Mジマンキーさんのレビュー一覧
投稿者:Mジマンキー
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松本裁判
2002/06/26 08:07
もうひとつの「裁判」
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“言葉”を持たない芸人が、“言葉”を与えられる。「僕はそんなん何も考えんとオモロい思うからやってただけなんですけどね、カルチャアの世界ではそう言うんですか、ああ、僕もその歴史の中に立ってるんですねぇ」みたいな嫌な感じがロッキングオンと松本人志の関係には存在し、それは松本の可能性を奪ってしまう危険をはらんでいることは確かだけれど、本書の構成はそういうのをパロディ化しているとも言えるので、とりあえず保留して純粋に松本のファンとして読めます。が…
そうして読むと、怖い本です。笑いどころは存分にあって、爆笑できるのだけれど、次の行でその笑いが凍り付いてしまうということがしばしば。なぜそうなるか。「考えてしまう」からです。
本書を読みながら読者は「松本人志を笑う」ことは「松本人志に笑わされている」なのか「笑わしてもらっている」なのか、はたまた…という、いわゆる「松本信者」の修行体験に陥ってしまう。そして読後には、これまで松本で笑った総時間が多ければ多いほど、長く苦しい禅問答が待っています、「あのときは、じゃあアレは…」。
これは松本の裁判であると同時に、自己の松本体験を反芻、反省し執り行われる“裁判”なのかもしれません。
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