が、個性的と云いながら、みな同じ格好をしているのと同じ構図がここに見れる。

 状況に応じて、たえず自分自身を変化させていくことを本書は推奨している訳だが、変化して自己同一性を失う恐怖は無いのだろうか? 生き残ることだけが重要ではない。矜持はどうなるのか?
 会社(組織)はいいかも知れんが、安易に個人に適用するのはいかがか? 成功者に対するありがちな評価は“昔はあんな人じゃなかった”である。そして、成功者はそれを聞き入れない。あなたはそういう人になりたいのか?
 当初の目的を失い、存続すること自体が目的となった組織の危険性は、近年の企業不祥事が証明している通りである。
 なにより、(本書に登場する)ヘムたちを救うにはどうすればいいのか?

 この類の本がベストセラーになり、洗脳されちゃう奴がたくさんいることは問題ではないだろうか? もちろん、本の側の問題ではく、読者の(そして社会の)問題だが。この本がいいと思った人は、自分が信者であり、洗脳されつつあることを自覚しよう。
 会社からもらった人は、会社が何を云いたいのか(そして何を考えているのか)よく考えよう。

 とは云いながら、実は個人的には、わたしの“哲学”にはマッチしている。人生というゲームには勝利条件がない。勝者もいない。したがって、ゲームに勝てないなら、取るべき戦略はプレイを楽しむことである。プレイを楽しむということは、変化を楽しむということだ。状況の応じて自分自身を変更していくことの快感は確かに存在する。
 本書を読んでいて、なぜか胸がドキドキした。後ろめたいところがあるからか? uchが愚昧だからか?

 もひとつ。本書を読んで感心した人は次のことを考えてほしい。すなわち、チーズを動かすにはどうすればいいのか? 本書の著者は、あなたのチーズを動かしたのだ。

 ともあれ、ツッコミどころ満載の本である。1時間もあれば読めるので、みんなと議論すると楽しいだろう。そして、そこから本書の真の教訓が得られるだろう。エピソードに登場する同窓会のメンバーのように。

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