ぴのさんのレビュー一覧
投稿者:ぴの
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カッパドキア・ワイン 銘醸地ブルゴーニュ誕生秘話
2008/03/08 00:43
ロマネに恋をしてしまった…
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ロマネ・コンティにこんなドラマが隠されていたなんて! 本書はブルゴーニュの至宝、ロマネの伝説に挑んだ、冒険と恋とスリルに満ちたファンタジー小説です。
物語はブルゴーニュの若き騎士たち(主役はなんとロマネ!)の聖母マリアの葡萄探索行を中心に展開します。時は13世紀。第4次十字軍に加わったロマネたちはエルサレムを目指しますが、途中で十字軍は目標をキリスト教徒の都コンスタンティノープルに変更してしまい、彼らの旅は波乱万丈なものとなります。やがて戦争が勃発し、ワインは高騰、荒くれ男たちが略奪を開始し、主人公たちもこれに巻き込まれます。
本書で最も興味深いのは舞台がカッパドキアであるところ。そう、奇岩群が立ち並ぶ異世界のようなトルコの世界遺産です。かつてキリスト教徒が多く暮らしていたこの地は今は遺跡となっていますが、この物語の時代はまさにカッパドキアが「生きていた」頃。奇岩群の中には葡萄畑が隠されていて、住民は異教徒の攻撃があれば巨大な地下都市に逃げ込む、そんな不可思議な景色がこの本をより一層魅力的なものにしています。
トルコ人の文化も良く描かれていて、砂漠の中の隊商宿での夕べとか、ベリーダンスが始まるトルコ人村の結婚式の場面などはアラビアンナイトのようでした。
この本の主題は“ワイン愛”です。日本ファンタジーノベル大賞の選者も「全編を通してワインへの愛があふれ、読み終わるや美味しい赤ワインが飲みたくなってしまった」「ワイン好きによる、ワイン好きのための、ワイン大好きファンタジー」などと賛辞を送っていますが、本書はまさにワインを飲みながら読書するのにぴったり。
濃厚なタイプのワインが大好きな人にはお勧めの1冊です。女性なら、きっとロマネに恋をしてしまうでしょう。
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